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殺人、死体遺棄被告事件
事件番号令和4(う)21
事件名殺人、死体遺棄被告事件
裁判年月日令和4年7月21日
法廷名広島高等裁判所
結果棄却
原審裁判所名広島地方裁判所
原審事件番号令和2(わ)293
全文全文
最高裁判所〒102-8651 東京都千代田区隼町4番2号 Map
裁判日:西暦2022-07-21
情報公開日2022-10-07 04:00:13
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令和4年7月21日宣告

広島高等裁判所

令和4年(う)第21号

殺人死体遺棄被告事件

原審

令和2年(わ)第293号

広島地方裁判所

主文
本件控訴を棄却する
当審における未決勾留日数中100日を原判決の刑に算入する。
理1由
本件控訴の趣意は、弁護人田中陽作成の控訴趣意書に記載されているとおりであるからこれを引用するが、論旨は、要するに、被告人に懲役14年の刑を言い渡した原判決の量刑が重過ぎて不当であるというものである。
そこで、記録を調査して検討する。

2
本件は、原判決が認定したとおり、被告人が、⑴内縁関係にある被害者Aを殺害しようと考え、Aないしその母親が経営するB興業の依頼で仕事をしておりAの態度等に不満を持っていた男性Xと共謀の上、令和2年2月27日午前0時12分頃から同日午前2時2分頃までの間に、広島県福山市内のA方において、Xが、被告人から睡眠薬を飲まされて眠っていたAの頸部を、殺意をもって、ロープで絞め付け、Aを窒息死させて殺害し(原判示第1。殺人)、⑵X、被告人の兄Y及びYの下で働いていた男性Zと共謀の上、上記日時頃、A方において、Aの死体にカーペット様のものを巻き付けて、これをA方駐車場に駐車中の自動車に積載した上、同市内にあるB興業従業員C方まで運搬し室内に運び入れて放置し、もって死体を遺棄した(原判示第2。死体遺棄)という事案である。
3
原判決は、量刑の理由において、要旨次のとおり説示する。
⑴ア

被告人は、Aと内縁関係になってから10年以上にわたり、Aから日常的に暴力等(以下DVという。)を受け、次第に、Aを殺してほしい、Aにいなくなってほしいなどと思うようになって殺意が生じたものであり、AからのDVが本件犯行の背景にある。DVの内容は殺意形成の素地となるの
に十分な程度の苛烈さであり、犯行に至る経緯として考慮に値する事情である。AのDVから逃れる手段としては、親族の助けも借りながら公的機関等に相談するなど犯罪以外の方法で適切に対処することが客観的には可能であったのであり、そのような行動に出ることなく、かけがえのない生命を奪う殺人という手段を選択したことは、到底許されるものではない。もっとも、DVを受けている当事者にとってその状況から抜け出すのは必ずしも容易ではない。DV被害を受け続ける中で、被告人が自分さえ我慢すればいいとの考えに至ったことについて同情できる部分もある。

被告人は、本件犯行の数年前から上記のように殺意を抱きながらも、YからAの殺害について断られるなど、独りでは実行に移すことができずにいたが、XがAの殺害の実行を引き受けたことで現実化した。X自身、Aに借金があり、他にも現金を必要としていた上、Aに対して不満を持っていたという事情があり、Xがいなければ本件犯行は起こらなかった。しかし、被告人が、Aへの不満や愚痴等をXと話す中、

