判例検索β > 平成30年(ワ)第8414号
意匠権侵害差止等請求事件 意匠権 民事訴訟
事件番号平成30(ワ)8414
事件名意匠権侵害差止等請求事件
裁判年月日令和元年12月18日
裁判所名東京地方裁判所
権利種別意匠権
訴訟類型民事訴訟
裁判日:西暦2019-12-18
情報公開日2020-06-04 22:30:37
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令和元年12月18日判決言渡

同日原本交付

裁判所書記官

平成30年(ワ)第8414号

意匠権侵害差止等請求事件

口頭弁論終結日令和元年10月25日
判原決告
株式会社ルイファン・ジャパン

同訴訟代理人弁護士

福田修三岡本大毅高橋康平中原健夫秀忠輝関横瀬大
同訴訟代理人弁理士

播磨里
同補佐人弁理士

白坂被
株式会社HAPPYJOINT


同訴訟代理人弁護士

加藤
同補佐人弁理士

富子一澤主1江光宏正文
被告は,別紙2被告製品目録記載の製品を製造し,販売し,輸入し,又は販売の申出をしてはならない。

2
被告は,別紙2被告製品目録記載の製品を廃棄せよ。

3
被告は,原告に対し,906万6102円及びこれに対する平成31年3月12日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。

4
原告のその余の請求を棄却する。

5
訴訟費用はこれを10分し,その1を原告の負担とし,その余を被告の負担とする。

6
この判決は,第1項及び第3項に限り,仮に執行することができる。事実及び理由
第1請求の趣旨
1被告は,別紙2被告製品目録記載の製品を製造し,販売し,輸入し,又は販売の申出をしてはならない。
2被告は,別紙2被告製品目録記載の製品の廃棄をせよ。
3被告は,原告に対し,937万7693円及びこれに対する平成31年3月12日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
第2事案の概要
1本件は,原告が,被告に対し,別紙2被告製品目録記載の高輝度LEDペンライト(以下被告製品という。)は,①原告が意匠権を有するライトおもちゃに関する部分意匠と類似する意匠を含むものであり,②周知の商品等表示である別紙1原告製品目録記載の高輝度LEDペンライト(以下原告製品といい,個別の製品をいう場合には目録の符号に従い原告製品1などという。)の商品形態と同一又は類似し,誤認混同を生じさせるおそれがあるものであるとし(不正競争防止法(以下不競法という。)2条1項1号。なお,上記①と②は選択的な請求),また,予備的に,民法709条の一般不法行為が成立するとして,意匠法37条1項及び2項又は不競法3条1項及び2項に基づき,被告製品の輸入,販売等の差止め及び廃棄を求めるとともに,意匠法39条2項,不競法5条2項,民法709条に基づき,損害賠償金として937万7693円及びこれに対する被告製品の最後の受注の日である平成31年3月11日の翌日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める事案である。
2前提事実
(1)当事者

原告は,玩具,文房具,衣料品,インテリア用品等の企画,開発,デザイン,製造,輸出入及び販売等を目的とする株式会社である。

被告は,インターネットを利用した物品の販売,通信販売業務,販売代行業務,各種イベントの企画,運営等を目的とする株式会社である。
(2)原告の意匠権
原告は,以下のとおり,別紙5意匠公報記載の意匠(同公報の【図面】において実線で示された部分。以下原告意匠という。)に係る意匠権(以下原告意匠権という。)を有している(甲6,7)。なお,原告意匠は,使用時において発光するライトおもちゃの持ち手部分の底にある半円形状の2つのボタンにかかる部分意匠である。
登録番号
意匠登録第1490409号

出願日
平成25年3月28日

登録日
平成26年1月17日

意匠に係る物品

ライトおもちゃ

(3)原告の製品

原告は,平成24年4月20日以降,以下のとおり,各記載の日を一般販売開始日として,原告製品を販売した。


平成24年4月20日



キングブレードX10(同2)

平成24年8月21日



キングブレードX10Ⅱ(同3)

平成25年7月25日



キングブレードMAXⅡ(同4)

平成25年8月10日



キングブレードX10Ⅲ(同5)

平成27年8月13日



キングブレードX10ⅡNeo(同6)

平成28年12月23日


キングブレードMAX(原告製品1)

原告製品は,コンサート会場等で用いられるペンライトであり,キングブレードというシリーズ名で製造販売されている。そのうち,MAXシリーズ(原告製品1,4)は,単色発光の製品であり,X10シリーズ(同2,3,5,6)は,複数色発光の製品である。

原告製品の形態(以下原告製品形態という。)は,別紙1原告製品目録の各写真記載のとおりである。そのうち,当初発売されたキングブレードX10(原告製品2)は底面のスイッチボタンが1つであったが,X10シリーズのバージョン2以降(同3,5,6)の製品についてはスイッチボタンが2つとなり,そのうち,キングブレードX10Ⅱ(同3)の初期ロット(甲14の6・7頁)以降のもの(甲59・13頁)は,その2つのボタンを手触りで区別するため,片方のボタンに8本の直線状の切込みが施されている。
(4)被告の行為

被告は,遅くとも平成28年8月,被告が運営するインターネット上のサイトや楽天市場などの販売サイトを通じ,被告製品をカラフルファンタスティックという商品名で販売を開始した。

被告製品は,原告製品と同様,コンサート会場等で用いられるペンライトであり,原告製品のX10シリーズのバージョン2以降のものと同様の15色の発色機能を備えたものである。


被告製品の形態(以下被告製品形態という。)及び意匠(以下被告意匠という。)は,別紙2被告製品目録記載の各写真のとおりである。被告製品の底面のボタンは,2つの半円形状からなり,片方のボタンに8本の直線上の切込みが施されている。被告製品の外観における形状や大きさは,原告製品のX10シリーズのバージョン2以降のものと基本的に同一である。

3争点
(1)原告意匠と被告意匠との類否
(2)原告製品形態の周知な商品等表示該当性
(3)原告製品と被告製品との混同のおそれの有無
(4)形態模倣による一般不法行為の成否
(5)原告に生じた損害
第3争点に対する当事者の主張
1争点(1)(原告意匠と被告意匠との類否)について
(原告の主張)
(1)原告意匠の構成態様及び要部

基本的構成態様(以下,符号に従い構成Aなどという。)
A
原告意匠の意匠登録を受けた部分は,筒状のライト部分と,手で
掴むための持ち手部分からなる棒状のライトおもちゃにおいて,
持ち手部分の底面に備えられた発光条件を制御する2つのボタンである。
B
上記2つのボタンの底面視における輪郭は,同形状同大の2つの半円形状である。

C
上記2つの半円形状のボタンは,2つの半円が互いに直線部にて当接し,1つの円を形成する。


具体的構成態様
D
筒状のライト部分は,内部に配置される発光部における発光の様子が外から視認可能となるように持ち手部分の上方に延在し,ライト部分と持ち手部分との間にはリング状の接合部分が設けられている。

E
持ち手部分は,正面視・背面視において,瓢箪状となるように異なる径を有する筒状であるとともに,持ち手部分下端に,発光条件を制御する2つのボタンが備えられている。

F
上記ライト部分上方の最端に設けられるヘッド部(発光部における発光を遮蔽する)は,正面視・背面視において円弧を描く球状である。
G
上記2つのボタンは,底面視において,同形状同大の2つの半円からなり,半円が互いに直線部にて当接することで1つの円を形成しており,底面部の直径のうち当該半円ボタンの直径の比率は1:0.81である。
H
ライトおもちゃ全長と上記半円形状の直径の比率は1:0.06,ライトおもちゃ全長と上記持ち手部分の長さの比率は1:0.32,ライトおもちゃ全長と上記ライト部分の径の比率は1:0.12である。ウ
要部
(ア)原告意匠の要部は,前記構成A~Cである。原告意匠の出願日において,コンサート会場などで用いるペンライト(ライトおもちゃ)が,異なる機能を有する2つのボタンを底面部に備えている点は従来にない特徴であり,需要者は,正面視,背面視においてボタンの見えないシンプルなデザインであるとともに,誤って押す危険がない底面部にボタンが位置し,かつ,それが2種類の異なる役割を有する2つのボタンであるという点に注意を惹かれるからである。また,ボタンの形状が半円形状であり,2つのボタンが互いに直線部で当接し,全体として1つの円を形成している点も従来にない特徴であり,底面視における美観に与える影響は小さくない。
(イ)これに対し,被告は,2つの半円形状のボタンの表面には何の装飾や凹凸も存在しないこと(構成I)も,原告意匠の基本的構成態様に含まれ,その要部を構成すると主張する。
しかし,無装飾のボタンは,原告意匠の出願前から公知であり,極めてありふれているものである。そして,物品の形状からなる意匠において,出願者は,余白の部分を無装飾に限定する積極的な意思を有しないのが通常であり,操作性やコストを考慮しても,それが無装飾である必要性は乏しいので,この点は要部を構成しない。
また,被告は,2つの半円形状のボタンは左右対称の形状である
こと(構成J)も基本的な構成態様であると主張するが,被告のいう左右対称はボタンが無装飾であることを前提としており,そうであれば,原告意匠の出願時点で極めてありふれた構成であるから,原告意匠の要部には含まれない。
(ウ)被告は,円形のスイッチを2分割する意匠であれば,原告意匠の出願前から公知であったことを根拠に,原告意匠は,公知意匠にはない新規な創作部分があるとはいえないので,構成A~Cは要部ではないと主張する。
しかし,被告指摘の意匠(乙1)は,自動車の室内に設置される照明器具の意匠であって,原告製品と性質・用途を異にする物品に係るものである。また,これを参酌するとしても,原告意匠はペンライトの底面部に2つのボタンを設置していること(構成A)に従来にない新規な創作部分がある。また,円形のスイッチを2分割するにしても,種々の方法があり,そのような選択肢の中で,輪郭を同形状同大の2つの半円形状とし,互いに直線部で当接する形状とすることを選択しているのであるから,構成B及びCも新規な創作というべきである。
そして,ペンライトのボタンは,物品全体から見れば小さな部位であるから,表面の模様の有無よりも,位置関係や輪郭こそが重要である。(2)被告意匠の構成態様

