判例検索β > 平成26年(行ウ)第8号
裁決取消請求事件
事件番号平成26(行ウ)8
事件名裁決取消請求事件
裁判年月日平成29年4月12日
裁判所名・部岐阜地方裁判所  民事第2部
裁判日:西暦2017-04-12
情報公開日2019-02-02 13:05:04
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主1文
本件訴えのうち,A2,A3,A4,A5及びA6ないしA7の訴えをいずれも却下する。

2
その余の原告らの請求をいずれも棄却する。

3
訴訟費用は原告らの負担とする。


第1

実及び理由
請求
環境大臣が,平成25年12月25日付けで行った,岐阜県知事が平成22年7月30日付けで行った株式会社Tに対する産業廃棄物処理施設設置許可の取消し処分を取り消す旨の裁決(環廃産廃第1312254号)を取り消す。
第2
1
事案の概要
本件は,
岐阜県知事が,
平成22年7月30日付けで,
株式会社T
(以下
T
という。)に対して,平成21年11月30日付けで行った産業廃棄物処理施設設置許可の取消処分をしたところ,Tがこれを不服として環境大臣に対して審査請求を,環境大臣がこのTの主張を認容して,平成25年12月25日に原処分を取り消す旨の裁決をしたことから,岐阜県中津川市に居住する住民である原告らが,国に対し,同裁決の違法を主張してその取消しを求めた事案である。

2
関係法令等の定め
本件に関連する法令等の定めは別紙2関係法令記載のとおりである。
3
前提事実(当事者間に争いのない事実並びに後掲各証拠及び弁論の全趣旨から明らかに認められる事実)
当事者等

原告らは,別紙1原告目録記載の各住所に居住する者である。なお,A2,A3,A4,A5及びA6ないしA7の住所地は,本件で設置許可申請のなされていた産業廃棄物処理施設の計画地から半径2キロ以上離れた位置にある(以下,同原告らを本件2キロ圏外原告らという。)。イ
Tは,産業廃棄物及び一般廃棄物の収集,運搬,処理等を目的とする株式会社である。
Fは,Tの代表取締役である。


Tの所在地である岐阜県中津川市DG番地Hは,岐阜県中津川市DのI地区に位置しており,同地区の住民で組織する団体としてI町内会がある。同町内会においては,1年を任期として,地区住民が順番に町内会長を務めている(甲37)。また,同町内会においては,およそ1か月に一回の頻度で,住民による集会である常会(以下I町内会常会という。)を開催しており,その結果を記録するものとして,常会日誌(甲27)が存在する。
I地区はさらに2つの班に分けられており,Tの所在地はJ班の地域にある(甲5)。Tの所在地に近接した場所に共同墓地(以下本件墓地という。)があり,J班の住民が1年ごとに順番に担当する班長が,その管理責任者を務めることとされている
(甲38)また,

同班においては,
1年に数回の頻度で,住民による集会である常会(以下J班常会という。)を開催しており,その結果を記録するものとして,J班当番帳(甲28)が存在する。
産業廃棄物処理施設設置許可の経緯


Fは,平成5年頃から平成15年頃まで,岐阜県中津川市DG番地Hにおいて,
廃タイヤ焼却施設を設置し,
廃タイヤ処理業を営んでいた
(甲5)



Fは,平成18年3月28日,岐阜県環境局長に対し,上記廃タイヤ処理施設を多目的焼却炉に変更する内容の事前協議書を提出した(以下旧事前協議という。乙12)

平成19年3月19日,Fを代表取締役としてTが設立された(争いなし)。

Tは,同年11月6日,岐阜県環境生活部長に対し,岐阜県中津川市DG番地H及び同番地K(以下本件計画地という。)において,廃油の焼却施設,廃プラスチックの焼却施設,その他産業廃棄物の焼却施設及び焼成施設(以下,これら各施設をあわせて本件施設という。)を設置する計画についての事前協議書(以下本件事前協議書という。)を提出し(以下本件事前協議という。乙13),Fは,同月7日,旧事前協議の申入れを取下げた(乙14)。


岐阜県環境生活部長は,
平成20年11月11日付けで,
Tに対し,
産業廃棄物処理施設設置等計画事前協議審査結果について(通知)と題する書面(以下本件審査結果通知書という。)により本件事前協議書の審査結果を通知した(乙17)。
同通知中,留意又は改善すべき事項の中には,焼却物の組成は,一般的な廃棄物の平均データではなく,実際に受け入れる予定である廃棄物の予測される組成(実測値等)を元に設計計算を行うこと,

計画地に隣接する土地(敷地境界から10m以内の土地をいう。)の所有・使用権原者からの同意書を添付すること。

が含まれていた。

Tは,平成21年3月12日,岐阜県知事に対し,本件計画地に,本件施設を設置する許可の申請をした(以下本件許可申請という。甲29,乙18)。
同申請の申請書(以下本件許可申請書という。)には,本件墓地の平成19年度の管理責任者であるLの署名,押印のある平成19年3月20日付け承諾書(以下L承諾書1という。),平成19年度のI町内会長であるMの署名,押印のある平成19年12月20日付け承諾書(以下M承諾書1という。また,L承諾書1及びM承諾書1の署名押印部分,日付部分の記入がないものを本件承諾書ひな形1という。)が添付されていた。
また,本件許可申請書には,産業廃棄物処理施設の設置に係る生活環境影響調査書と題する書面(以下本件環境影響調査報告書という。)が添付されていた。同書面においては,調査事項及び調査項目として(括弧内が調査項目),大気汚染(浮遊粒子状物質,二酸化硫黄,二酸化窒素,一酸化炭素,オキシダント,塩化水素,ダイオキシン類,水銀),騒音(騒音レベル),振動(振動レベル),悪臭(特定悪臭物質,臭気濃度)が定められ,調査の対象とされた地域は,大気汚染につき計画地から2キロメートルの範囲,騒音,振動につき人家等が存在する地域で敷地境界から100メートルの範囲,悪臭につき,煙突排ガスの影響については大気汚染と同様,施設からの漏洩の影響については,騒音,振動と同様の範囲が定められていた。
なお,Tは,本件計画地において,本件施設と併せて,破砕施設及び積替保管施設(以下,これら両施設と本件施設と併せて本件施設等という。)を稼働させる計画をしていた(甲29,乙1)。本件事前協議書,本件審査結果通知書及び本件許可申請書とでは,そこに記載されている本件施設等の,処理施設の種類,処理品目及び処理能力の数値には違いがある。

岐阜県環境生活部廃棄物対策課長は,同年4月13日,Tに対して,本件許可申請書に,内容が不明な事項等があるとして,補正等を求めた(甲7,乙19)。
補正等を求める事項の中には添付のある承諾書について,今回申請している事業計画に対して承諾を得ていることを明らかにすることが含まれていた。


Tは,同年5月13日,岐阜県に,上記補正等の求めに対する回答を記載したH21年4月13日付許可申請書に係指示事項に対する回答書と題する書面を提出した(甲8,乙20)。
同回答書には,平成21年度のI町内会長であるNの署名,押印のある平成21年4月28日付け承諾書(以下N承諾書という。),同年度の本件墓地の管理責任者であるA8の署名のある同日付承諾書(以下A8承諾書という。また,N承諾書及びA8承諾書の署名押印部分,日付部分の記入がないものを本件承諾書ひな形2という。)が添付されていた。

岐阜県知事は,同年7月16日,中津川市長に対して,本件許可申請についての意見聴取の依頼をした(乙21)。また,岐阜県廃棄物処理施設専門委員に意見を照会した。


中津川市D総合事務所長は,同年8月25日,Fに対して,本件設置許可について,計画実施にあたっては,当施設の設置内容及び使用方法等に関してI町内会の住民と十分に協議すること等を内容とする意見書(以下D総合事務所長意見書という。)を送付し,Tはこれに対して,