Aがいなくなってくれればいいのにな。

などと言ったことで、Xに、上記借金を免れ、報酬を得たいとの気持ちを起こさせ、Aの殺害を決意させた。検察官が主張するように被告人が口火を切ってAの殺害を提案したとまで評価することはできないが、被告人の上記の言動がなければ本件犯行は起こらなかった。
本件は、Aの殺害方法から殺害後に死体を遺棄することまで事前に考えて準備をした計画的な犯行である。具体的な殺害方法や死体遺棄の方法はXが考えたものであるが、被告人は、Xから依頼を受け、自分たちが少しでも疑われないようにするための通話用携帯電話機2台と移動用自動車、殺害に必要なロープを用意し、Yに協力を依頼して死体の運搬に必要な人員を用意した。被告人は、睡眠薬を用意してほしい旨のXからの依頼を断った上、Xが用意した睡眠薬のほかに自らの考えで別の睡眠薬を用意し、犯行直前にはAを確実に殺害するために睡眠薬を飲ませて眠らせた。死体遺棄の犯行を容易
にするために、事前にXが用意した練炭に火をつけ、遺棄場所として予定していたC方の鍵を入手し、自らの考えでCにも睡眠薬を飲ませるなどした。こうした本件計画はAの殺害及び死体遺棄の犯行の容易性、確実性を高めるものであり、被告人の用意した道具や被告人のした行動は、本件犯行の遂行に必要なものであった。Aの殺害行為はXが行っており、被告人は直接手を下していない。
本件犯行後には、被告人は、XがAに対して負っている借金(残額約145万円)の返済を免除し、報酬として現金100万円を与えた。事前に借金の免除と報酬の支払が約束されていたことは、Xにとって、本件犯行を実行する原動力になった。
以上の事情からすれば、被告人が本件犯行で担った役割は、重要で極めて大きい。被告人は、Xからの依頼を一部断り、Xから言われるがままではなく自ら考えて行動していた部分もあり、Xから一方的に指示を受けるだけではなかった上、Xに経済的利益を与える立場にあった。被告人とXの関係は対等なものであった。被告人とXは、それぞれ役割分担し、互いに足りないところを補い合って、Aの殺害という共通の目的に向かって一緒になって計画を進めており、本件は、Aを殺してほしいという被告人の願望及び経済力と、
Aを殺害することで利益を得られるXの計画力及び実行力とが合わさり、利害の一致した二人によって成し遂げられた犯行といえる。本件犯行にとって被告人もXも欠かせない存在であり、後記ウの点を考慮しても、どちらが主犯であるかは決め難い。

殺害の態様は、睡眠薬で眠っているAの首をロープで絞めるというものであり、Aに抵抗されることなく確実に死に至らしめる悪質なものである。実行したのはXであり、
被告人は、
犯行直前にXに対して

もうやめよう。


と言っている。しかし、Xが

いや、やる。

と返答したにもかかわらず、再度

もうやめよう。

と言ったのみで、Xが実行を断念したかどうかを確
認することも、Xが手に持っていたロープを取り上げることもせず、XとAの二人を寝室に残して被告人自身は別の部屋に移動し、その後Xによる殺害行為を目撃してもこれを直接には制止していないのであって、何としてでも殺害を止めようという姿勢が見られない。被告人は、計画の準備段階においても殺害をやめるような言動を見せておらず、
犯行前にXと合流する際にも、
合流場所に行かなかったら計画は中止するとの連絡をしながら、結局合流場所に行ってXと合流したのであるから、Xとしては計画を実行すると受け取ったはずである。このような被告人の一連の言動等も踏まえると、被告人が

もうやめよう。

と言っただけでそれ以上積極的に犯行中止に向けた行動をとらなかったことは、Xによる殺害の実行を黙認していたと評価し得る。弁護人が指摘するように、Xによる実行行為時に被告人に強固な殺意があったとはいい切れない。しかし、被告人は、令和元年頃、Yに対しA殺害を依頼して断られ、その後、Xの協力が得られて、Xと共に殺害計画を具体化させていき、ついに被告人の殺意を実現させたものであり、途中で迷うこともあったが、一度も計画を中止していない。長い期間、殺意を抱き、その殺意を計画的に実現した被告人には、生命を軽視する態度が見て取れる。エ
殺人の犯情全般の評価を前提に、本件犯行の背景にあるDV被害の点について検討すると、被告人が長年DV被害を受けてきたことは、犯行に至る経緯として十分に考慮すべきであるが、大幅に刑を下げる事情とはならないというべきである。