基本的構成態様(以下,符号に従い構成aなどという。)
a
被告意匠は,筒状のライト部分と,手で掴むための持ち手部分
からなる棒状のライトおもちゃにおいて,持ち手部分の底面に備えられた発光条件を制御する2つのボタンである。

b
上記2つのボタンの底面視における輪郭は,同形状同大の2つの半円形状である。

c
上記2つの半円形状のボタンは,2つの半円が互いに直線部にて当接し,1つの円を形成する。


具体的構成態様
d
筒状のライト部分は,内部に配置される発光部における発光の様子が外から視認可能となるように持ち手部分の上方に延在し,ライト部分と持ち手部分との間にはリング状の接合部分が設けられている。
e
持ち手部分は,正面視・背面視において,瓢箪状となるように異なる径を有する筒状であるとともに,持ち手部分下端に,発光条件を制御する2つのボタンが備えられている。

f
上記ライト部分上方の最端に設けられるヘッド部(発光部における発光を遮蔽する)は,正面視・背面視において円弧を描く球状である。
g
上記2つのボタンは,底面視において,同形状同大の2つの半円からなり,半円が互いに直線部にて当接することで1つの円を形成しており,底面部の直径約18.5㎜のうち当該円の直径は約15㎜であり,その比率は1:0.81である。

h
ライトおもちゃの全長と上記半円形状の直径の比率は1:0.06,ライトおもちゃ全長と上記持ち手部分の長さの比率は1:0.33,ライトおもちゃ全長と上記ライト部分の径の比率は1:0.12である。
i
2つのボタンのうち1つの表面に,8本の直線状の切込みを有する。
(3)類比

原告意匠は,部分意匠であるが,その類否判断においても,全体形状における位置や大きさ,範囲も考慮されるべきであるから,構成A,D~Hと構成a,d~hの共通性も,その類比をする上での考慮要素になるというべきであるところ,原告意匠の構成A~Hと被告意匠の構成a~hとは同一であり,両者の構成の差異点は被告意匠の構成iの一点のみである。

このように,原告意匠と被告意匠は,その要部における構成態様が共通し,その輪郭を始めとする形態も類似している上,発光条件を制御するボタンであるという用途及び機能においても同一であり,全体形状における位置関係や大きさ,範囲も同一である。そして,原告意匠に係る物品はライトおもちゃであるところ,需要者は,ボタンのデザインより,2つの異なるボタンがあり,それらが誤って押す危険のない底面部の全体にある点に注意を惹かれる。また,デザインという観点からしても,ボタン自体は小さなものであるから,ペンライト全体から見れば,その輪郭こそが最も重要な点となる。

他方,差異点である切込みは,ボタンの位置関係や輪郭のデザインなどとは異なり,底面を凝視しなければわからず,需要者に与える視覚的影響は小さい。実際,この切込みは,ボタンを手触りで判別するという機能に重点を置いたものであり,看者の視覚に訴えるものとしてデザインされたものではない。しかも,そのデザイン自体,原告製品のうち,X10シリーズのバージョン2の模倣にすぎず,ペンライトの商品分野でも一般的に見られる構成である。このように,ボタンに直線状の定型的な切込み模様が設けられていることは,看者の注意を惹くものではない。


以上のとおり,共通点である構成A~Cが,発光状態を完全に制御して,自らの意図通りに正確に発光させることという需要者のニーズに直結する新規な形態であって,実際にも需要者の関心を強く惹きつけている(甲56~58)のに対し,差異点である構成iは,需要者のニーズと無関係ではないものの,それ自体,何の工夫も新規性もない模様を有する小さな部位にすぎない。このように,両意匠は,共通点が差異点を凌駕し,共通する美感を起こさせるから,類似するものと評価することができる。
(被告の主張)
(1)原告意匠の基本的構成態様は,原告主張の構成A~Cに加え,

2つの半円形状のボタンの表面には何の装飾や凹凸も存在しない。

という構成(構成I)及び2つの半円形状のボタンは左右対称の形状であるという構成(構成J)も含むと考えるべきである。原告意匠は2つのボタンであるところ,原告は,スイッチの底面という限られたスペースに設けられた2つのボタン双方の操作性を同等に確保すること,部品の共通化でコストが低減されることなども考慮した上,全体としてバランスの良い美感を与えるべく,左右対称の形状を選択したものと考えられるからである。
こうした構成により,原告意匠は,全体として,円形を直径で2分割した形態をなし,左右対称かつシンプルな印象で統一感を感じさせる美感を与える意匠となっている。そのような美感は,そこに何も装飾や凹凸がない無装飾という構成及び左右対称という構成(構成I及びJ)によってもたらされている。
(2)原告意匠はボタンそのものであるから,その操作を行うための表面の部分は最も注意を惹きやすい部分である。一方,ライトの分野において,全体として円形のスイッチを2分割する意匠は,原告意匠の出願前から公知であり(乙1),円形を直径で2分割するという構成はより容易に創作し得ることを考慮すると,原告意匠には公知意匠にはない新規な創作部分があるということはできない。そうすると,原告意匠は,原告主張の構成A~Cと前記構成I及びJがあいまって,その要部を構成すると考えるべきである。(3)他方,被告意匠は,原告意匠の構成A~Cと同一の構成a~cを有するものの,相違点たる構成iを備え,原告意匠の基本的構成態様である前記構成I及びJを備えていないため,原告意匠とスイッチ部分の美感を異にする。具体的には,構成iの切込みは,スイッチを分割する直径に対して直角方向に外周付近まで延び,ほぼ等間隔で配置され,ボタンの大部分を占め,2つのボタンが非対称であると認識させる程度に大きく明瞭に設けられている。その結果,被告意匠は,左右非対称で統一感に欠ける印象の美感を与えるものとなっている。
以上のとおり,被告意匠は,基本的な構成態様である構成I,Jにおいて原告意匠と異なり,与える美観も原告意匠とは異なるということができる。(4)原告意匠は部分意匠であるから,意匠登録を受けようとする部分以外の形状等は,物品全体の中での位置,大きさ,範囲などを特定する要素としての意味以外には登録意匠の範囲に影響を与えない。原告意匠権の侵害の成否は,意匠登録を受けようとする部分以外の形状の類否(原告意匠の構成D~Hと被告意匠の構成d~hの類比)に基づいて判断されるべきではない。2争点(2)(原告製品の形態の周知な商品等表示該当性)について(原告の主張)
原告製品形態は,以下のとおり,特別顕著性及び周知性を有するから,不正競争防止法2条1項1号にいう周知な商品等表示に該当する。
(1)特別顕著性

原告製品が発売された平成24年4月以前のペンライト業界では,ケミカルライトや輝度の低いLEDペンライトが主流であった。そして,その当時に存在したLEDペンライトは,ライト部分の太さや長さが原告製品と異なる上,全体的に凸凹があり,持ち手部分にスイッチ等が設置されているなど,凸凹のある印象又はゴツゴツとした印象を与えるものであり,デザイン性は重視されていなかった(甲17,18)。


原告は,このような状況下において,平成24年4月20日,高輝度LEDを利用することで従来よりも明るく,長時間発光する機能を有するとともに,以下の①~⑦を組み合わせた形態(以下,符号に従い形態①などという。)を有し,デザイン性も重視した原告製品であるキングブレードMAX(原告製品1)の一般販売を開始するに至った。同製品は,このような特徴的な機能とデザインを有していたため,好調な売れ行きを博した。


持ち手部分と,光を発するライト部分と,その間のリング部分とで構成され,リング部分はメッキが施されている。


ライト部分の先端にメッキの外カバーを付けており,リング部分のメッキと合わせて同一色,統一感のあるデザインとしている。



全体のフォルムは円柱状のシンプルな形態とし,ライト部分及び持ち手部分の側面は,どの角度から見ても,平らな直線又はなだらかな曲線によりそれぞれ外縁が形成され、突起物や階段状又は鋭角な部分が存在しない。ただし,メッキ仕様のリング部分だけは,ライト部分,持ち手部分を外側から覆う外観となり,一回り径が太くなっている。


持ち手部分は,真ん中でなだらかに凹型となる曲線を描き,底面部の角は丸みを帯びており,正面視,背面視において瓢箪型である。



ライト部分先端の外カバーも,凸状に丸みを帯びており,正面視,背面視において円弧を描く球状である。



全体の長さが約25センチメートルで,そのうちライト部分は約15センチメートル,持ち手部分とリング部分を合わせて約10センチメートル,ライト部分の太さは直径約3センチメートルである。



持ち手部分の底面部に,発光・消灯及び発光色の切替えを行うスイッチボタンが設置され,側面部にはスイッチを設置していないか,あるいは,スイッチを設置する場合でも,外観上その存在がわからないようなスイッチとする。


形態①~⑦は,需要者に対し,他の同種商品と比較し,シンプルかつ格好良いものであり,その大きさと高輝度LEDの機能とがあいまって,コンサート会場等で目立つものであり,また,持ち手部分が丸みを帯びた瓢箪型となっている点は,持ちやすく使いやすいという印象を与えるものでもある。原告製品形態は,高輝度LEDペンライトの技術的機能に由来する不可避的な構成ではなく,平成24年4月20日時点において,同種用途に用いられるペンライトと比較し,特徴的なものであったということができる。