I町内会の住民の皆様とは町内会常会において,常に協議を行い説明しております。

などと記載した回答書(以下本件回答書という。)を送付した(甲9,10)。


岐阜県知事は,同年9月1日から同月30日まで,本件許可申請書の告示,縦覧を行った(甲34)。


中津川市長は,同年10月14日,上記ケ記載の意見聴取に対する回答をした(甲12,乙22)。


岐阜県環境生活部廃棄物対策課長は,同月21日,上記中津川市長からの意見及び岐阜県廃棄物処理施設専門委員の意見を踏まえて,Tに対し,確認事項を提示し,同事項に係る追加資料の提出を求めた。確認事項の中には,事前に地元への説明を行うことが含まれていた。(甲13,乙23)


Tは,同年11月10日,岐阜県に対し,上記ス記載の求めに応じて追加資料を提出した(甲14,乙24の1,2)。
同追加資料のうち,事前に地元への説明を行うことという確認事項に対する回答として,I町内会への事業説明と題する書面(乙24の1。以下報告書1という。)が添付され,同報告書には,L承諾書1,M承諾書1,N承諾書及びA8承諾書が添付されており,さらにD総合事務所長意見書(甲9)及び本件回答書(甲10)も添付されていた。ソ
岐阜県知事は,同月30日,本件許可申請に基づき,本件施設の設置を許可した(以下本件設置許可処分という。乙25)。
本件設置許可処分の取消しの経緯


岐阜県東濃振興局恵那事務所長は,平成22年3月11日,Tに対し,報告書1の記載内容について,廃棄物の処理及び清掃に関する法律(以下廃棄物処理法
という。18条1項に基づいて報告を求めた

(乙28)



Tは,同月26日,上記アの求めに応じて,報告書(以下報告書2という。甲5)を提出した。
報告書2には,報告書1に添付されていた4通の承諾書と,同一日付,同一作成者の承諾書4通が添付されていたが,そのうち,L及びMの署名押印のある承諾書については同承諾書中の各施設の処理能力や処理品目が記載された表が,
L承諾書1,
M承諾書1と異なるものであった
(以下,
報告書2に添付されたLの署名押印のある承諾書をL承諾書2,Mの署名押印のある承諾書をM承諾書2という。)。


岐阜県環境生活部廃棄物対策課長は,同年5月11日,Tに対し,本件設置許可について,
中津川市長から

許可を取り消す方向で再考願いたい。

との要請があったとして,事前説明の状況,岐阜県へ提出した承諾書等について回答を求めた(乙42)。


T代理人O弁護士は,同月18日,岐阜県環境生活部廃棄物対策課長に対して,上記ウ記載の求めに応じた報告書(乙44の2)を提出した(乙44の1,2)。

O弁護士は,同月21日,岐阜県環境生活部廃棄物対策課長に対して,上記エの報告書の内容を補充する報告書を提出した(乙46)。


岐阜県知事は,同年7月30日,本件設置許可を取り消した(以下本件取消処分という。甲24)。本件取消処分の理由は以下のとおりである。
以下の事情からすれば,Tは,廃棄物処理法14条5項2号イで引用する同法7条5項4号トその業務に関し不正又は不誠実な行為をするおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある者にあたり,同法15条の2第1項4号に適合しているとは認められず,また,同法15条の3第1項1号に該当する。
a
岐阜県産業廃棄物処理施設の設置に係る手続の適正化等に関する条例(平成21年岐阜県条例第20号)による改正前の岐阜県廃棄物の適正処理等に関する条例(平成11年岐阜県条例第10号。以下従前の適正処理条例という。)22条1項が求める関係住民への計画内容の周知義務(以下,同規定の定める義務を周知義務という。)を果たしていない。

b
本件許可申請時において虚偽の内容の報告を行った。

c
当然回答できてしかるべき事実関係について誠意をもって回答しない。

d
疑義のある承諾書を提出しながら,これに対する責任ある回答を行わない。
以下の事情からすれば,廃棄物処理法15条の3第1項3号不正の手段により許可を受けたときに該当する。a
本件許可申請に際し,地元への事業説明について虚偽の内容の報告書を提出することにより,岐阜県に対し,周知義務を果たしたと誤信させた。
b
住民に対して,本件施設について,廃タイヤ焼却炉の更新であるとだけ説明し,住民を誤信させ,廃棄物処理法15条4項及び6項で保障されている申請書及び生活環境影響調査結果書の縦覧や意見書提出の機会を住民から奪った,との強い疑義が存する。

c
Tの許可申請が,廃棄物処理法15
条の2第1項2号の定める周辺地域の生活環境の保全について適正な配慮がなされたものであること(以下適正配慮要件という。)
に適合していると誤った判断をさせた。
周知義務を行ったと認められず,適正配慮要件に適合しているとは認
められない。
その後の経緯

Tは,同年9月17日,環境大臣に対し本件取消処分の取消しを求める審査請求を申し立てた(以下本件審査請求という。乙4)。


環境大臣は,平成25年12月25日,本件審査請求を容認し,本件取消処分を取り消す旨の裁決をした(以下本件裁決という。甲1)。
ウ4
原告らは,平成26年6月24日,本件訴えを提起した。

争点
本件2キロ圏外原告らの原告適格
岐阜県知事の,本件許可申請が適正配慮要件を充足しないとの判断の適否Tが,関係住民への周知及び承諾書の取得状況について岐阜県に虚偽の報告をしたか
岐阜県知事の,Tが不正な手段により本件設置許可を受けた(廃棄物処理法15条の3第1項3号)との判断の適否
岐阜県知事の,Tがその業務に関し不正又は不誠実な行為をするおそれがあると認められるに足りる相当の理由がある者(廃棄物処理法7条5項4号ト。以下単におそれがある者という。)に該当するとの判断の適否本件裁決の手続違反
5
争点に対する当事者の主張

(被告の主張)

産業廃棄物処理施設の設置許可処分については,周辺地域の生活環境の保全について適正な配慮がなされたものであること等が許可の基準とされており,さらに,許可の申請時にも,当該施設の設置が周辺地域の生活環境に及ぼす影響についての調査を記載した書類(以下環境影響調査報告書という。)を添付することとされているなど,周辺地域の生活環境保全への適正な配慮がなされていることを審査するための手続が規定されている。
したがって,廃棄物処理法は,これらの規定を通じて,産業廃棄物処理施設からの有害な物質の排出に起因する大気や土壌の汚染,水質の汚濁,悪臭等によって健康又は生活環境に係る著しい被害(以下著しい環境被害という。)を直接的に受けるおそれのある個々の住民に対して,そのような被害を受けないという利益を個々人の個別的利益としても保護すべきものとする趣旨を含むと解され,周辺に居住する住民のうち,当該施設から有害な物質が排出された場合に著しい被害を直接的に受けるおそれのある者は,当該施設の設置に係る許可処分及び同処分に関する裁決の取消しを求めるにつき法律上の利益を有する者として,その取消訴訟における原告適格を有するものというべきである。
そして,当該付近住民が原告適格を有するか否かについては,当該住民の居住する地域が著しい環境被害が発生する地域か否かで決すべきであり,その判断においては,産業廃棄物処理施設の種類や規模等の具体的な諸条件を考慮に入れた上で,当該住民の居住する地域と施設の位置との距離関係を中心として,
社会通念に照らし,
合理的に判断すべきものである。
さらに,環境影響調査報告書において調査の対象とされる地域が,産業廃棄物処理場の種類や規模及び埋め立ての対象とされる産業廃棄物等の具体的な条件を踏まえ,当該施設の設置により生活環境に影響が及ぶおそれのある地域として選定されるものであることを考慮すれば,調査対象地域に居住する住民に関しては,当該施設から有害な物質が排出された場合に著しい環境被害を直接的に受けるものとして原告適格を有するが,調査対象地域外に居住する住民については原告適格を有さないと認められる。イ
本件施設は,本件計画地を設置場所としており,産業廃棄物の焼却施設及び焼却炉破砕施設並びに積替保管施設から構成され,当該施設の設置が周辺地域の生活環境に及ぼす影響については,以下のように考えられる。本件施設については,高温度で焼却処理を行う施設であり,埋め立て等の処理を予定していないため,そもそも,土壌汚染については問題とならない。
本件施設は,埋め立て処分を行わない焼却施設であり,当該施設内の処理に伴う排水はなく,また,建屋構造又は不浸透性の敷地であるところ,本件施設における雨水は溜槽で沈殿処理を行ってから放流するものである。したがって,本件施設を設置することにより本件施設の周辺水域に水質汚濁が発生するおそれはない。そのため,法律上も本件施設に排水処理設備の設置が要求されず,指針上も本件施設の設置に当たり水質汚濁に関する生活環境影響調査が要求されていない。そのため,本件施設においては,排水の流出可能性はない。そして,原告らが主張する施設内の生活排水が施設外に放出される可能性により害される利益は,廃棄物処理法上保護される利益ではない。
大気汚染については,
本件施設に対する環境影響調査報告書において,
調査対象地域を定めるに当たり,本件施設から排出される汚染物質が地上に着地するときの最大濃度(代々着地濃度)が出現することが予想される距離が,本件施設から約500メートルの地点であったため,生活環境影響調査指針に従えば,調査対象地域は本件施設から半径1キロメートルが妥当であると考えられるところを,余裕を見て半径2キロメートルの地点と設定されている。
したがって,少なくとも調査対象地域である半径2キロメートル内の地域の外に居住する住民については,本件施設による大気汚染によって健康又は生活環境に著しい被害を直接的に受けるものとは認められない。そのほか,本件施設自体から発せられる騒音や振動,悪臭が付近住民に与える影響については,大気汚染による影響よりも狭い範囲に限られると推測され,現実に環境影響調査の対象地域は,本件施設の境界から100メートルの範囲とされており,本件施設から2キロメートル以上離れた地域に住む住民について,悪臭,振動及び騒音により,著しい環境被害が発生するおそれはないと推測される。