死体遺棄の犯行について見ると、被告人は、Aが殺害された後、計画どおりに、共犯者3名と共にAの死体をC方に運んでおり、自己の刑事責任を免れるためだけでなく、Cに嫌疑を向けさせることをも目的とするもので、無関係の第三者を巻き込む悪質な犯行である。



一般情状について見ると、大切な我が子を殺害された挙げ句、その死体を遺棄されたAの母親が厳しい処罰感情を述べることは心情として十分に理解で
きる。他方で、AのDVを間近で見ていた未成年の長男が父親であるAを亡くしながらも被告人に早く帰ってきてほしいと述べる心情もよく理解できる。被告人は、本件犯行を認め、事件の全体像を話し、後悔と反省の態度を示している。被告人に前科前歴はない。


以上を前提に、①共謀共同正犯で処断罪と同一又は同種の罪の件数が1件の殺人事案の量刑傾向(検察官指摘のもの)や、②被告人から見た被害者の立場が配偶者(内縁を含む)で被害者に落ち度がある殺人事案の量刑傾向(弁護人指摘のもの)
のほか、
殺人事案全体の量刑傾向、
更には④計画的な殺人事案、
⑤被害者に落ち度がある殺人事案、⑥これらを組み合わせた殺人事案(④かつ⑤)の各量刑傾向(以下、①~⑥の各量刑傾向については、①~⑥の丸囲み数字のみで示す。)等も参照し、被告人に対しては、懲役14年の刑を科すのが相当と判断した。
なお、①の検察官指摘のものは、組織的な動機に基づく事案が多いなど、本件事案の内容との差異が相当程度認められることから、これのみに依拠するのは相当でなく、また、②の弁護人指摘のものは、突発的に殺意が生じた事案が多いなど、計画的に殺人に及んだ本件とは事案がかなり違っており、これのみに依拠するのは相当でないと考え、③ないし⑥も加えて量刑傾向の検討を幅広に行った。

4
以上の原判決の挙げる量刑事情の認定、評価及びそれに基づく刑の量定に不合理な点はなく、被告人を懲役14年の刑に処した原判決の量刑が重過ぎて不当とはいえない。
以下、所論を踏まえて補足する。

5⑴

所論は、以下のとおり、原判決は、本件事案に際して参照、検討すべき量刑傾向の判断を誤った結果、被告人に対する懲役14年という宣告刑を選択したのであって、かかる刑の量定は不当であると主張する。
すなわち、原判決は、上記①~⑥の量刑傾向を参照し、量刑傾向の検討を幅
広く行ったと説示するが、本件事案の社会的、刑事学的類型は、忍従反動型、つまり、被害者の側に極端な非行、暴虐等の重大な責任がある場合、例えば被害者が酒乱、凶暴発作、浪費、不身持ちで一家一族のがんになっている場合に永年これに忍従し、その改心を期待して手を尽くしてきた親、兄弟、妻等が、その事態の差し迫った極点において思い余って、その子、兄弟、夫等を殺害する類型に該当するから、量刑傾向の参照、検討に際しては、このような本件事案の社会的、刑事学的類型を踏まえて行われる必要がある。
しかるに、原判決が参照、検討した量刑傾向のうち、②以外のものは、忍従反動型という社会的、刑事学的類型を踏まえたものとはなっておらず、刑の量定の前提となる量刑傾向の判断を誤ったものである。
これに対し、原審弁護人が指摘した②は、忍従反動型である本件事案と同様の内容に関するものであり、これによれば、忍従反動型の量刑傾向は、おおむね5年から7年を中心としているのであって、本件事案に対して参照、検討されるべき量刑傾向は、おおむねこのような内容というべきである。原判決は、②について、