これに対し,被告は,形態①~⑦について,個別に取り上げた上で特別顕著性を有するものではないと主張するが,原告製品の形態が特別顕著性を有するかどうかは,個別の形態ではなく,それらを組み合わせた全体がありふれているかどうかにより判断されるべきである。
また,以下のとおり,上記①~⑦の各形態を個別に観察したとしても,同各形態がありふれているとの被告の主張は理由がない。
(ア)形態①について
被告は,原告製品のほかにもリング部分を有する製品が存在したと主張するが,それらの製品のリング部分は,メッキ仕様ではない。原告製品のリング部分はメッキ仕様であり,リングを巻き付けているように見える。原告製品のこのような外観上のアクセントは特徴的であり,原告製品であると一見して識別することができる。
これに対し,被告は,メッキの色さえ特定されていないなどと指摘するが,形態②のとおり,外カバー部分と同一色であり,統一感のあることが重要なのであるから,被告の指摘に係る点は原告製品の形態の特別顕著性を否定する理由にはならない。
(イ)形態②について
被告は,ペンライトに先端処理することは,ありふれていたと指摘する。しかし,それは自作ペンライトにおいてである。原告製品の発売まで,市販品として,先端処理を要するような高輝度のペンライトは存在しなかった。原告製品は,自作ペンライトとも異なり,統一されたデザインによるメッキ仕様の外カバーを設けたものであって,他の製品にはない特徴を有していた。また,メッキ仕様を用いること自体も他に例は見られず,まして,これをリング部分と統一的なデザインとしたのであるから,これをありふれた態様ということはできない。
(ウ)形態③について
被告は,他の製品の多くも,原告製品と同様,丸みを帯びた円柱状のシンプルな形態であったと主張する。しかし,原告製品が,唯一のアクセントとなるリング部分を除き,直線と曲線のみのシンプルかつ美しい形状を実現したのに対し,他の製品は,いずれも凹凸のある形態である。被告は,前記リング部分をもって,原告製品にも太くなっている部分があると指摘するが,これは形態①のとおり,唯一のアクセントとなるリング部分を巻き付けたことによるものであって,凹凸のある印象を与えるようなものではない。
(エ)形態④について
被告は,意匠登録公報(乙5~7)を挙げ,ライトの先端を球状にするデザインや持ち手部分の中央付近をなだらかにへこませるデザインも公知であったと指摘する。しかし,いずれも懐中電灯に係るものである上,持ち手部分は瓢箪型ではなく,形態④の独自性を否定する事情とならない。被告が類似の持ち手部分を有すると指摘する製品(乙17,18,25)も,実際には瓢箪型となってはおらず,むしろ角張っている。(オ)形態⑤について
被告は,形態⑤の形状を視認しにくいことを理由に,これが識別力を有する形状ではないと主張する。しかし,需要者は,当該形状自体を観察するのではない。当該形態は,全体が丸みを帯びた形状であるという印象を与えられるか否かに影響する重要な要素である。例えば,先端部分が平らな形状となっているルミエース(乙20,21)という製品は,全体的に鋭角な角を有するデザインとなっており,原告製品とは異なる印象を与えるものである。
(カ)形態⑥について
被告は,原告製品の長さは,イベントの規制に従ったにすぎないと指摘する。しかし,原告製品の発売当時,規制ぎりぎりの長さにしている製品は見られなかったのであるから,被告の指摘は当を得ていない。しかも,原告製品は,その規制の範囲内において,ライト部分と持ち手部分のバランスをも配慮したものでもある。被告は,原告製品の太さについて,ネオンスティックという製品の筒と互換性があったことを指摘するが,仮に構造上の互換性があったとして,その太さが異なっていることに変わりはない。
(キ)形態⑦について
被告は,底面部にスイッチを設けることはありふれていると主張する。しかし,それは原告製品が大量に販売された結果にすぎず,その識別力を損なう事情ではない。また,被告は,形態⑦は底を見ないとわからないから識別力を生じさせないとも指摘するが,需要者は,どこにスイッチボタンが位置し,どのような操作性があるかに大きな関心を有している。
(2)周知性

原告製品は,平成24年4月20日の販売開始直後から,声優やアイドルのコンサート,イベント等の市場において,爆発的にヒットし,いわゆるオタクに絶大な人気を誇るようになった。例えば,キングブレードMAXは,販売開始から6か月にも満たない同年10月までに,販売数●(省略)●本,売上高●(省略)●円を達成し,同年7月末に販売を開始したキングブレードX10も,同年10月までに,販売数●(省略)●本,売上高●(省略)●円に達した(甲19)。
キングブレードがこのように爆発的にヒットしたのは,その明るさ,持続性,持ち手部分の放熱構造などにおいてこれまでのペンライトにはない機能を備えながら,需要者の様々なニーズに配慮された形態とシンプルなデザイン性を備えていることによるものである。
平成24年4月当時,キングブレードのような高輝度LEDペンライトの需要者は,アイドルや声優等のコンサート,イベントで独特な動きを伴う踊りや掛け声(オタ芸)を披露するようなオタク層であり,こうした需要者は,ネットを通じた購入を除けば,秋葉原にあるなじみの店に来てペンライトを購入することが多かった。オタクのアイドルファンの規模は不明であるが,女性のアイドルグループで最もファンの規模が大きかったと考えられるAKB48のガチヲタ(CDを複数買うなどオタク度の高い人)であっても,その実数は5万~10万人と推測されていたことなどと比しても(甲38),その売上本数は,ペンライト業界においては驚異的な数字であった。実際,当時の業界大手2社であるターンオン有限会社(以下ターンオン社という。),株式会社ルミカ(以下ルミカ社という。)とも,原告製品が発売された後,新興の会社にすぎなかった原告の製品を意識し,これに追随するようなペンライトを開発・販売するに至っている。

キングブレードX10は,平成25年2月,アマゾンの売れ筋ランキングおもちゃのベストセラーの3位にランクインした(甲21の4)。このことは,その売上が,おもちゃ全体で見ても,驚異的であったことを意味する。そして,原告製品が周知になるにつれ,ペンライトを使用する需要者の範囲自体が広がり,その売上総数は,その後も右肩上がりに増加した。その結果,原告製品は,平成26年3月には,アマゾンの月間売上げにおいて,業界大手3社のトップとなり(甲72),おもちゃ全体の年間ランキングの上位にランクインする唯一のペンライト製品となっている(甲21の1~3)。


アキバ系のニュース配信サイトAは,平成24年8月23日の記事において,キングブレードX10が圧倒的な売れ行きなどと報じ,その後も,爆発的な売れ行き,取り扱いショップでは品切れが続いていた(同年9月14日付け記事)などと報じている(甲22の2~4)。また,Aの平成25年5月28日及び同年7月1日の記事には,同製品が声優イベンターの間ではもちろん,現場系のオタクにとっても標準装備とまでなりつつあると記載されている(甲22の5,6)。同様のことは,Bやペンライトを取り上げる他のブログ等にも記載されている。例えば,平成24年8月22日付けBでは今年4月に発売され絶大な支持を得た「キングブレード・マックス」などと記載され(甲14の5),Cには,現場でも圧倒的大多数を占めるキングブレード,リリースから短期間でアイドル現場に浸透した,2012年初旬あたりから広まりだし現在最大勢力となっている,コンサートの必須アイテムになっている(甲23の1~3)などと記載されている。エ
原告は,平成24年2月の段階から,各種展示会に出展するなどして,原告製品のプロモーションを行った。また,同年10月9日に放映されたテレビ番組において出演者が原告製品を振る場面があったが,これを見て,キングブレードのファンがツイッター上でみんなキンブレ振ってる,キンブレ!!などと一気に盛り上がった(甲24)。


以上によれば,原告製品形態は,需要者たるオタクの間において,遅くとも平成24年10月頃から,そうでないとしても,平成25年1月ころには,原告の出所を表示するものとして,周知性を獲得していたというべきである。


これに対し,被告は,原告製品の発売後も,他社から同種製品が発売されており,原告製品形態が独占的に使用されていたわけではないと主張するが,被告が挙げる同種製品は,被告製品の販売が開始した平成28年8月頃から見られるようになった模倣品(乙34~37,40~45,47)を除き,原告製品形態の全ては備えておらず,デザインコンセプトも異なっているので,原告製品形態の自他識別力を損なうものではない。また,被告が指摘するように,原告製品以外の原告販売品の中には,原告製品形態を満たさないものもあるが,これは売上げの少ない派生商品にすぎず,これによって原告製品形態の周知性は否定されない。

(被告の主張)
原告製品形態には特別顕著性は認められず,また,原告製品形態は,平成24年10月の時点においても,それより遅い時期においても,周知性を獲得していない。
(1)特別顕著性について

形態①について
原告製品の販売当時,リング部分を設けたライトは存在したのであるから(甲18の写真③,⑦,⑨,乙2,3),リング部分を設けること自体は,特徴的な形態ということはできない。また,部品にメッキを施すことも,ありふれた形態であり,リング部分にメッキを施すこと自体に広汎な保護を与えるべき理由はない。しかも,平成24年10月には,業界大手が,メッキ仕様のリング部分を設けたルミエース(乙20)を発売したから,この点も原告製品にのみ特徴的な形態ということはできなくなった。

形態②について
原告製品の販売当時,既に閃ブレ(乙4)といわれる自作ペンライトでは,アルミテープを用いるなどし,先端処理をすることが通常であった。原告製品の外カバーは,これを製品化したにすぎない(甲14の4・3頁)。そして,これがリング部分と統一されているにしても,それは複数の部材に統一的なメッキを施されているというにすぎず,特徴的なことではない。しかも,平成24年10月発売の前記ルミエースは,リング部分と外カバーにメッキを施していたのであるから,この点も原告製品にのみ特徴的な形態ということはできない。


形態③について
原告製品の販売当時,多くのペンライトは,丸みを帯びた円柱状のシンプルな形態という意味で,原告製品と同様であった(甲18)。そもそも,ペンライトは,ライト部分が円柱状であるから,全体に円柱状という印象の形態になるのは特別なことではない。同種製品のリング部分が少し太くなっているとしても,原告製品と大差はない。