原告らは,本件施設の稼働に伴う大型トラック等の交通により交通事故等の被害可能性が増大することを,原告適格を基礎づける事情として主張する。しかし,廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則(以下廃棄物処理法施行規則という。)11条の2第1号によれば,生活環境影響調査報告書の作成に当たっては,交通事故等の被害の可能性の増大についての調査は必要とされていない。したがって,廃棄物処理法15条の2第2号により保護する周辺地域の生活環境の保全という利益に,交通事故等の被害可能性の増大により侵害されるおそれのある利益は含まれない。また,同号以外の廃棄物処理法上の規定において,交通事故等の被害可能性の増大により侵害されるおそれのある利益を保護した条項は存在しない。したがって,廃棄物処理法は,交通事故等の被害可能性の増大により侵害されるおそれのある利益を保護するものではないため,交通事故等の被害可能性の増大が,本件2キロ圏外原告らに原告適格を認める理由とはならない。

以上からすれば,本件2キロ圏外原告らについては,環境影響調査報告書において調査の対象とされる地域の外に居住していると認められ,健康又は生活環境に係る著しい被害を直接的に受けるものとは認められず,本件処分の取消訴訟について原告適格を欠いている。

(原告らの主張)

本件の原告適格については,被告が主張するような,原告らが居住している場所と本件施設との直線距離という形式的画一的基準ではなく,本件施設の種類や規模等のほか,周辺地域の地形等や個々の原告らの具体的な生活行動・態様などに照らして個別具体的に判断される必要がある。そして,周辺地域の生活環境は,大気質,騒音,振動,悪臭,水質又は地下水に限定されるものではないから,本件施設による健康又は生活環境に係る著しい被害を直接に受けるか否かの判断に当たっては,これらの項目だけではなく,周辺地域の生活環境に影響を与えるその他の事情等も考慮されるべきである。


本件施設は,焼却炉及び焼成炉の処理能力が1日あたり合計43.8トンであり,稼働日数は年間300日とされ,稼働日には24時間稼働が推測される。当該施設の設置が周辺地域の生活環境に及ぼす影響については,以下のように考えられる。
本件施設はI川を谷とした比較的急峻な崖の上に建設されるものであるところ,その地形からして本件施設周辺の雨水などは崖下にあるI川へ向けて流れ落ちることになる。たとえ本件施設が埋め立て処分を伴わない焼却施設であり処理に伴う排水はないとしても,その立地条件からすれば,本件施設周辺の雨水などはすべてI川に流れ入ってしまうことは避けられない。したがって,本件における生活環境影響調査では水質汚濁が調査対象とされていないとしても,本件施設の設置場所及び周辺の地理的状況に鑑みれば,直ちに水質に影響がないと断定できるものではない。
そして,原告らはI川に沿って集落を形成しており,I川は本件施設の東約2キロメートルの地点でP川に合流している。I川に汚染された水が流れ込むと,I川やP川に生息する川魚や川の水で育てられた作物などが汚染され,それら汚染された川魚,作物などを原告らが食することになれば,原告らに甚大な健康被害を発生させる危険がある。
本件施設周辺は,本件施設南側を流れるI川を谷にして東西に集落が点在しているところ,風向きは当該谷に沿って東向きあるいは西向きとなることがほとんどであるため,風向きによっては本件施設東側のQ地区あるいは本件施設西側のD地区の,本件2キロ圏外原告らの自宅周辺まで本件施設から排出される有害物質等が流されることも十分考えられる。
本件施設の稼働に伴って,その処理能力に見合う量の廃棄物を運搬する車両が日々往来することになるが,本件2キロ圏外原告らやその家族は通勤・通学その他生活のために,それぞれ頻繁に本件施設から2キロメートル圏内を通行しており,本件施設の稼働に伴う大型トラック等の通行により,交通事故等の被害可能性も増大する。
そして,廃棄物処理法15条は,設置場所の特殊事情による交通事故の発生可能性について考慮することを排除しているとは考えられず,本件2キロ圏外原告らのうち,本件施設西方に居住する原告らが日常生活において県道70号線を利用することが不可欠であること,県道70号線が,幅員が非常に狭く,見通しが非常に悪いこと等からすれば,本件では,交通事故による被害可能性は法的保護に値する利益である。ウ
別紙3原告らの個別事情記載の事情からすれば,本件2キロ圏外原告らは,いずれも,本件施設による健康又は生活環境に係る著しい被害を直接的に受けるものと想定される地域に居住するものであるといえ,原告適格が認められるべきである。
の,本件許可申請が適正配慮要件を充足しないとの判
断の適否)について
(原告らの主張)

従前の適正処理条例22条1項は,廃棄物処理施設設置許可申請が,適正配慮要件を充足することを確認する方法として,廃棄物処理法15条4項が規定する公告・縦覧及び同条6項が規定する利害関係者からの意見書の提出の要件を補完するものであり,適正配慮要件充足性を判断する際に,従前の適正処理条例22条1項の定める周知義務の履行の有無を考慮することとなる。
地元住民への説明に関する事実
Fが,I町内会の常会において,本件施設等の設置に関して何らかの説明をした可能性があるのは,
平成19年3月28日,
同年4月28日,
平成21年8月28日に行われた常会のみである。また,その説明内容は,常会日誌に記載されている内容以外には,これまでのタイヤ焼却施設を,皆さんに迷惑のかからないような施設に改善する程度の説明がなされたのみであり,本件許可申請にかかる計画内容,事業内容についての説明は一切されなかった。
また,いずれかの常会において承諾書の用紙を一部住民に見せた可能性はあるものの,常会に参加した住民の多くに回覧したり,承諾書の記載内容について読み上げて説明したりなどはされていない。
承諾書について
Fは,歴代の町内会長や墓地管理責任者から承諾書への署名押印を得ているが,これらはいずれも,同人らに対して,多目的産廃処理施設の設置計画であることを意図的に伏せ,場合によってはそれを積極的に否定する説明をし,あたかも従前住民に臭いや煙で迷惑をかけたタイヤ焼却施設の改善のための書類であるかのように誤信させて得たものである。署名者が,各承諾書の記載内容を理解していたとはいえない。

