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覚せい剤取締法違反(変更後の訴因 国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律違反、覚せい剤取締法違反)被告事件
事件番号平成30(わ)533
事件名覚せい剤取締法違反(変更後の訴因 国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律違反,覚せい剤取締法違反)被告事件
裁判年月日令和元年6月19日
裁判所名・部札幌地方裁判所
判示事項の要旨被告人が,共犯者と共謀の上,営利の目的で覚せい剤を譲り渡すこと等を業としたとする麻薬特例法違反,覚せい剤取締法違反の事案において,懲役8年6月及び罰金300万円に処した事例
裁判日:西暦2019-06-19
情報公開日2019-07-26 14:00:09
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令和元年6月19日宣告
平成30年(わ)第533号,第578号,第687号
更後の訴因

覚せい剤取締法違反(変

国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止
を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律違反,覚せい剤取締法違反)被告事件
判決主文
被告人を懲役8年6月及び罰金300万円に処する
未決勾留日数中120日をその懲役刑に算入する。
その罰金を完納することができないときは,金1万円を1日に換算した期間被告人を労役場に留置する。
札幌地方検察庁で保管中のチャック付きビニール袋入り覚せい剤19袋(平成30年領第1213号符号26-1,27-1,28-1,29-1,30-1,31-1,32-1,33-1,34-1,93-1,94-1,95-1,96-1,97-1,109-1,110-1,111-1,112-1及び113-1)をいずれも没収する。
被告人から金933万円を追徴する。
理由
(罪となるべき事実)
1
被告人は,分離前の相被告人Aと共謀の上,営利の目的で,みだりに,⑴ア

平成29年10月24日,札幌市a区b丁目c番d号甲駐車場内において,Bに対し,覚せい剤であるフエニルメチルアミノプロパンの塩類を含有する結晶約0.2グラムを代金1万円で譲り渡し,


平成30年1月23日,同市e区f丁目g番h号先路上に駐車中の自動車内において,Cに対し,覚せい剤であるフエニルメチルアミノプロパンの塩類を含有する結晶約0.2グラムを代金1万円で譲り渡し,ウ
同年2月7日,同市i区j丁目k番l号乙駐車場に駐車中の自動車内において,Dに対し,覚せい剤である塩酸フエニルメチルアミノプロパンの結晶粉末約0.65グラムを代金2万3000円で譲り渡し,


同年5月12日,同区m丁目n番o号丙駐車場に駐車中の自動車内において,Dに対し,覚せい剤であるフエニルメチルアミノプロパンの塩類を含有する結晶約0.65グラムを代金2万3000円で譲り渡し,

同年6月13日,同市e区p丁目q番r号丁駐車場内において,Eに対し,覚せい剤であるフエニルメチルアミノプロパンの塩類を含有する結晶約0.2グラムを代金1万円で譲り渡したほか,

薬物犯罪を犯す意思をもって,平成29年6月6日から平成30年6月18日までの間,同市内又はその周辺において,多数人に対し,多数回にわたり,覚せい剤様のものを覚せい剤として有償で譲り渡し,もって,覚せい剤を譲り渡す行為と,薬物犯罪を犯す意思をもって薬物その他の物品を規制薬物として譲り渡す行為を併せてすることを業とし,


平成30年6月18日,被告人が賃借する同市s区t丁目u番v号戊w号室の専用車庫内において,覚せい剤である塩酸フエニルメチルアミノプロパンの結晶粉末約129.915グラム(平成30年領第1213号符号1-1,2-1,3-1,4-1,5-1,8-1,9-1,10-1,11-1,12-1,15-1,16-1,17-1,37-1,38-1,39-1,40-1,41-1,42-1,43-1,44-1,45-1,46-1,47-1,48-1,49-1,51-1,52-1,53-1,54-1,55-1及び56-1はいずれもその鑑定残量)を所持した。

2
被告人は,営利の目的で,みだりに,平成30年6月18日,前記戊w号室及び前記車庫内において,覚せい剤である塩酸フエニルメチルアミノプロパンの結晶粉末約144.03グラム(平成30年領第1213号符号26-1,27-1,28-1,29-1,30-1,31-1,32-1,33-1,34-1,93-1,94-1,95-1,96-1,97-1,109-1,110-1,111-1,112-1及び113-1はいずれもその鑑定残量)を所持した。
(証拠の標目)

(法令の適用)


判示1⑴の点

刑法60条,国際的な協力の下に規制薬物に係る不
正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及
び向精神薬取締法等の特例等に関する法律(以下
麻薬特例法という。)5条(同条4号,覚せい
剤取締法41条の2第2項,1項,麻薬特例法8条
2項)

判示1⑵の点

刑法60条,覚せい剤取締法41条の2第2項,1

以上包括して麻薬特例法5条に該当
判示2の点

覚せい剤取締法41条の2第2項,1項

判示2についても,判示1と包括して麻薬特例法5条により評価
刑累種の犯選加択
有期懲役刑及び罰金刑を選択


刑法56条1項,57条,14条2項

未決勾留日数の算入

刑法21条(懲役刑に算入)


刑法18条

没役場留置収
主文掲記の覚せい剤19袋につき
いずれも覚せい剤取締法41条の8第1項本文(いずれも判示2の罪に係る覚せい剤であり,犯人である被告人が所持するもの)
追徴
麻薬特例法13条1項前段,11条1項1号(判示1
⑴の行為により犯人が得た薬物犯罪収益は,947万円と認められ,このうち分離前の相被告人Aに対する
有罪判決で既に没収が確定した現金8万5000円及
び通常貯金債権5万5000円を控除した933万円
は没収することができない。)

訴訟費用の不負担

刑事訴訟法181条1項ただし書

(量刑の理由)
上記のうち,共犯者と共に及んでいた点(判示1の点)については,約1年の間に,40名を超える多数人に対し,700回以上も覚せい剤(覚せい剤様のものを含む。)を譲り渡して多額の利益を挙げており,その所持量も多量に及んでいる。被告人と共犯者との間では役割分担がされており,共犯者が覚せい剤の仕入れや注文を受ける一方,被告人は自ら賃借する建物において覚せい剤を保管し,譲受人に対する運搬を担うなどしていた。このような規模の密売に至ったのは被告人の関与による面も大きく,共犯者と比較して大きな差があるとはいえない。また,このような密売によって得た固有の利益についても,共犯者と比較してやや利益は少ないとはいえ,その差も大きいものではない。そこで,共犯者と共に及んでいた点について,覚せい剤等を業として譲り渡したという同種の事案の中での位置付けを検討すると,刑事責任が軽いといえない。
さらに,被告人は,単独でも自らの客に譲り渡すために多量の覚せい剤を所持していたものである(判示2の点)。
そうすると,被告人についての犯罪事実全体を評価すれば,覚せい剤の害悪を相当程度拡散させ,また今後も相当程度拡散させるおそれがあったという点で,同種の事案の中でもやや重い部類に位置付けられる。そして,被告人の反省,更生環境,持病等に関する弁護人の指摘を踏まえても,刑を特に軽くすべき事情があるとは評価できないので,主文の懲役刑は免れない。(検察官

志村康之,横田英剛,国選弁護人

小川里美(主任),徳中征之

出席)
(求刑

懲役10年及び罰金300万円,主文同旨の没収,追徴)

令和元年6月25日
札幌地方裁判所刑事第1部

裁判長裁判官

島戸
裁判官

平手
裁判官

大木純健太郎峻各
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