形態④について
原告製品の販売当時,ライトの先端を球状にするデザインや持ち手部分の中央付近をなだらかにへこませるデザインは公知であったから(乙5~7),持ち手部分を形態④のような瓢箪型にすることは,ありふれた形態であった。しかも,平成24年12月には,業界大手が,カラフルサンダー110(乙17)を発売し,その後,カラフルサンダー220(乙25)を発売したが,その持ち手部分の形状は,原告製品の瓢箪型と類似している。

形態⑤について
ペンライトの先端に外カバーを設けることが,特別なことであるということはできない。また,原告製品における凸状の丸みは,真横から見たときに認識することができる程度のものであり,真横から見たとき、先端カバーは非常に薄くしか視認することができないから,需要者の注意をほとんど喚起しない。したがって,その形状が自他識別力を有するということはできない。


形態⑥について
原告製品の長さは,コンサート等のイベントにおける規制に従ったものにすぎず,その太さもキングブレードの筒はネオンスティックの筒と互換性があります(甲14の4・5頁)とされているように,特別なものではない。そもそも,製品の長さや太さに特別顕著性を認めるということは,自由な設計事項の独占を認めるということにつながるものであって,相当ではない。


形態⑦について
底面部のスイッチは,底から見ない限り視認できないのであるから,識別力を生じさせない。また,キングブレードX10ⅡNeo(乙11)は,側面部にもスイッチを有する。


小括
以上のとおり,形態①~⑦は,いずれもありふれたものであり,そのような形態のみを集めた全体で見ても,特別顕著性を有するということはできない。また,ペンライトという製品の機能上,全体の形態は,円筒状の光る部分と持ち手部分とから成らざるを得ず,デザインの選択の幅は限られている上,暗い場所で使用されるという製品の性質上,ペンライトは,外見を重視するのではなく,輝度や色などの機能を重視して選択される製品である。
(2)周知性について

原告は,原告製品の売上げを根拠として,同製品の形態が周知性を獲得したと主張するが,平成24年4月~10月までの期間においては一定数以上の売上総数は確保されているものの,爆発的ヒットと呼べるほどの売上げの急増は見られない。むしろ,その売上げが平成29年まで増加していることからすると,平成24年時点の市場占有率は,それほど高くはなかったことがうかがわれる。
原告製品がアマゾンの年間ランキングにおいて上位になったのも,平成26年11月17日からの1年間の集計結果によるものである(甲21の1)。また,Aは,秋葉原という限定された地域の最新情報を取り扱うニュース配信サイトであって(甲22),秋葉原に限定された記事にすぎない。原告が証拠として提出するCの記事も,そこに掲載されている製品に照らすと,平成25年7月19日以降に掲載されたものであり,平成24年10月までに原告製品形態が周知性を獲得した根拠となるものではない。

以上のとおり,原告製品形態が平成24年10月に周知性を獲得していたことを示す証拠はない。原告製品は,平成27年11月頃にはアマゾンのランキング上位に現れているが,別紙3(商品形態一覧)に整理した同種製品の販売状況によれば,それまでの間,原告製品の特徴とされる形態①~⑦が,原告製品に独占的に使用されてきたということはできない。また,平成27年5月には,グルマンディーズ(乙27)のように,形態①~⑦の全てを備えた製品も発売されていた。したがって,原告製品形態は,平成27年11月頃においても,周知性を獲得したということはできない。ウ
むしろ,原告製品の販売当時,登山用の高輝度LEDにペンライトの光る筒状部材を取り付けた自作ペンライトが作成されており,原告製品以外に高輝度のペンライトが存在しなかったことからすれば,原告製品が多く売れたのは,原告製品形態のデザイン性が着目されたからではなく,高輝度という機能に需要があったためであると考えられる。


原告はキングブレードというブランド名で少なくとも8種類の製品を製造・販売し,その中には原告製品目録に挙げられていないものも含まれている。こうした原告製品目録に挙げられていない製品(乙13,14)は形態②及び⑤を満たさず,また,原告製品目録に挙げられている製品であっても,その種類によっては形態②及び⑤などを満たしていないものがある(原告製品4~6。乙11,12,16)。
そうすると,需要者は,原告製品を形態①~⑦によって識別しているのではなく,キングブレードという名称とともに,そのロゴ及びマークによって原告製品と識別していたものと考えられる。

3争点(3)(原告製品と被告製品との混同のおそれの有無)
(原告の主張)
(1)被告製品が,原告製品形態を有し,原告製品と同一又は類似することは明らかである。特に,原告製品のX10シリーズのバージョン2以降のものとの関係では,完全な模倣品ということができる。したがって,需要者から見て,原告製品と被告製品の出所について,混同が生じるおそれがあるのは明らかである。現に,被告製品を仕入れた者がキンブレが届きましたとコメントしている事例を確認することができる(甲25)。
(2)また,被告製品と同じ外観・形態を有するペンライトを購入した者が,これを原告製品であると認識している事例(甲26~30),原告に故障箇所の問合せをするような事例も散見される(甲31)。さらに,原告製品ではない製品が,イベント限定キンブレして販売されていたり(甲54),原告製品を購入しようとしている女子高生が,原告製品ではない製品をキンブレと認識していた事例(甲39)も確認される。(3)これに対し,被告は,原告製品と被告製品の名称や価格帯の差異を指摘する。しかし,被告製品と原告製品とが,ほぼ同一の形態を有することからすれば,その混同のおそれは否定されない。また,被告は,需要者が知識豊富なオタク層であると指摘するが,オタクといっても,その知識の程度はさまざまであり,需要者の中には,原告製品の販売業者やイベント主催者,女子高生なども含まれるのであるから,被告の指摘は当たらない。
(被告の主張)
(1)被告は,被告製品をカラフルファンタスティックという名称で販売しているのであり,原告製品の名称とは全く類似していない。被告のウェブページにおいても,混同を招くような記載はしていない。原告は,被告製品と同様の製品について,原告製品との混同を生じた事例があると指摘するが,その具体的状況は定かでなく,被告製品との間に混同のおそれがあるとする根拠とはならない。また,原告が指摘する事例(甲25)には,被告の卸売先が,被告製品を所謂“キンブレ”(乙51・17頁)と紹介したために誤解が生じたにすぎないものもある。
(2)原告製品及び被告製品は,いわゆるオタクが主要な需要者となる。オタクは,特定の事項に関心が高く,知識も豊富な者であるから,原告製品形態のみならず,ロゴやマーク,価格や性能などを見て,原告製品か否かの区別をする。そして,被告製品の価格は,原告製品の半額以下であり,その機能も相違している。実際,消費者が,原告製品とは異なる商品であることを認識し,被告製品を購入している事例(乙36・5頁,乙43・2頁)を確認することもできる。
以上のとおり,被告製品について,出所混同は生じておらず,また,そのおそれもない。
4争点(4)(形態模倣による一般不法行為の成否)
(原告の主張)
被告製品は,原告製品のうちX10シリーズのバージョン2以降の商品と全く同一の形態,同一のデザインであるから,不競法2条1項3号の商品形態模倣行為に当たる。確かに,不競法に基づく請求については,3年の保護期間を経過しているが,原告は,最初の原告製品の発売後も,これを順次進化させており,そのために新たな投資をし,経営努力を続けているのであって,その結果,原告製品の知名度や地位が維持されてきたのであるから,原告には,原告製品の形態について,不競法によるものとは異なる保護されるべき法的利益があるというべきである。
他方,被告は,このような原告製品のブランド価値にただ乗りし,これを模倣した被告製品を販売しており,しかも,被告製品は,性能の劣る廉価品であるから,これによる原告製品のブランドイメージの毀損は計り知れない。被告による被告製品の販売は,公正かつ自由な競争として許容される範囲を著しく逸脱するものであり,民法上の不法行為に該当するというべきである。(被告の主張)
不競法は,商品形態模倣行為に対する保護期間を3年間に限っているのであるから,この期間を経過した場合,同法により保護される法的利益と異なる法的に保護された利益を侵害するなどの特段の事情(最高裁平成21年(受)第602号,第603号同23年12月8日第一小法廷判決・民集65巻9号3275頁)がない限り,民法上の不法行為は成立しない。原告が自由競争の範囲を著しく逸脱するという事情は,いずれも被告製品が原告製品と形態において同一又は類似していることに基づくものであって,結局のところ,商品形態模倣行為に対する法的保護を主張しているにすぎない。
したがって,上記の特段の事情は存在せず,民法上の不法行為は成立しないというべきである。
5争点(5)(原告に生じた損害)
(原告の主張)
被告の意匠権侵害又は不競法違反による損害の額は,別紙4の限界利益計算書の原告欄に記載したとおりであり,意匠法39条2項,不競法5条2項の推定の対象となる小売分●(省略)●円,卸売分●(省略)●円の合計●(省略)●円の限界利益に,弁護士費用相当損害●(省略)●円を加算した●(省略)●円である。また,形態模倣による一般不法行為に対する損害の額も,これと同額である。
別紙4の費用項目のうち争いがあるものについて補足すると,以下のとおりである。
(1)売上高
小売分の売上高は,内税の売上高とされる合計●(省略)●円(乙56,57)から,消費税相当額を控除した●(省略)●円の限度で主張する。また,卸売分の売上高は,被告主張の外税の売上高●(省略)●円から,購入者が被告自身である合計●(省略)●円(乙63)を控除した●(省略)●円の限度で主張する。
(2)売上原価
前記(1)の売上高に計上した小売分●(省略)●本(乙56,75),卸売分●(省略)●本の売上を前提に,被告の計算方法で按分計上した。(3)関税
被告が証拠提出した輸入許可通知書(乙76)から確認し得る関税額●(省略)●円に限り,被告の計算方法で按分計上した。
(4)説明書
被告は,同梱する説明書に印刷費用を要したと主張するが,被告は,卸売取引において,説明書の印刷代を別途請求しているのに(乙70),これを売上げに計上していない。そこで,小売分に限り,被告主張の費用●(省略)●円を売上本数で按分計上した。
(5)卸売用OPP袋代
被告は,卸売先に包装材費用を別途請求しており(乙70,79,81),前記(4)と同様,これは控除すべき経費に当たらない。
(6)小売同梱物
被告は,被告製品の小売分の販売に当たり,販促品等を同梱していたというが,販促品は,被告が取り扱う商品全体の販促のために生じた費用と考えられるから,これを被告製品の経費に含めることは相当でない。
(7)検品
被告が,どのような場合に,どのような検品を行っていたのかという基準が不明である。そのため,検品費用は,被告提出の資料(乙82~85)で確認し得る●(省略)●円の限度で控除すべき経費に計上した。
(8)小売送料
被告が,小売分の送料を負担するのは,一度に6本以上の注文があった場合と考えられる。その件数●(省略)●件(乙57~乙62)に,平均送料●(省略)●円を乗じた●(省略)●円の限度で経費計上するのが相当である。
(9)卸売送料
被告は,印刷に関する送料も含め,卸売送料とする。しかし,被告は,卸売先に対し,その費用を別途請求している。また,印刷業者から顧客に送付される際の送料も不当に高額である。したがって,印刷をしなくても発生し得る送料として,乙80の送料→印刷or顧客の欄の送料を集計した●(省略)●円の限度とするのが相当である。
(10)