上記イ記載の,Tによる説明及び承諾書の取得状況からすれば,Tは,地元住民に対して,本件施設等の設置に係る計画内容等についての説明を全くしていないというべきであり,これにより,関係住民は,廃棄物処理法15条4項及び6項の定める意見書提出の機会を奪われている。したがって,Tは,周知義務を履行しているとはいえない。


Tに周知義務の不履行がある以上,本件許可申請は,適正配慮要件を充足せず,岐阜県知事の判断は正当である。

(被告の主張)

従前の適正処理条例22条1項を根拠に,産業廃棄物処理施設設置の許可要件として,関係住民に対する計画内容の周知義務を認めるべきであるという,原告らが主張する解釈をとった場合,従前の適正処理条例22条1項は,その趣旨,目的,内容及び効果において,適正配慮要件及び廃棄物処理法15条4項及び6項に定める手続に矛盾抵触する。したがって,廃棄物処理施設設置許可申請の要件の一つとして,従前の適正処理条例22条1項の定める周知義務の履行の有無を考慮することは,廃棄物処理法の定める法律の範囲
(憲法94条)を超えるものであり,違憲である。
また,廃棄物処理法においては,説明会の開催等,関係住民に対して産業廃棄物を処理する施設の設置等に係る計画内容の周知を図ることが産業廃棄物処理施設設置の許可要件となっていることをうかがわせる規定及び当該計画内容の周知を図ることを怠った場合における罰則規定は存在しない。また,従前の適正処理条例22条1項の規定自体,上記計画内容の周知を図ることが産業廃棄物処理施設設置の許可要件となっていることをうかがわせる規定ではない上,同項に違反した場合の罰則規定は,従前の適正処理条例において存在せず,他に,従前の適正処理条例において,上記計画内容の周知を図ることが産業廃棄物処理施設設置の許可要件となっていることをうかがわせる規定も存在しない。したがって,本件において,従前の適正処理条例22条1項の履行の欠如を理由として本件許可が違法であるという主張は,それ自体失当である。
本件事前協議に先立つ説明及び承諾書の取得
Fは,本件事前協議書提出に先立ち,I町内会常会で,地元住民に対し,処理フロー図に基づき当該事業計画について説明し,承諾書のひな形を回覧する等により本件施設等を新設設置すること並びに本件施設等の処理品目,処理能力及び稼働時間等を示し,その後,FがLに対して本件承諾書ひな形1を持参して署名押印を求め,Lは承諾書の記載内容を理解し,記載された施設の設置に同意して署名押印した。
また,
上記常会の数か月後,
再度,
I町内会常会で,
地元住民に対し,
処理フロー図に基づき当該事業計画について説明し,承諾書のひな形を回覧する等により本件施設等を新設設置すること並びに本件施設等の処理品目,処理能力及び稼働時間等を示し,その後,FがMに対して本件承諾書ひな形1を持参して署名押印を求め,Mは承諾書の記載内容を理解し,記載された施設の設置に同意して署名押印した。そして,同承諾書(M承諾書1)の作成日は,同承諾書に記載のあるとおり,平成19年12月20日である。仮に作成日が異なるとしても,Mによる本件施設の新設設置についての同意の存在を覆すものではない。
本件事前協議書提出後の説明及び承諾書の取得
Tは,本件事前協議審査結果通知を受けて,本件施設において処理する予定の廃棄物について,予測される組成(実測値)を分析し,当該分析値に基づいて計算し直し,その結果の数値を元に本件許可申請書を作成し,本件承諾書ひな形1の処理能力及び処理品目等について,本件許可申請書の記載と整合させたひな形
(本件承諾書ひな形2)
を作成した。
Fは,I町内会の常会に処理フロー図,本件承諾書ひな形2及び本件許可申請書一式を持参し,住民に対して,本件許可申請に係る事業計画について,本件事前協議書提出時から,主に処理能力の計算値に変更があったことを説明した。
Fは,Nに本件承諾書ひな形2に署名押印をしてもらい,N承諾書が作成された。N承諾書を見れば,それが産業廃棄物の中間処理施設の新設に関する承諾書であること及び当該施設は,木くず,紙くず,繊維くずなど,処理品目欄に書かれた品目を処理する施設であることは一目瞭然であり,
これらの記載内容は一般常識で十分理解できる。
したがって,
Nは,N承諾書の主たる内容を理解した上で署名押印したと認められ,同承諾書に記載された産業廃棄物処理施設設置に同意したと認められる。Fは,A8に本件承諾書ひな形2に署名押印をしてもらい,A8承諾書が作成された。
A8承諾書の内容はN承諾書と同様であり,
Nと同様,
A8は,A8承諾書の主たる内容を理解した上で署名押印したと認められ,同承諾書に記載された産業廃棄物処理施設設置に同意したと認められる。
本件許可申請後の説明
Fは,平成21年8月下旬頃以降,I町内会の常会において,本件許可申請についての,告示縦覧の手続について,地元住民に説明した。ウ
従前の適正処理条例22条1項が産業廃棄物処理施設設置許可申請者等に対して求めている事項は,当該産業廃棄物を処理する施設の設置等に係る計画内容の周知を図ることである。同規定は,周知を図るべき時期及び事項について具体的な内容を定めるものではなく,当該産業廃棄物を処理する施設の設置等に係る計画内容を地元住民全員に理解させることまで義務付けるものでもない。そして,上記イのとおり,Tは,I町内会常会において,少なくとも承諾書を回覧し,承諾書記載の事業内容を説明しており,周知義務を履行しているというべきである。

以上より,Tによる周知義務の不履行を理由に本件許可申請が適正配慮要件を充足しないとする岐阜県知事の判断は誤りである。
Tが,関係住民への周知及び承諾書の取得状況について岐阜県に

虚偽の報告をしたか)について
(原告らの主張)
Tは,本件許可申請に際し,作成時期を偽ったL承諾書1及びM承諾書1を添付した。そして,追加資料として,I町内会常会において計画内容を何度も説明したかのような虚偽の報告を記載した報告書1及び本件回答書を提出した。報告書1については,Tが岐阜県に対して訂正を申し出ており,その記載内容が虚偽であることは,T自身認めていたところである。また,本件設置許可処分後,住民への説明状況について岐阜県から改めて確認を求められたのに対し,L承諾書1及びM承諾書1の内容を変造したL承諾書2及びM承諾書2を資料として添付して更に虚偽を重ねた報告書2を提出した。
(被告の主張)

L承諾書1及びM承諾書1の作成日は,同承諾書に記載どおりである。仮に作成日が異なるとしても,L及びMによる本件施設の新設についての同意の存在を覆すものではない。


(被告の主張)イに記載した,Fによる常会
における説明及び承諾書の取得の事実について概ね正確なものであり,殊更に虚偽の事実が記載されたものであるとはいえない。


D総合事務所長意見書は,法令上の根拠に基づいて発出されたものではないため,それに対する回答書である本件回答書は,岐阜県知事に対する報告とはならず,その内容をもって虚偽の報告ということはできない。エ
Tは,本件設置許可後,報告書2とこれに添付したL承諾書2及びM承諾書2を提出している。これは,本来であれば任意に提出を求められるものであるにもかかわらず,違法な行政処分及び岐阜県職員による殊更に取消処分の可能性をほのめかす発言により強制的に徴収されたものである。また,Tは,I町内会常会において,少なくとも承諾書を回覧して承諾書記載の事業内容を説明しているから,同常会で本件施設に関する説明をした旨の報告書2の記載は,
虚偽記載であるとはいえない。
そして,
Tには,
L承諾書1及びM承諾書1を変造してL承諾書2及びM承諾書2を作成するメリットも動機も存在せず,同変造の事実は存在しない。