突発的に殺意が生じた事案が多いなど、計画的に殺人に及んだ本件とは事案がかなり違っている

旨指摘し、これのみに依拠するのは相当でないとしているが、②は、忍従反動型の事案が多く含まれ、殺意については突発的だが強固な殺意の事案が多く含まれているものの、計画的な殺意の事案も含まれているのであって、本件とは事案がかなり違っているというべきものではない。
ましてや、計画的な殺意の事案においても、宣告刑が懲役6年又は7年とされていることを考慮すれば、計画的な殺意という要素は、本来、量刑傾向を責任の枠の一つの目安とした上での、さらに当該個別の事案において量刑判断のポイント・分岐点となる社会的実体の一つとして考慮すべきものであって、量刑傾向の判断において殊更重視すべきものということはできない。

原判決は、こうした一定の刑量として数量化を図る前提となる社会的、刑事学的類型の判断と、そうした類型における量刑傾向に関する判断を誤り、本件事案の内容からすれば参考にならない殺人罪一般に関する量刑傾向を前提として判断した結果、被告人に懲役14年の刑を科したのであって、刑の量定が著しく不当である。


そこで、所論について検討すると、殺人の事案においては、量刑上考慮される要素は、動機、被害者の落ち度の有無、計画性の有無、犯行態様、共犯者の有無や共犯者間における立場・役割など様々であるから、各要素の内容やその組合せ等に応じて様々な種類のものがあり得るところ、その事案の種類によっては、これらの要素が全て同一ないし同様のものである事件数が少なく、その量刑傾向を見いだすことができないこともある。その場合、量刑判断の目安とすべき量刑傾向は、上記の考慮要素のうち主要なものについて同一ないし同様であるものを幾つか選択し、それらを目安として、種々の観点から検討することになるのであって、原審は、後に詳述するとおり、正に上記の理由から、本件の特徴について、被害者に落ち度があるが計画的に行われた共犯事犯であると捉えた上で、①~⑥の量刑傾向を目安として種々の観点から検討したものと解され、もとよりその量刑判断の方法が不合理とはいえない。
すなわち、弁護人が本件事案において参照すべき量刑傾向であると主張する②は、控訴趣意書添付の資料(①~⑥の各条件による検索結果。ただし、②は令和3年12月1日時点、その余は令和4年3月16日時点のものである。以下、①~⑥については上記資料のものによる。)によれば、該当件数は26件にとどまり、目安とすべき量刑傾向として扱うこと自体にも慎重さが求められる。そして、このうち22件は突発的だが強固な殺意(16件)又は突発的で強固ではない殺意(6件)の事案であり、計画的殺意の事案は2件のみとなっている(その余の2件については記載なし)。原判決は、被告人の殺意について、