人件費
被告は,被告製品のため,専属の従業員を雇用したという。しかし,被告
製品は,平均一日当たり●(省略)●本が販売されたにすぎず,専属の従業員が必要であったとは考え難い。また,被告製品と被告製品以外が同時に注文される場合があることも考えれば,専属の従業員というのも現実的ではない。したがって,これを変動経費とするのは相当でないというべきである。(11)

寄与率
被告製品の顧客誘引力は,業界で爆発的にヒットし,広く普及した原告製
品と同じ形態であること,機能は原告製品に及ばなくとも,格安であることにある。したがって,原告製品の形態による寄与率は100%である。これに対し,被告は,卸売販売の場合,従前からの信頼関係が重要であると主張するが,卸売先も,消費者から支持される商品を選ぶのであるから,商品自体の顧客誘引力の方が重要である。仮に,寄与率を考慮するとしても,原告製品の形態による寄与率が90%を下回ることはない。
(被告の主張)
原告の主張は争う。各項目に対する被告の主張は,別紙4限界利益計算書の被告欄に記載しているとおりであるが,これを補足すると,以下のとおりである。
(1)売上高
小売分の売上高は,●(省略)●円(内税)であり(乙67),そのうち消費税相当額は●(省略)●円である。また,卸売分の売上高は,●(省略)●円(外税)である。
(2)売上原価
被告は,被告製品を合計●(省略)●本輸入し,その仕入価格は合計●(省略)●円であった(乙64)。そして,売上本数は,小売分が●(省略)●本であり,卸売分が●(省略)●本であるから,これを仕入本数に対する割合で按分すると,売上原価は,小売分●(省略)●円及び卸売分●(省略)●円の合計●(省略)●円となる。
(3)関税
被告は,被告製品の仕入れに当たり,合計●(省略)●円の関税を支払った(乙78)。これを売上本数で按分すると,経費となる関税額は,小売分●(省略)●円及び卸売分●(省略)●円となる。被告のシステム上,当該金額の関税を支払ったことが記録されており,その金額が不当であることを疑わせる事情がない以上,その全額が控除されるべきである。
(4)説明書
被告は,被告製品の販売に当たり,説明書を同梱していたが,その印刷費用に●(省略)●円を要した(乙72)。これを売上本数で按分すると,小売分●(省略)●円及び卸売分●(省略)●円となる。
(5)卸売用OPP袋代
被告は,被告製品の卸売分の販売に当たり,包装材費用として,OPP袋代●(省略)●円を要した(乙72)。
(6)小売同梱物
被告は,被告製品の小売分の販売に当たり,納品書などの関係書類及び販促品を同梱していた。この費用を受注件数(乙56)当たり●(省略)●円と計算すると,控除すべき経費は●(省略)●円となる。
(7)検品
被告製品の検品のため,合計●(省略)●円を要した(乙86)。この中には,請求書が残っていないもの,請求書を未受領であるもの,記録が残っていないため推計によるものなどが含まれるが,全く検品をせずに出荷することはあり得ないこと,計算の前提となる本数・単価も不当とはいえないことからすれば,前記金額が控除されるべきである。
(8)小売送料
被告は,小売分の販売において,一度の注文金額が●(省略)●円以上となる場合に送料を負担していたから,その件数●(省略)●件に,平均の送料●(省略)●円を乗じた●(省略)●円は,控除すべき経費に当たる。確かに,前記件数のうち,被告製品のみが購入されたものは●(省略)●件であるが,被告製品と他の商品が同時に購入されたものについても,仮に,その全額を経費に計上し得ないとしても,その半額は見積もられるべきである。(9)卸売送料
被告製品は,卸売販売の場合,先に印刷業者に送付され,顧客の注文に応じた印刷を施した上で納品されており,場合によって,最初にサンプル品を印刷業者に送付し,校正の手続を経ることもあった。被告は,印刷業者から顧客に送付する際の送料を把握しきれていないが,●(省略)●円/1個口(約●(省略)●本)で概算すると,その卸売送料の合計額は,合計●(省略)●円となる(乙80),これは控除すべき経費に当たる。
(10)

人件費
被告は,被告製品を発売した平成28年8月頃から,新たに●(省略)●
名の従業員を雇用し,梱包・発送業務の外,検品の手配,印刷会社に対する発注や校正など,被告製品に係る業務に従事させた。被告製品は,毎日平均的に注文されるわけでもなく,従前の従業員のみでは,被告製品を●(省略)●本も販売することは不可能であったから,これらの人件費の合計●(省略)●円(乙69)は,控除すべき経費に当たる。そうでないとしても,少なくとも,その半額●(省略)●円は控除されるべきである。
(11)

寄与率
被告が得た利益は,全てが商品の形態による顧客誘引力によるものとはい
えない。特に,卸売分については,被告と顧客との従前からの継続的取引に基づく信頼関係によっている部分もある。したがって,原告製品の形態による寄与率は30%とみるのが相当である。
第4当裁判所の判断
1認定事実
(1)原告製品の種類及び販売時期
原告は,平成24年4月20日,原告製品の最初の製品となる原告製品1(キングブレードMAX。甲13の2)を発売し,同年8月21日,その多色対応版に当たる原告製品2(キングブレードX10。甲13の3)を発売した。これらの製品は,コンサート会場などで用いられる高輝度LEDを採用したペンライトであったが,当時,この用途には,使い捨てのケミカルライトや低輝度のLEDを使用したペンライトが主流であった。
その後,原告は,前記第2の2(3)ア記載のとおり,平成25年7月から平成28年12月にかけて,原告製品3~6(甲13の4~7)を発売した。原告製品は,スーパーチューブと名付けられた小型機(乙11~14,16)を除き,いずれも形態①~⑦を備え,需要者の間ではキンブレという略称で知られていた(甲24の1等)。
(2)原告製品の販売状況
原告製品1(キングブレードMAX)及び同2(キングブレードX10)は,平成24年4月に原告製品1の販売が開始されて以降,同年10月までに,両製品で累計●(省略)●本,●(省略)●円の売上げがあった(甲19)。原告製品2の売れ行きについて,ニュース配信サイトであるAは,平成24年8月23日付け及び同年9月14日付け記事において,秋葉原の取扱店舗において,圧倒的な売れ行き,爆発的な売れ行きを見せている,秋葉原の取り扱いショップでは品切れが続いていたなどと報じた(甲22の2,3)。
原告製品は,平成25年以降も売上げを伸ばし,平成25年には約●(省略)●本(売上高は●(省略)●円),平成26年には●(省略)●本(売上高は●(省略)●円),平成27年には●(省略)●本(売上高は●(省略)●円),被告製品の発売された平成28年には●(省略)●本(売上高は約●(省略)●円)の売上げがあった(甲19)。
(3)テレビ番組における紹介
原告製品は,平成24年10月9日に放映された明石家さんま,所ジョージをMCとするテレビのバラエティー番組に使用されたが,それを見た視聴者は,同番組において使用されたペンライトの商品名については紹介がされていなかったにもかかわらず,原告製品であると認識し,ツイッター上では,みんなキンブレ振ってる,いまキンブレもってたやん,キンブレ!!など,多くの書込みがされた(甲24,78)。(4)アマゾンのおもちゃ総合ランキング等
原告製品2(キングブレードX10)は,平成25年2月,アマゾンのおもちゃのベストセラーの3位にランクインした(甲21の4)。また,原告製品3(キングブレードX10Ⅱ)は,平成27年のアマゾンのおもちゃ総合部門で年間ランキング2位,平成28年の同部門で年間ランキング1位を獲得し,コンサートやライブでの定番商品としての地位を確立したと紹介された(甲21の1・2)。
(5)インターネットの関連サイトにおける紹介
Aの平成25年5月28日及び同年7月1日の記事には,同製品が声優イベンターの間ではもちろん,現場系のオタクにとっても標準装備とまでなりつつあると記載されている(甲22の5~6)。また,ペンライトを取り上げているインターネットサイトであるCには,リリースから短期間でアイドル現場に浸透した,2012年初旬あたりから広まりだし現在最大勢力となっている(甲23の1,2)などと記載されている。(6)同種製品の販売状況及び形態