争点⑷(岐阜県知事の,Tが不正な手段により本件設置許可を受けた(廃棄物処理法15条の3第1項3号)との判断の適否)について
(原告らの主張)

上記

(原告らの主張)記載のとおり,Tは,本件許可申請にあたり,

住民への説明状況につき岐阜県へ虚偽の報告をし,日付欄を変造した承諾書を提出した。そして,これにより県の担当者はTの報告内容を真実であTが周知義務を履行して
いないため本件許可申請は適正配慮要件を充足しないにもかかわらず,岐阜県知事が同要件の充足を認めて本件設置許可処分をした。

このようなTの行為は,
適正配慮要件の審査を実質的に阻害するもので,
不正な手段というべきであり,本件設置許可処分は,不正な手段
により受けたものであるため,岐阜県知事の判断は正当である。

(被告の主張)

周知義務の履行を証明するためにTが処分庁に提出したL承諾書1,M承諾書1,A8承諾書及びN承諾書並びにTが処分庁に対して行った地元住民への説明状況に関する報告は,いずれも許可要件への適合性について行政庁の判断を誤らせる不正な行為には該当しえず,不正の手段にはなりえない。

なお,L承諾書1,M承諾書1が変造された事実は存在しないし,上記ウ記載のとおり,T
(被告の主張)記載のとおり処分庁に虚偽の報告を行ったという事実も存在しない。


以上より,Tが,欠格要件への非該当性について,行政庁の判断を誤らせる不正な行為を行っていないことは明らかであり,Tが不正の手段により本件設置許可を受けたとする岐阜県知事の判断は誤りである。



争点⑸(岐阜県知事の,Tがおそれがある者(廃棄物処理法7条5項4号ト)に該当するとの判断の適否)について

(原告らの主張)

上記⑶(原告らの主張)記載のとおり,Tは,本件設置許可申請に当たり,当初より虚偽報告という不正かつ不誠実な行為をした上,その疑義を指摘されたことに対し,不正又は不誠実な態度を改めず,かえって,変造文書を用いた虚偽報告といった,より程度の重い不正かつ不誠実な行為に出た。


このように設置許可申請の当初から地元住民や監督庁に対して不正かつ不誠実な行為をし,それを改めようとしない事業者が,将来においても,その業務に関して不正又は不誠実な行為をするおそれがあることは,常識的・経験則的に強い蓋然性をもって容易に想像できるところである。

以上より,Tは,おそれがある者に該当し,岐阜県知事の判断は正当である。

(被告の主張)

Tは,廃棄物処理法上の許可要件を満たして本件許可を取得した上,周知義務も履行している。また,住民への説明状況等について虚偽の報告を行っていない。

Tは,法的義務がないにもかかわらず,本件設置許可処分後,改めて任意に住民説明会を開催し,
自発的に公害防止協定の締結を提案した。
また,
Fは,本件設置許可処分後においても,本件施設の類似施設が存在することを地元住民に話したり,当該類似施設への見学ツアーを手配している。これらの事情からすれば,Tは,法令上の義務を超えて,本件許可取得後も地元住民の理解を得るために努力を続けていたことが認められる。

報告書2とこれに添付したL承諾書2及びM承諾書2は,違法な行政処分及び岐阜県職員による殊更に取消処分の可能性をほのめかす発言により強制的に徴収されたものであり,おそれのある者該当性の考慮要素に入れるべきではない。


以上によれば,Tがおそれがある者に該当しないことは明らかであり,岐阜県知事の判断は,その裁量を逸脱するものである。
本件裁決の手続違反)について

(原告らの主張)
周知義務の履行は,関係住民が産業廃棄物処理施設設置後の生活環境について理解を深めた上で,産業廃棄物処理施設設置者等と関係住民との合意形成を図るという重要な手続であるにもかかわらず,本件裁決において,Tの関係住民への事業説明や承諾書の内容及び手続について実質的な審理を一切していないのであるから,
本件裁決は,
重要な事実について審理不尽であり,
審理手続に違法があったとして取消しを免れない。
(被告の主張)

周知義務の履行は,
適正配慮要件の充足性判断とは無関係であり,
また,
同法15条の3第1項3号の不正の手段ともなりえないから,同要件に関する裁決において,周知義務の履行やそれに関する承諾書の内容等について実質的な審理をするべきではない。

L承諾書1,M承諾書1,N承諾書及びA8承諾書の存在及びこれらの作成の真正自体に争いがないことからすれば,Tが周知義務を履行しなかったことを前提に,Tが虚偽報告を行ったと認定し,おそれがある者に該当すると判断した本件取消処分が違法であることは明らかである。また,上記各承諾書の日付等の正確性を検討するまでもなく,Tが地元住民に対して誠意なく事業の説明をしなかったとは認定できないことが明らかである。
加えて,上

ウ記載のとおり,報告書2及びこれに添

付したL承諾書2及びM承諾書2は,おそれがある者該当性の考慮要素に入れるべきではない。
したがって,本件においては,地元住民に対する事業説明の内容やそれに関する承諾書の日付等を具体的に考慮するまでもなく,Tが,おそれがある者に該当しないことが明らかである。

以上より,本件裁決において重要な事実について審理不尽があったとはいえない。

第3
1
当裁判所の判断
本件2キロ圏外原告らの原告適格)について
行政事件訴訟法9条は,取消訴訟の原告適格について規定するが,同条1項にいう当該処分の取消しを求めるにつき
法律上の利益を有する者
とは,
当該処分により自己の権利若しくは法律上保護された利益を侵害され,又は必然的に侵害されるおそれのある者をいうのであり,当該処分を定めた行政法規が,不特定多数者の具体的利益を専ら一般的公益の中に吸収解消させるにとどめず,それが帰属する個々人の個別的利益としてもこれを保護すべきものとする趣旨を含むと解される場合には,このような利益もここにいう法律上保護された利益に当たり,当該処分によりこれを侵害され又は必然的に侵害されるおそれのある者は,当該処分の取消訴訟における原告適格を有するものというべきである。そして,処分の相手方以外の者について上記の法律上保護された利益の有無を判断するに当たっては,当該処分の根拠となる法令の規定の文言のみによることなく,当該法令の趣旨及び目的並びに当該処分において考慮されるべき利益の内容及び性質を考慮し,この場合において,当該法令の趣旨及び目的を考慮するに当たっては,当該法令と目的を共通にする関係法令があるときはその趣旨及び目的をも参酌し,当該利益の内容及び性質を考慮するに当たっては,当該処分がその根拠となる法令に違反してされた場合に害されることとなる利益の内容及び性質並びにこれが害される態様及び程度をも勘案すべきものである(同条2項,最高裁平成16年(行ヒ)第114号同17年12月7日大法廷判決・民集59巻10号2645頁参照)。
また,処分(原処分)を取り消す内容の処分(取消処分)を取り消す内容の裁決(取消裁決)の取消訴訟の原告適格については,取消裁決は,一度取消処分により取り消された原処分の効果を復活させるものであるから(行政不服審査法
(平成26年6月13日法律第68号による全部改正前のもの。