長い期間、殺意を抱き、その殺意を計画的に実現した被告人には、生命を軽視する態度が見て取れる

と説示しており、その認定及び評価に不合理な点はないところ、②には計画的殺意に基づく殺人の事案がほとんど含まれていないから、②のみをもってしては、計画的殺意に基づく殺人の量刑傾向について適切に把握することはできないといわざるを得ない。そうすると、②のみに依拠するのは相当でないとして、検察官の主張する①や③~⑥も加えて量刑傾向の検討を幅広に行った原判決の判断方法は不合理とはいえない。
その上で、
原判決の刑の量定について量刑傾向に照らし検討する。
原判決は、
本件事案の犯情として、ⓐ本件犯行の背景にあるAからのDVの内容は殺意形成の素地となるのに十分な程度の苛烈さであり、犯行に至る経緯として考慮に値すること、ⓑ被告人は、Aに対して借金があり不満を持っていたXとの間でAへの不満や愚痴等を話す中、被告人がした言動によって、XにAの殺害を決意させたものであり、被告人の言動がなければ本件犯行は起こらなかったこと、ⓒ本件はAの殺害方法から殺害後に死体を遺棄することまで事前に考えて準備した計画的な犯行であり、具体的な殺害方法や死体遺棄の方法はXが考え、また、被告人は直接手を下していないが、被告人の用意した道具や被告人のした行動はいずれも本件犯行の遂行に必要なものであり、被告人が本件犯行で担った役割は重要で極めて大きいこと、ⓓ被告人は、Xから一方的に指示を受けるだけではない上、Xに経済的利益を与える立場にあるなど、被告人とXとの関係は対等なものであったと評価でき、どちらが主犯であるかは決め難いこと、ⓔ殺害の態様はAに抵抗されることなく確実に死に至らしめる悪質なものであること、ⓕXによる実行行為時に被告人に強固な殺意があったとはいい切れないが、長い期間、殺意を抱き、その殺害を計画的に実現した被告人には生命を軽視する態度が見て取れること、ⓖこれらⓐ~ⓕの殺人の犯情全般の評価を前提とすると、被告人が長年DV被害を受けてきたことは、犯行に至る経緯として十分に考慮すべきであるが、大幅に刑を下げる事情とはならないこと、ⓗ
死体遺棄の犯行は、自己の刑事責任を免れるためだけでなく、Cに嫌疑を向けさせることをも目的とするもので、無関係の第三者を巻き込む悪質な犯行であることを指摘している。
これらの犯情から導かれる責任刑の枠の中に懲役14年という刑量が含まれることが①~⑥において説明できるかについて検討するに、懲役14年の刑が、①~⑥のそれぞれの基礎となる全件数の中で重い方から数えて何番目辺りにあるかという観点から軽重の位置付けを見ると、
懲役14年の刑は、③、
①、
④、⑥では中位の部類に、⑤では上位(重い方)の部類に、②では相当上位(重い方)の部類に属する。これに加え、①~⑥の各量刑分布のグラフの形状における懲役14年の占める位置関係(ピーク等との位置関係)に照らすと、上記の犯情から導かれる責任刑の枠については、①~⑥のいずれにおいても、懲役14年の刑量をその中に含む範囲に位置付けられると考えることが不合理とはいえない。したがって、上記の犯情から位置付けられる責任刑の重さに照らして、懲役14年という刑量は、①~⑥の量刑傾向と矛盾するものではなく、量刑裁量を逸脱した不当なものとはいえない。
所論は採用できない。
6
所論は、Aの母親は、被告人がB興業において不透明な経理をしていたかのように陳述するなど、前提事実を誤認しているにもかかわらず、原判決は、Aの母親の意見陳述を考慮しており、量刑事情の評価を誤っていると主張する。しかしながら、原判決は、Aの母親の心情については、大切な我が子を殺害された挙げ句、その死体を遺棄されたことによる厳しい処罰感情を有している点を考慮していることはその説示から明らかであって、この点に関する原判決の認定及び評価に誤りはなく、所論は採用できない。

7
所論を全て検討しても、被告人を懲役14年に処した原判決の量刑が重過ぎて不当とはいえない。
論旨は理由がない。

8
弁護人は、原判決後の情状として、Aの相続人でもあるAと被告人との間の長男が、被告人に早く帰ってきてほしい、被告人に対して損害賠償請求は行わない旨の意思を表明する上申書を作成しており、被告人に対するゆうじょの意思表示がされていることを主張する。
しかしながら、原判決は、AのDVを間近で見ていた未成年の長男が父親であるAを亡くしながらも被告人に早く帰ってきてほしいと述べる心情もよく理解できると説示している。その趣旨に照らすと、原判決は、損害賠償請求をしない旨の意思を表明したことも含め、上記長男の被告人に対するゆうじょの心情を実質的に考慮しているものと考えられ、仮に弁護人の主張を前提としてもいまだ原判決を変更すべきものとは思われない。

9
よって、刑訴法396条により本件控訴を棄却することとし、当審における未決勾留日数の算入について刑法21条を、当審における訴訟費用を被告人に負担させないことについて刑訴法181条1項ただし書をそれぞれ適用して、主文のとおり判決する。
令和4年7月22日
広島高等裁判所第1部

裁判長裁判官


裁判官

裁判官

波宏仁富張真紀家入美香名
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