平成24年4月当時に存在した同種製品
平成24年4月当時に存在した同種製品としては,別紙3記載のとおり,ルミカ社の大電光煌(平成23年9月発売。甲18の写真①②⑤⑥)及び大電光改(平成22年6月発売。同写真①②⑦⑧),ターンオン社のネオンスティック(平成24年4月以前発売。同写真①~④),やまと興業株式会社のCHEERLIGHT(同月以
前発売。同写真①②⑨⑩),MCZ式ギガライト(Vol.2)(同月発売。乙2・17枚目,乙3の1・4)などがある。
これらの平成24年4月当時に存在した同種製品は,被告の主張によっても,別紙3記載のとおり,形態①~⑦を備えていないか,備えているとしてもそのごく一部であった。
また,平成24年4月に発売された製品として,別紙3の外,プレイアベニューのカラフルビーム(同月発売。甲17)もあったが,これも形態④に類似する部分があるほか,原告製品形態を備えていなかった。イ
平成24年10月以降に発売された同種製品
平成24年4月以降の発売された同種製品としては,同年9月に発売され,形態③,④,⑥に類似する特徴を備えたターンオン社のターンオンサンダー(甲34)のほか,別紙3記載のとおり,同年12月
に発売された同社のカラフルサンダー(乙17~19),ルミカ社のルミエース(甲35,68,乙20,21),平成25年に発売された同社のルミエースカラーチェンジ(乙21),株式会社ト

レードワークスのスターセイバー(甲44,乙23),ターンオン社のターンオンカラフルサンダー220(甲45,乙25),平

成26年に発売された同社のミックス・ペンラHB(甲49,乙28),ルミカ社のルミエース2(甲50,乙29)などがある。
被告主張の別紙3からも看て取れるように,平成24年4月以降に発売された同種製品は,それ以前に販売された製品に比べると,形態①~⑦をより多く備えるようになり,特に平成28年以降に発売された製品においてその傾向は顕著である。
(7)誤認混同が生じた例

原告は,平成28年5月,原告製品以外の製品で,その形態が原告製品と類似するものについて,その購入者から,点灯しないがどうしたらよいかという問合せを受けた(甲31)。


原告は,被告が株式会社リアニメーションに提供したペンライトについて,その受領者がキンブレが届いたとツイッターに書き込むなどして,原告製品と誤認されるおそれが生じたことから,平成29年11月20日,同社がクラウドファンディング支援者に対してリターンとして提供するコンサートライトは原告製品ではない旨の告知をした(甲25)。

2争点(2)(原告製品の形態の周知な商品等表示該当性)について事案に鑑み,争点(2)から検討するに,原告製品形態が,不競法2条1項1号に該当するには,①商品の形態が客観的に他の同種商品とは異なる顕著な特徴を有しており(特別顕著性),かつ,②その形態が特定の事業者によって長期間独占的に使用され,又は極めて強力な宣伝広告や爆発的な販売実績等により,需要者においてその形態を有する商品が特定の事業者の出所を表示するものとして周知になっていること(周知性)を要すると解されるが,以下の理由から,原告製品形態は上記要件を満たすものというべきである。
(1)特別顕著性

原告製品が以下の形態を備えていることは,当事者間に争いがない。①

持ち手部分と,光を発するライト部分と,その間のリング部分とで構成され,リング部分はメッキが施されている。


ライト部分の先端にメッキの外カバーを付けており,リング部分のメッキと合わせて同一色,統一感のあるデザインとしている。



全体のフォルムは円柱状のシンプルな形態とし,ライト部分及び持ち手部分の側面は,どの角度から見ても,平らな直線又はなだらかな曲線によりそれぞれ外縁が形成され、突起物や階段状又は鋭角な部分が存在しない。ただし,メッキ仕様のリング部分だけは,ライト部分,持ち手部分を外側から覆う外観となり,一回り径が太くなっている。


持ち手部分は,真ん中でなだらかに凹型となる曲線を描き,底面部の角は丸みを帯びており,正面視,背面視において瓢箪型である。



ライト部分先端の外カバーも,凸状に丸みを帯びており,正面視,背面視において円弧を描く球状である。



全体の長さが約25センチメートルで,そのうちライト部分は約15センチメートル,持ち手部分とリング部分を合わせて約10センチメートル,ライト部分の太さは直径約3センチメートルである。



持ち手部分の底面部に,発光・消灯及び発光色の切替えを行うスイッチボタンが設置され,側面部にはスイッチを設置していないか,あるいは,スイッチを設置する場合でも,外観上その存在がわからないようなスイッチとする。


原告製品1が発売された平成24年4月当時に存在した同種製品は,上記1(6)ア記載のとおりであるが,甲18の写真撮影報告書,甲17等によれば,このうち,大電光改及びCHEERLIGHTは,原

告製品に比べて細くて小さいペンライトであり,いずれもリング部分が太くなっている形態をしている点などにおいて,原告製品の形態と異なる。また,大電光煌は持ち手部分が太くて,製品全体の長さにおけるライト部分の割合が原告製品より小さく,ライト部分の先端は半円球状である点などにおいて,原告製品の形態と異なる。
さらに,ネオンスティックは製品全体の長さにおける持ち手部分の割合が原告製品より小さく,持ち手部分に設けられたボタンが特徴的である点で,カラフルビームはライト部分が先端に向けて細くなっており,持ち手部分に円形のダイヤルが取り付けられている点において,原告製品の形態と異なる。
加えて,これらの同種製品は,いずれも,リング部分及びライト部分の先端に同一色のメッキが施されておらず,持ち手部分にスイッチ等が設けられているなど,全体的に凹凸があって統一感のない印象を与えるものである。

これに対して,原告製品は,全体的に丸みの帯びた円柱状のシンプルな形態であり,ライト部分からリング部分、持ち手部分を通じて、全体として凸凹感のない直線又は曲線により外縁が形成されている点(形態③)に特徴がある。
また,原告製品のリング部分にはメッキが施されるとともに,ライト部分の先端にも同一色のメッキの外カバーが付けられており,リング部分のメッキとライト部分先端のメッキの金属的な光沢は,原告製品に他社の製品にはないデザイン上のアクセントを与えているということができる(形態①,②)。
さらに,原告製品の持ち手部分は,その真ん中がなだらかな曲線から形成される凹型となっており,底面部の角は丸みを帯びている上,ライト部分先端の外カバーも,凸状に丸みを帯びて円弧を描く球状であり,更に側面部にスイッチボタンもないことが,全体として,柔らかくシンプルな印象を与えているということができる(形態④,⑦)。加えて,原告製品の全体の長さは約25センチメートルと他社の多くの製品より長く,ライト部分と持ち手部分の長さのバランスも良く,全体の長さとライト部分の太さの割合も均衡がとれているとの印象を与えるものである(形態⑥)。
以上のとおり,原告製品形態①~⑦は,平成24年4月当時の同種製品にはない形態上の特徴であるということができ,更に,これらの特徴があいまって,製品全体として,同種製品とは異なる顕著な特徴を備えているということができる。

これに対し,被告は,形態①~⑦は,いずれもありふれたものであると主張する。
(ア)しかし,形態①,②については,上記のとおり,平成24年4月当時のペンライトのリング部分及びライト部分の先端に同一色のメッキを施しているものはなく,また,ペンライトを使用する上で,その構成部分に金属的な装飾を加える必然性はないのであるから,同各形態は原告製品に特徴的なものというべきである。
(イ)被告は,形態③に関し,ペンライトのライト部分が円柱状であるのは特別なことではなく,平成24年4月当時の同種製品も,丸みを帯びた円柱状のシンプルな形態であったと主張する。
しかし,原告製品は,単にライト部分が円柱状であるのみならず,全体的に丸みの帯びた円柱状のシンプルな形状をしており,ライト部分からリング部分、持ち手部分を通じて、全体として凸凹感のない直線又は曲線により外縁が形成されている点に特徴があり,かかる特徴は同種製品には見られないものである。
(ウ)被告は,形態④に関し,持ち手部分の中央付近をなだらかにへこませるデザインは公知であったこと,形態⑤に関し,ペンライトの先端に外カバーを設けたり,その先端を球状にすることは,特別なことではないこと,形態⑥に関し,原告製品の長さはコンサート等のイベントにおける規制に従ったものにすぎず,その太さも特別なものではないこと,形態⑦に関し,底面部のスイッチは,底から見ない限り視認できないので,識別力を生じさせないことなどを指摘する。
しかし,原告製品は,持ち手部分の中央部分をなだらかにへこませるとともに,ペンライトの先端の外カバーを球状にし,更に持ち手部分の側面にスイッチを側面に設けないことにより,全体として,なだらかな曲線と直線から形成されるすっきりとして統一感のある輪郭が形成され,全体として柔らかくシンプルな印象を与えるのであり,こうした特徴は同種製品には見られないものである。そうすると,上記の個々の形態が公知であることなどを理由として,原告製品形態がありふれたものであるということはできない。
(エ)被告は,平成24年10月に発売されたルミエースや同年12月に発売されたカラフルサンダー110などに原告製品形態と共通する特徴が見られると主張するが,これらの製品は,原告製品1及び2の後に発売されたものであるから,同各製品の発売時点では原告製品の形態は同業者の間では知られていたのであり,原告製品形態も参考にしながらデザインされた可能性が高い。これらの製品が原告製品形態と同様の特徴を有するとしても,そのことをもって原告製品形態の特別顕著性は否定されるものではないというべきである。
(オ)被告は,ペンライトという製品は,その性質上,外見を重視するのではなく,輝度や色などの機能を重視して選択される製品であるから,この観点からしても,原告製品形態には特別顕著性はないと主張する。しかし,ペンライトは,その用途・性状に一定の制限があるとしても,種々のデザインを工夫し得ることは同種製品のデザインとの対比からも明らかであり,また,ペンライトの需要者が,趣味・嗜好に強い興味・関心を示すいわゆるオタクを中心とする者であることに鑑み
ても,これらの需要者は,機能のみならずデザインにもこだわりを持って購入するペンライトの選択をすると考えるのが自然である。