43条1項参照),原処分の取消訴訟と同様に判断すべきである。そこで,本件2キロ圏外原告らが本件裁決の取り消しを求める原告適格を有するか否かについて検討する。

廃棄物処理法は,産業廃棄物処理施設を設置しようとする者は,当該産業廃棄物処理施設を設置しようとする地を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならないと定めており(15条1項),その申請書には,当該産業廃棄物処理施設を設置することが周辺地域の生活環境に及ぼす影響についての調査の結果を記載した書類(以下環境影響調査報告書という。)を添付しなければならないとしている(同条3項)。また,同法は,都道府県知事は,産業廃棄物処理施設の設置許可申請があった場合には,遅滞なく,所定の事項を告示し,申請書及び上記の書類を公衆の縦覧に供しなければならず(同条4項),当該産業廃棄物処理施設の設置に関し利害関係を有する者は,当該都道府県知事に生活環境の保全上の見地からの意見書を提出することができるものとし(同条6項),都道府県知事が上記の設置に係る許可をするに当たっても,生活環境の保全に関する事項(廃棄物処理法施行規則12条の3により,廃棄物の処理並びに大気質,騒音,振動,悪臭,水質及び地下水に関する事項と定められている。)について,専門的知識を有する者の意見を聴取すべきものとしている(同法15条の2第3項。)。上記の環境影響調査報告書には,同法の上記の規定を受けて,①設置しようとする産業廃棄物処理施設の種類,規模及び処理する産業廃棄物の種類を勘案し,当該施設を設置することに伴い生ずる大気質,水質,悪臭,地下水等に係る事項のうち,周辺地域の生活環境に影響を及ぼすおそれがあるものとして調査を行ったもの及びその現況等,②当該施設を設置することが周辺地域の生活環境に及ぼす影響の程度を予測するために把握した水象,気象その他自然的条件及び人口,土地利用その他社会的条件の現況等,③上記の影響の程度を分析した結果などの事項を記載すべきものとされている
(廃棄物処理法施行規則11条の2)

そして,環境省が上記の調査を適切で合理的に行われるものとするために上記の調査に関する技術的な事項を科学的知見に基づいて取りまとめて公表している廃棄物処理施設生活環境影響調査指針
(乙53。以下生活環境影響調査指針という。)において,上記の調査事項の具体的な項目は,廃棄物処理施設の種類及び規模並びに処理対象となる廃棄物の種類及び正常並びに地域特性を勘案して選定するものとされ,また,上記の調査の対象とされる地域は,施設の種類及び規模,立地場所の気象及び水象等の自然的条件並びに人家の状況等の社会的条件を踏まえて,当該施設の設置が生活環境に影響を及ぼすおそれがある地域として選定されるものとされている。

廃棄物処理法は,廃棄物の排出を抑制し,及び廃棄物の適正な分別,保管,収集,運搬,再生,処分等の処理をし,並びに生活環境を清潔にすることにより,生活環境の保全及び公衆衛生の向上を図ることを目的としているところ
(1条)本件設置許可処分の根拠となった前記アの各規定は,

許可申請に係る産業廃棄物処理施設の周辺地域の生活環境の保全(同法15条の2第1項2号参照)等を確保することをその趣旨及び目的とするものと解される。
また,廃棄物処理法又はその関係法令に違反した違法な産業廃棄物処理施設の設置許可がされた場合に,当該施設に起因する大気の汚染,水質の汚濁,土壌の汚染,騒音,震動,悪臭等(環境基本法2条,廃棄物処理法施行規則12条の3参照)による被害を直接的に受けるのは,当該施設の周辺の一定範囲の地域に居住する住民であり,その被害の程度は,居住地が当該施設に近接するにつれて増大するものと考えられる。また,当該施設の周辺地域に居住する住民が,当該地域に居住し続けることにより上記の被害を反復,継続して受けた場合,その被害は,これらの住民の健康や生活環境に係る著しい被害にも至りかねないものである。そして,産業廃棄物処理施設の設置許可に関する廃棄物処理法の規定は,その趣旨及び目的にかんがみれば,当該施設の周辺地域に居住する住民に対し,違法な当該施設の設置に起因する大気の汚染,水質の汚濁,土壌の汚染,騒音,震動,悪臭等によってこのような健康又は生活環境に係る著しい被害を受けないという具体的利益を保護しようとするものと解されるところ,上記のような被害の内容,性質,程度等に照らせば,この具体的利益は,一般的公益の中に吸収解消させることが困難なものといわざるを得ない。

以上のような産業廃棄物処理施設の設置許可に関する廃棄物処理法の規定の趣旨及び目的,これらの規定が産業廃棄物処理施設の設置許可の制度を通して保護しようとしている利益の内容及び性質等を考慮すれば,同法は,これらの規定を通じて,廃棄物の適正な処理を図るなどの公益的見地から産業廃棄物処理施設の設置を規制するとともに,大気の汚染,水質の汚濁,土壌の汚染,騒音,震動,悪臭等によって健康又は生活環境に係る著しい被害を直接的に受けるおそれのある個々の住民に対して,そのような被害を受けないという利益を個々人の個別的利益としても保護すべきものとする趣旨を含むと解するのが相当である。したがって,設置が許可された産業廃棄物処理施設の周辺に居住する住民のうち当該施設が設置されることにより大気の汚染,水質の汚濁,土壌の汚染,騒音,震動,悪臭等によって健康又は生活環境に係る著しい被害を直接的に受けるおそれのある者は,当該許可の取消しを求めるにつき法律上の利益を有する者として,その取消訴訟における原告適格を有するものといわなければならない。この理は,本件裁決の取消訴訟の原告適格の判断に当たっても妥当する。

産業廃棄物処理施設の周辺に居住する住民が,当該最終処分場から有害な物質が排出された場合にこれに起因する大気や土壌の汚染,水質の汚濁,悪臭等により健康又は生活環境に係る著しい被害を直接的に受けるおそれのある者に当たるか否かは,当該住民の居住する地域が上記の著しい被害を直接的に受けるものと想定される地域であるか否かによって判断すべきものと解される。そして,当該住民の居住する地域がそのような地域であるか否かについては,産業廃棄物処理施設の種類や規模等の具体的な諸条件を考慮に入れた上で,当該住民の居住する地域と当該施設の位置との距離関係を中心として,社会通念に照らし,合理的に判断すべきものである。しかるところ,産業廃棄物処理施設の設置に係る許可に際して申請書の添付書類として提出され審査の対象となる環境影響調査報告書において,当該施設の設置が周辺地域の生活環境に及ぼす影響についての調査の対象とされる項目は,当該施設の種類や規模等の具体的な諸条件から,周辺地域に影響が及びうると想定されるものが選定されるといえ,また,調査の対象とされる地域は,産業廃棄物処理施設からの有害な物質の排出に起因する大気や土壌の汚染,水質の汚濁,悪臭等がその周辺の一定範囲の地域に広がり得る性質のものであることや,上記ア記載の環境影響調査報告書に記載されるべき調査の項目と内容及び調査の対象とされる地域の選定の基準等に照らせば,一般に,当該施設の種類や規模等の具体的な諸条件を踏まえ,その設置により生活環境に影響が及ぶおそれのある地域として選定されるものであるということができる。

これを本件についてみると,本件環境影響調査報告書において調査の対象とされる地域は,最大で,大気汚染に関する計画地から2キロメートルの範囲であり,同範囲も,最大着地濃度出現予測地点が計画地から約500メートルの地点であったところ,余裕をみて設定されたものである(甲29)ことからすると,上記調査の対象とされる地域外に居住する者については,環境影響調査報告書の作成における調査項目や調査対象地域の選定に当たって考慮されなかった生活環境に及ぼす影響が具体的に認められるなど,特別の事情のない限り,本件許可申請にかかる施設が設置されることにより健康又は生活環境に係る著しい被害を直接的に受けるおそれのある者に当たるとはいえない。
そして,本件2キロ圏外原告らの居住地はいずれも上記調査対象地域の範囲外にあり,また,健康又は生活環境に係る著しい被害を直接的に受けるおそれのあるといえる具体的な事情は何ら認められず,上記特別の事情があるとはいえない。