以上によれば,原告製品形態は特別顕著性を有するということができる。
(2)周知性

前記1(2)のとおり,原告製品1(キングブレードMAX)及び同2(キングブレードX10)は,平成24年4月に原告製品1の販売が開始されて以降,同年10月までに,両製品で累計●(省略)●本,●(省略)●円を売り上げたとの事実を認めることができる。
平成25年ころにおいて,国民的アイドルとされるアイドルグループのCDの売上が,複数枚購入を含め合計56万枚程度であり(甲38),平成26年8月に開催された日本最大級とされるアニメソングのライブの3日間の延べ来場者数が8万人程度であったと認められること(甲37)を考慮すると,わずか6か月という短期間のうちに●(省略)●本の売上げがあったことは,趣味嗜好に強い関心を有するいわゆるオタクを需要者とするこの種の製品としては爆発的と評価し得る売れ行きであったということができる。

また,前記1(3)のとおり,原告製品は,平成24年10月,テレビ番組に使用され,それを見た視聴者が,同番組において使用されたペンライトの商品名については紹介がされていなかったにもかかわらず,原告製品であると認識し,ツイッター上で,みんなキンブレ振ってるなどとツイートしたとの事実によれば,そのころには,需要者において,原告製品形態を有する商品は原告製品であって,原告を出所とすることを表示するものとして,広く知られていたと認めるのが相当である。


さらに,前記1(4)のとおり,原告製品2(キングブレードX10)は,平成25年2月,アマゾンのおもちゃのベストセラーの3位にランクインしたとの事実が認められるが,このランキングは,ペンライト又はそれに類する商品間のランキングではなく,おもちゃ全体におけるランキングであることに照らすと,原告製品は同時点において既に需要者に広く知られしていたものと認められる(甲21の4)。
以上によれば,原告製品形態は,平成24年10月時点において,また,遅くとも平成25年1月までに,原告の出所を表示するものとして,周知性を獲得していたというべきである。

これに対し,被告は,原告製品が,平成24年10月以後も売れ行きを伸ばしている事実を指摘し,そのことから逆に,平成24年時点の市場占有率はそれほど高くなかったと主張するが,平成24年4月から10月までの売上本数や売上高等に照らし,同月時点において原告製品形態が需要者に広く知られていたと認められることは前記判示のとおりであり,平成25年以降に更に売上げが増加したことは,上記認定を左右するものではない。
また,被告は,原告製品が多く売れたのは,原告製品形態のデザイン性が着目されたからではなく,高輝度という機能に需要があったためであると主張するが,原告製品の需要者が機能のみならず,デザインも重視してペンライトを購入したと考えるのが自然であることは前記判示のとおりである。
さらに,被告は,原告の製品の中には原告製品目録に掲げられていないものもあり,また,原告製品の中にも原告製品形態の一部を満たさない種類のものがあると主張するが,原告製品の主力は原告製品目録記載の製品であり,その他の製品が原告製品形態の一部を満たしていなかったとしても,原告製品形態の周知性が否定されるものではない。
加えて,被告は,需要者は,原告製品をその形態によって識別しているのではなく,キングブレードという名称とともに,そのロゴ及びマークによって原告製品と識別していたものであると主張するが,テレビ番組の視聴者が,同番組において使用されたペンライトの形態を見て原告製品であると認識したことは前記判示のとおりであり,需要者はその形態により原告製品と識別し得たというべきである。


以上によれば,原告製品形態は,平成24年10月時点において,また,遅くとも平成25年1月までに,周知性を獲得したものと認められる。3争点(3)(原告製品と被告製品との混同のおそれの有無)
(1)被告製品は,原告製品形態の全てを備えるのみならず,原告製品のX10シリーズのバージョン2以降のものと基本的に同一の形状及び大きさを有するのであるから,需要者が被告製品を原告製品と混同するおそれがあるものと認められる。
(2)これに対し,被告は,原告製品と被告製品の名称が異なることなどを理由に,混同のおそれを否定するが,需要者は,インターネットに掲載された商品の形態を見てその出所を識別することも少なくないと考えられ,また,商品名は新商品が発売されるたびに異なった名称が付されることもあるのであるから,製品の名称が異なることから直ちに混同のおそれがないということはできない。
(3)また,被告は,需要者は,知識が豊富なオタクであるから,ロゴやマーク,機能や価格帯などから製品を原告製品から被告製品を識別すると主張するが,一口にオタクといっても,その知識や経験は様々であり,需要者にはコンサートなどの各種イベントへの参加者なども含まれるのであるから,需要者の性質から,当然に,製品の機能や価格帯により出所を識別することができるということはできない。
(4)以上のとおり,需要者が被告製品を原告製品と混同するおそれはあるというべきである。
したがって,被告製品は,需要者の間に広く認識された原告の商品等表示(原告製品形態)と類似するものであり,原告製品と混同を生じさせるものであるということができるので,被告製品を販売する行為は,不競法2条1項1号の不正競争行為に該当する。
4争点(5)(原告に生じた損害)
(1)売上高,売上原価及び消費税
売上高及び売上原価については,原告が主張する限度で,外税計算による売上高を小売分●(省略)●円,卸売分●(省略)●円の合計●(省略)●円と認め,これに対応する売上原価を小売分●(省略)●円,卸売分●(省略)●円の合計●(省略)●円と認める。
(2)関税

証拠(乙64,乙76~78)及び弁論の全趣旨によれば,被告は,被告製品●(省略)●本を国外から仕入れ,少なくとも,合計●(省略)●円(乙78)の関税を支払ったことが認められる。確かに,裏付けとなる輸入許可通知書は1件分(乙76)が保存されているにすぎないが,上記の金額は申告番号の付されている案件について被告のデータベースに関税支払の記録の残っているものの金額を集計したものであると認められ,その関税率(3.2%)を考慮しても,上記支払額が不合理ということもできない。


そして,この関税額を前記(1)の売上高に配分するに当たり,総平均法によって,仕入本数に対する売上本数の割合で按分することに争いはないから,前記●(省略)●円を仕入本数●(省略)●本で除し,前記(1)で採用した売上本数●(省略)●本を乗じた●(省略)●円をもって,控除の対象となる経費と認めるのが相当である。

(3)説明書,卸売OPP袋

被告は,被告製品を売り上げるため,説明書の印刷代●(省略)●円及び卸売用のOPP袋代●(省略)●円を要したと主張する。しかし,証拠によれば,被告は,卸売先に対しては,これらの費用に係る費目を別途請求していたことが認められるのであるから(乙70,79,81),これを前記(1)の売上げから控除することは許されない。


したがって,説明書の印刷代のうち,小売分の売上に要した部分のみを経費とするのが相当である。そして,これを小売分と卸売分に配分するに当たり,売上本数を分母とする按分方法に争いはないから,前記●(省略)●円に売上本数●(省略)●本に対する小売分の売上本数●(省略)●本を乗じ,原告も認めている●(省略)●円の限度で控除するのが相当である。
(4)小売同梱物
被告は,被告製品の小売分の販売のため,納品書などの関係書類や販促品を同梱したとして,その費用について,販促品の費用と併せ,受注件数1件当たり●(省略)●円で計算すると主張するが,その根拠は明らかではなく,また,同梱された書類,販促品の具体的な内容等も明らかではないので,これを控除すべき費用として認めることはできない。
(5)検品

証拠(乙86,乙82)及び弁論の全趣旨によれば,被告は,被告製品の検品費用として,●(省略)●円を要したと認めることができるから,この金額を控除すべき経費として計算するのが相当である。これら被告の記録のうち,外注先の請求書による裏付けがないものもあるが,その金額が特に不合理ということはできない。


これに加え,被告は,記録が残っていない時期の検品費用●(省略)●万円を推計する。被告のいう検品は,発光や汚れ,電池パックのチェックなどをした上,良品とB品とを振り分ける外注作業をいうようでありながら(乙73),記録上,時期によって,シール貼り,吉本坂セット作業などといった名称の作業もされており(乙86),電池パック検品と記録されている作業が,外注先からの請求書上は,ファンタスティックデザインフィルム入れ(乙83・5頁)となっている例もあるなど(平成30年9月10日分),その具体的内容には個別性があり,単価も一律でない。そうすると,検品の作業内容や支払金額について記録が残っていない分についてこれを費用として計上することはできない。
(6)小売送料

被告が,被告製品の小売分の販売に当たり,注文金額の合計が●(省略)●円以上であった場合に小売送料を負担しており,そのような注文の件数が●(省略)●件であったこと,そのうち,被告製品のみを購入し,注文金額の合計が●(省略)●円以上となった件数が●(省略)●件であったことは,証拠(乙67)及び弁論の全趣旨によって認められ,又は,特に争いがない。


原告は,小売送料のうち,控除すべき経費に当たるのは,前記●(省略)●件に係るものに限られると主張するが,顧客が被告製品を他の製品とともに購入し,その注文金額の合計が●(省略)●円以上である場合も存在したと考えられ,その場合には送料のうち被告製品に相当する部分については,費用として控除すべきである。このような場合における被告製品に相当する分を具体的に算定するための資料はないが,被告の負担額の半額を計上するのが相当というべきである。


そして,小売送料を平均送料●(省略)●円で計算すべきことについては当事者間に争いはないから,控除すべき小売送料は,前記●(省略)●件に平均送料●(省略)●円を乗じた●(省略)●円と残余●(省略)●件に平均送料●(省略)●円の半額を乗じた●(省略)●円の合計●(省略)●円となる。

(7)卸売送料

被告は,被告製品の卸売販売においては,顧客の注文に応じた印刷を施すため,校正のためのサンプル品の授受を含め,印刷業者との間に卸売送料が生じるとし,これが控除すべき経費に当たると主張するところ,被告製品を顧客に送付するために要した送料は,経費と認めることができる

被告は,卸売送料について,校正を要する場合には校正のための送料として●(省略)●円が必要となり,校正が不要又は校正が完了した場合には,被告から印刷業者への送料が1箱(●(省略)●本詰め)当たり●(省略)●円,印刷業者から顧客への送料が1箱(●(省略)●本詰め)当たり●(省略)●円であり,その合計額は,乙80記載の●(省略)●円となると主張するところ,乙70,71,80によれば,被告は乙80記載の卸売送料を負担したと認めるのが相当である。
ただし,被告は,注文番号302399について,乙80において,印刷業者から顧客に送付した口数を●(省略)●口と推計しているが,被告準備書面6の4頁における説明によれば,この口数は,乙71の取引例に基づいた推計であるところ,同説明及び乙70によれば,当該取引例は,上記注文番号の取引そのものであると認められる。そうすると,同説明及び乙71の記載に基づき,その口数は,実数の●(省略)●口を計上し,その送料は,乙80記載の●(省略)●円ではなく,●(省略)●円と認めるのが相当である。したがって,控除すべき経費は●(省略)●円となる。

これに対し,原告は,乙70のうち,印刷業者から顧客に送付した際の送料が不当に高額であるなどと主張するが,乙71によれば,被告は,実際に,その程度の送料を負担していたことが認められ,そうである以上,これを控除しないとする理由はない。

(8)人件費
被告は,被告製品を発売したころから,被告製品の梱包・発送業務などのため,新たに従業員を雇用したとして,その人件費も控除すべきであると主張する。しかし,当該従業員の業務の具体的内容や被告主張の業務に対する従事状況は明らかではないから,当該人件費が,被告製品の販売のため,追加的に必要となった費用であるということはできない。
(9)推定覆滅事由
被告が,被告製品の販売による利益には,商品の形態による顧客誘引力のみに限らず,卸売先との信頼関係などが寄与した部分もあると主張する。しかし,本件においては,原告製品と被告製品の形態が同一であることに照らすと,需要者はむしろ原告製品と同一の形態であることから被告製品を購入したと考えるのが自然であり,被告の主張する上記の事情が被告製品の販売に寄与したと認めるに足りる的確な証拠もない。
(10)小括

以上のほか,争いのないシステム利用料等の経費(後記⑥~⑧)を整理すると,不正競争防止法5条2項による利益の額は,以下の①から⑩を集計した合計824万2102円となる。



売上高(外税)

●(省略)●円



売上原価

●(省略)●円



関税

●(省略)●円



説明書(小売分)

●(省略)●円



検品

●(省略)●円



システム利用料

●(省略)●円



販売手数料

●(省略)●円



決済手数料

●(省略)●円



小売送料

●(省略)●円


卸売送料

●(省略)●円


そうすると,原告に生じた損害は,これに弁護士費用相当損害82万4000円を加えた906万6102円となり,この損害は,遅くとも,被告製品の最後の受注日である平成31年3月11日(乙63)の翌日には発生していたということができる。

5結論
よって,原告の請求のうち,不競法3条1項,2項に基づき,被告製品の販売等の差止め及び廃棄を求める部分は理由があるから認容し,同法5条2項及び民法709条に基づき,その損害の賠償を求める部分は主文3項記載の限度で理由があるから(なお,その余の請求(争点(1)及び(4))に基づいたとしても,損害賠償の認容額がこれを上回ることはない。),その限度で認容し,その余は棄却することとし,主文のとおり判決する。
東京地方裁判所民事第40部

裁判長裁判官

佐藤達文三井大有𠮷野俊
裁判官

裁判官

太郎
(別紙1)

原告製品目録
1
製品名:キングブレードMAX

【正面図】
【先端正面図】

ライト部分

全体の長さが約25センチメートル、
ライト部分の太さは直径約3センチメ
リング部分

ートルである。

持ち手部分

【背面図】

【底面図】

【平面図】

(別紙1)

原告製品目録
2
製品名:キングブレードⅩ10

【正面図】

全体の長さが約25センチメートル、ラ
イト部分の太さは直径約3センチメート
ルである。

【背面図】

【底面図】

【平面図】

(別紙1)

原告製品目録
3
製品名:キングブレードⅩ10Ⅱ

【正面図】

全体の長さが約25センチメートル、ライ
ト部分の太さは直径約3センチメートルで
ある。

【背面図】

【底面図】

【平面図】

(別紙1)

原告製品目録
4
製品名:キングブレードMAXⅡ

【正面図】

全体の長さが約25センチメートル、ライ
ト部分の太さは直径約3センチメートルで
ある。

【背面図】

【底面図】

【平面図】

(別紙1)

原告製品目録
5
製品名:キングブレードⅩ10Ⅲ

【正面図】

全体の長さが約25センチメートル、ラ
イト部分の太さは直径約3センチメート
ルである。

【背面図】

【底面図】

【平面図】

(別紙1)

原告製品目録
6
製品名:キングブレードⅩ10ⅡNeo

【正面図】

全体の長さが約25センチメートル、
ライト部分の太さは直径約3センチメ
ートルである。

【背面図】

【底面図】

【平面図】

(別紙2)

被告製品目録
製品名:カラフルファンタスティック
【正面図】

【先端正面図】

ライト部分

全体の長さが約25センチメートル、ラ
イト部分の太さは直径約3センチメート

リング部分

ルである。
底面図の2つのボタンによって、LED
発光の条件を制御している。

持ち手部分

【背面図】

【底面図】

【平面図】

(別紙3)

商品形態一覧
商品名

販売時期

形形形形形形形
態態態態態態態
①②⓷④⑤⓺⓻
大電光改(甲18)

2010/06

××△××××

ピンキージョーンズペンライト(乙3-

2010/9/19

△×△××××

大電光煌(甲18)

2011/09

△××××××

ネオンスティック(甲18)

2012/04以前

△×△××××

CHEERLIGHT(甲18)

2012/04以前

△×△××××

MCZ式ギガライト(Vol.2)(乙3-1)

2012/04/21

△×△△×??

2012横浜大会直送vol.1ペンライト

2012/04/21

△×△△×??

モーレツ!!ペンライト(乙3-3)

2012/02/25

△×△××××

MCZ式ギガライト(Vol.1)(乙3-4)

2012/2/25

△×△××××

カラフルサンダー110(乙17、乙18)

2012/12

△×○○×△○

ルミエース(乙20)

2012/12

○○○△△△×

ルミエースカラーチェンジ(乙21)

2013/01/26

○○○△△△×

カラフルPRO110(乙22)

2013/05

△×△××××

トレードワークス(乙23)

2013/05/04

○○○△△??

大電光煌ストロング(乙24)

2013/06

△××××××

カラフルサンダー220(乙25)

2013/09

△×○○××○

ルミエースライト(乙26)

2013/12

×○○×○×?

グルマンディーズ(乙27)

2015/05/27

○○○○○△○

ミックス・ペンラHB(乙28)

2014/06

△×○△×○?

ルミエース2(乙29)

2014/06

△×○△×△×

ミックス・ペンラPRO(乙30)

2014/07

△××××××

Artasy(乙31)

2014/09/26以前

○×○△×○×

MineraInt’l(乙32,33)

2016/06/08以前

○○○△○○×

レイン棒ショート2(乙34,35)

2017/01/26以前

○○○○○○○

ペンライトLEDももいろクローバーzグッ2017/04/07以前
○○○○○○○

5)

(乙3-2)

(スターセイバー)

ズ15色(乙36)
FBESTライブスティック(乙37)

2017/06/20以前

○○○○○△○

レイン棒ロング(乙38)

2017/08/11以前

△△○○△×○

(別紙3)

商品形態一覧
WskyLedペンライト(乙39)

2017/08/18以前

△△△×△?×

多色LED点滅ライトスティック(乙40)

2017/09/13以前

○○○○○○○

AOIコンサートライト(乙41)

2017/11/16以前

○○○○○○○

ペンライト15色切替(乙42、乙43)

2017/11/19以前

○○○○○○○

HOHOEMU(乙44)

2018/02/03以前

○○○○○○○

15色ペンライト(乙45)

2018/02/05以前

○○○○○○○

MEGALIGHT(乙46)

2018/03以前

○○○△○××

ペンライトコンサートライト(乙47)

2018/03/08以前

○○○○○○○

形態①持ち手部分と、光を発するライト部分と、その間のリング部分とで構成され、リング部分はメッキが施されている。
形態②ライト部分の先端にメッキの外カバーを付けており、リング部分のメッキと合わせて同一色、統一感のあるデザインとしている。
形態⓷全体のフォルムは、丸みを帯びた円柱状のシンプルな形態とし、ライト部分からリング部分、持ち手部分を通じて、凸凹感のない直線もしくは曲線により外縁を形成している。
形態④持ち手部分は、真ん中でなだらかに凹型となる曲線を描き、底面部の角は丸みを帯びており、正面視、背面視において瓢箪型である。
形態⑤ライト部分先端の外カバーも、凸状に丸みを帯びており、正面視、背面視において円弧を描く球状である。
形態⓺全体の長さが約25センチメートル、ライト部分の太さは直径約3センチメートルである。
形態⓻持ち手部分の底面部に、発光・消灯及び発光色の切替えを行うスイッチボタンが設置され、側面部にはスイッチを設置していない。
形態①について○:リング(メッキ)

△:リング(メッキなし)

形態②について○:外カバー(メッキ)△:外カバー(メッキなし)形態⓷について

○:凸凹感なし

形態④について○:瓢箪型持ち手

△:若干の凸凹感

×:凸凹感あり

△:中央細く、先端丸みあり

形態⑤について○:丸みありの先端カバー
形態⓺について○:長さ25cm、太さ3cm
形態⓻について○:底面スイッチ

△:平らな先端カバー
△:長さ、太さの一方が相違
×:側面スイッチ

(別紙4)

限界利益計算書
原告
小売分

被告
卸売分

小売分

卸売分

売上本数
売上高⑴
売上原価⑵
関税⑶
説明書⑷
卸売用OPP袋⑸
小売同梱物⑹
検品⑺
システム利用料
販売手数料

●(省略)●

決済手数料
小売送料⑻
卸売送料⑼
消費税
人件費⑽
控除計
限界利益

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