原告らは,本件2キロ圏外原告らが本件許可申請に係る施設が設定された場合に被る健康又は生活環境上の影響として,I川の水質及びI川やP川に生息する川魚や川の水で育てられた作物などの汚染による健康被害,風による有害物質の飛散,周辺道路における交通事故による被害可能性を主張する。
しかし,河川の水質等への影響については,抽象的な可能性を述べるにすぎず,本件環境影響調査報告書において,水質汚濁に関する項目が設けられていないことからしても,本件2キロ圏外原告らにおいて,健康被害が生じるおそれがあるとは認められない。また,風による有害物質の飛散についても,本件施設の種類や規模及び上記オに記載した,本件環境影響調査報告書における,大気汚染に関する調査対象地域の設定経緯からすれば,本件2キロ圏外原告らにおいて,有害物質の飛散による健康被害が生じるおそれがあるとは認められない。さらに,交通事故による被害可能性については,廃棄物処理法施行規則11条の2の定める環境影響調査報告書の記載事項等関係法令上,当該被害を受けない利益が,保護されていることをうかがわせる規定は存在せず,また,原告らの主張する被害可能性自体抽象的なものにすぎない。
以上によれば,原告らの主張によっても,本件2キロ圏外原告らが健康又は生活環境に係る著しい被害を直接的に受けるおそれがあるとは認められないし,その他,本件2キロ圏外原告らの原告適格を基礎づける事情は存在しない。

したがって,本件2キロ圏外原告らは,いずれも本件裁決の取消しを求める原告適格を有しないため,同原告らの訴えは,その余の争点について判断するまでもなく,不適法であり,却下すべきである(以下の本案の争点についての判断(2項ないし7項)においては,本件2キロ圏外原告らを除く原告らを指す趣旨で,単に原告らと表記する。)。

2
岐阜県知事の,本件許可申請が適正配慮要件を充足しないとの判断の適否)について
岐阜県知事は,本件取消処分の理由として,Tは周知義務を履行したとい
そこでまず,Tが周知義務を履行したといえるか検討する。

関連事実
I町内会常会について
前提事実に加え,証拠(甲27,A9本人)及び弁論の全趣旨によれば,以下の事実が認められる。
a
I町内会は,およそ二,三十世帯で構成され,月1回の頻度で開催されるI町内会常会には,各世帯から1人ずつは出席することとされており各回20名程度が出席していた。同常会の所要時間は1回あたり30分ないし3時間程度で,町内会長が事前に決めた議題を中心に議論がされることになっており,各回ごとに会場の準備等を行う当番2人が決められ,同常会において行われたことについては,当番のうちの1人が常会日誌に記載することとされていた。もっとも,常会日誌の記載事項について決められたルールはなく,その内容,記載方法及び分量は各回の担当者の裁量にゆだねられていた。

b
常会日誌によれば,I町内会常会は,平成18年12月以降,同月23日,平成19年1月28日,同年2月28日,同年3月28日,同年4月28日,同年5月28日,同年10月28日,同年11月28日,平成21年3月28日,同年4月28日,同年5月28日,同年6月28日,同年7月28日,同年8月28日,同年9月28日,同年10月28日,同年11月25日,同年12月21日,平成22年1月28日,同年2月3日,同月28日,同年3月28日,同年4月7日及び同月8日に開催されている。そして,常会日誌上,Tに関する事項及びFの発言に関する事項についての記載としては,以下のものがあり,ほかには存在しない。


平成19年3月28日開催分
F様より法人に変えるので書類の作製を行うと記載あり。


同年4月28日開催分
Fさんより法人化のための地元の協力承諾と記載あり。



平成21年8月28日開催分
Tさんの工事の許可がおりたと記載あり。



平成22年1月28日開催分
Tについて⒠2月8日に現地福島県まで見に行く
と記載あり。

同年2月3日開催分
T事業の件,Fさん書類の説明,承諾書が地元の人に分ってもらえたから書類を進めた,地元人は今までのゴムを燃すだけの説明しか聞いていない,Fさんの説明不足だから納得いかない,この書類を白紙に戻してほしいとFさんに言う,Fさん2月28日の常会の場で話しをする事になったと記載

あり。


同年2月28日開催分
T,産廃処理場についてとの表題で4ページにわたり,参加
住民の意見やFとの質疑応答の内容が記載されている。



同年4月8日開催分
Tによるこれまでの常会での説明状況等の記載がある。

承諾書について
a
L承諾書1及びM承諾書1について
L承諾書1及びM承諾書1は,いずれもT宛ての書面であり,本文として,

貴社が中津川市DG番地Hに新設設置予定の下記産業廃棄物中間処理施設(焼却・破砕・選別)及びリサイクル施設(焼成)及び収集運搬処理施設(積替保管施設)の設置を承諾致します。

との記載があり,処理施設名,処理能力,処理品目が記載された表が掲載されている(乙18)。
同表に記載された処理施設の種類及び処理品目は,本件事前協議書の記載と一致する。また,処理能力の数値は,本件事前協議書及び本件審査結果通知書と一致し,本件許可申請書とは一致しない。(乙13,17,18)
b
N承諾書,A8承諾書,L承諾書2及びM承諾書2
N承諾書,A8承諾書,L承諾書2及びM承諾書2は,T宛ての書面であり,L承諾書1及びM承諾書1と同一の本文の記載があり,同一の項目の表が掲載されている。同表に記載された処理施設の種類及び処理品目及び処理能力の数値は,本件許可申請書と一致する(乙18,24の2)。
Fによる常会での説明状況及び承諾書の取得状況について

a
諾書の内容に後掲各証拠を総合すれば,Fによる常会での説明状況及び承諾書の取得状況について以下の事実が認められる。
Fは,平成19年3月28日開催のI町内会常会において,焼却施設を法人化してやっていくこと及びそのための書類を作成することを説明した(甲39)。


Fは,平成19年4月28日のI町内会常会において,従前稼働
させていたタイヤの焼却施設の改善をする旨説明し,新たに設置を計画している施設の内容として,本件承諾書ひな形1を回覧した。そして,同常会の数日後,Fは,L及びMを訪ね,常会で話をした施設に関する承諾書であることを告げて,本件承諾書ひな形1への署名,押印を求め,L及びMはいずれもこれに応じて署名,押印をした(なお,その際,L及びMは日付欄には記入をしなかった)。(甲35,乙48,49,証人L)



Fは,平成20年4月頃,同年度のI町内会長であるA10を訪
ね,承諾書のひな形(証拠上ひな形の内容は不明であるが,本件承諾書ひな形1又は本件承諾書ひな形2のいずれかであると思われ
る。)への署名押印を求め,A10はこれに応じて署名,押印をした(甲37)。


Fは,平成21年4月頃,同年度のI町内会長であるN及び墓地
管理責任者であるA8を訪ね,本件承諾書ひな形2への署名押印を求め,N及びA8はこれに応じて署名,押印をした(甲38,乙48,49)。



Fは,平成21年8月28日のI町内会常会において,本件施設
等又は本件許可申請に関しての説明をした。
そして,同常会が行われたのが,岐阜県知事が本件許可申請書の

A11はその陳述書
(甲39)
において,
いずれかの常会で
縦覧
という言葉を聞いた記憶があると陳述していること,
常会日誌には,
同常会についての記載として,Tの工事の許可がおりたとの記
載があるが,本件許可申請に関し,同時期に工事が行われたり,何らかの許可がなされた事実はなく,工事が公示の誤記であ
るとも考えられる
(常会日誌のこの部分を記載したA8は陳述書
(甲
38)に同旨の記載をしている。)ことから,同常会において,Fは,本件許可申請における告示縦覧手続について説明したと認められる。
b
被告は,証人Rの証言を根拠に,Fは,4回にわたりI町内会常会において,本件施設等の設置計画等について説明したと主張する。しかし,
証人Rは,
自身が常会に参加したことは一度もなく
(証人R)

Fから報告を受けた内容を述べるにすぎないのであって,同証人の証言のみによって,常会日誌に,Tに関する事項及びFの発言に関する事項が全く記載のない常会において,Fが本件施設等の設置計画等について説明をしたことは認められない。
また,被告は,L承諾書1及びM承諾書1が作成された時期は,いずれも両承諾書の日付欄に記載された日付頃であると主張する。しかし,証拠(乙48,49,証人L)によれば,両承諾書が作成されたのは常会の数日後以内であると考えられること,Lが本件墓地の管理責任者に就任したのが平成19年4月であると認められること,A10,N及びA8はいずれもFから4月頃に承諾書の作成を依頼されていることからすれば,L承諾書1及びM承諾書1が作成されたのは平成19年4月28日の常会の数日後であると認められ,被告の主張は採用できず,日付欄に記載された日付は,後に書き加えられたものであると認められる。
c
原告らは,Fは,常会において,新たに産業廃棄物処理施設を設置する計画があること及びその内容について一切説明していないと主張し,常会において,Fは,従前のタイヤの焼却設備を新しくするという趣旨の話しかなされていない旨や承諾書のひな型を見たことはない旨の証言や陳述書が存在する。
しかし,Mは,平成22年4月16日付の岐阜県知事宛ての報告書(乙48)において,平成19年4月28日の常会においてFが承諾書を回覧したことを明確に記載しているところ,この書面は,本件報告書2が提出された直後に,その記載が事実とは異なることを説明するために作成されたものであり,T側に有利な記載がことさらになされるとは考え難く,また,時期的にも比較的記憶が鮮明な時期に作成されたものであって信用できること,L及びMは,同常会後,Fから本件承諾書ひな形1への署名,押印を求められて,常会で話していたことに関するものであると認識して署名,押印したと認められるところ,後記のとおり本件承諾書ひな型1の記載内容からすれば,その内容は,従前のタイヤの焼却設備の更新ではなく,新たに産業廃棄物処理施設を設置するものであることが理解できることによれば,同常会においても,承諾書ひな形が回覧され,それに記載された施設の設置を計画している旨の説明がなされたと認められ,これに反する原告らの主張は採用できない。
また,原告らは,Fは,各年度のI町内会長及び本件墓地の管理責任者から承諾書を取得するに当たって,従前のタイヤの焼却施設を改善するだけである旨述べ,あるいは,従前からの継続であるとだけ述べたものであり,各町内会長及び管理責任者は,承諾書のひな形の内容を全く理解することなく,Fに言われるがまま署名押印したにすぎず,本件施設等の設置を承諾した事実はないと主張し,同主張に沿う
おりの文言があらかじめ記載されていたのであって,これを見れば,従前のタイヤの焼却施設の改善や従前からの継続ではないことは容易にわかるものであり,また,承諾書に署名,押印した者らが,地域の代表者として署名押印を求められている状況において,その内容を一切見ずにこれに応じることは考え難い。しかも,Fが改善すると言っているタイヤの焼却施設は,そこから発生する悪臭等のために地域住民が迷惑を被ってきたものであったというのであるから,少なくとも新しくできる施設がどのように改善されるのかを確認するのが通常である。したがって,L,M,A10,N及びA8はいずれも本件承諾書ひな形1又は2記載の内容を理解した上で署名,押印をしたものといえ,上記原告らの主張は採用できない。

検討
従前の適正処理条例22条1項は,廃棄物処理法15条1項による許可を受けようとする者に対し,当該許可に係る産業廃棄物を処理する施設の設置等に伴い生活環境に影響を及ぼすおそれのある地域に住所を有する者(関係住民)に対し,説明会の開催等により,当該産業廃棄物を処理する施設の設置等に係る計画内容の周知を図らなければならない旨規定し,同条2項は,関係地域を管轄する市町村長から関係住民に対する説明会の開催を求められたときは,誠実に対応しなければならないと規定する。
同条1項は,周知を図る手段については何ら規定をしておらず,同条2項の規定からすれば,説明会の開催も義務的であるとはされてない。とすれば,周知義務の履行として事業者に求められる行為としては,何らかの形で関係住民に計画内容を周知することであり,廃棄物処理法の規定する手続である,利害関係人の意見書の提出(同法15条6項)を行う契機になる程度のものであれば足りるというべきである。
Fは,平成1
9年4月28日の常会において,従前稼働させていたタイヤの焼却施設の改善をする旨説明し,新たに設置を計画している施設の内容として,本件承諾書ひな形1を回覧し,平成21年8月28日の常会において,本件許可申請における告示縦覧手続について説明したことが認められ,本件の全証拠によっても,両常会において,参加した住民が,Fに対して,本件施設等について質問することを妨げる事情があったとは認められない。また,Fは,平成19年度から21年度のI町内会長,平成19年度及び21年度の本件墓地の管理責任者から承諾書を取得している本件施設等の内
容を認識し,その設置に承諾する趣旨で署名,押印をされたものであると認められる。
かかる事情からすれば,Fは,少なくとも1回,I町内会常会において,本件施設等の新設について説明をし,本件許可申請に係る告示縦覧についての説明もしている上,平成19年度から21年度の地元住民の代表者から承諾書を得ており,常会に参加した住民等がFに本件施設等や本件許可申請について質問し,又は縦覧に供されている本件許可申請書を閲覧するなどして,廃棄物処理法上の意見書の提出を行う契機を十分に与えていたということができる。
したがって,Tは,従前の適正処理条例22条の求める周知義務を履行したといえる。よって,従前の適正処理条例22条1項と廃棄物処理法15条の2第1項2号の関係を検討するまでもなく,岐阜県知事の,周知義務を履行していないことを理由として,周辺地域の生活環境の保全について適正な配慮がなされたものであるとは認められないとした判断は誤りであると認められる。
3
争点

(Tが,関係住民への周知及び承諾書の取得状況について岐阜県に虚
偽の報告をしたか)について
Tの岐阜県に対する報告状況

報告書1について
Tは,本件許可申請後に,岐阜県環境生活部廃棄物対策課長からの事前に地元への説明を行うこととの確認事項への回答として,岐阜県に対して,L承諾書1,M報告書1,N承諾書,A8承諾書,D総合事務所長意見書及び本件回答書を添付した以下の内容の報告書1を提出した(乙24の2。
平成19年2月28日
町内会常会において事業内容について説明し,隣接地としてJ墓地管理責任者のL氏より3月20日に承諾書にサイン・捺印をして頂く。平成19年11月28日
町内会常会において事業内容について説明し,町内会として承諾して頂き,12月20日に町内会長名にて承諾書にサイン・捺印して頂く。平成21年4月28日
県への書類の提出のため常会で承諾書の日付けの変更のため説明し,承諾書にサイン・捺印して頂く。
平成21年8月28日
常会において告知,縦覧の書類の説明を致しました。自社に提出書類が有りますので,いつでも説明する旨を報告致しましたが,内容についての問い合わせはありませんでした。
許可後,着工前に常会にて説明を行い,地元住民に迷惑をかけないよう十分配慮いたします。

県庁での口頭説明
本件設置許可後である平成22年3月11日,岐阜県庁においてF及びTの取締役2名に対して,本件許可申請に関する住民への説明状況等についての聞き取りがなされ,
その際,
Fは以下のとおり説明した
(乙27)

常会において,
承諾書に記載している事項を読み上げて説明している。
そのほかにも,会社を新しく設立して事業を行うこと,稼働時間を8時間から24時間に延長すること,
処理を行う品目について説明している。
報告書1に記載した,常会における説明について,平成19年2月28日及び平成21年8月28日の常会においては報告書に記載のとおり説明している。平成19年11月28日の常会については記憶があやふやである。平成21年4月28日の常会については,記載事項に誤りがあり,町内会長から,

過去に承諾をしていた内容と変わらないので,常会での説明はない。

と言われたため,常会では説明していない。

報告書2について
Tは,上記口頭報告後,岐阜県東濃振興局恵那事務所長から,報告書1の記載内容について
況(説明対象者,説明内容,配布資料等)及びその再確認の方法,②上記内容についての具体的な計画の報告を求められたことに応じ
て,L承諾書2,M報告書2,N承諾書,A8承諾書を添付した以下の内容の報告書2を提出した(乙28,

ア,イ)。

平成18年12月か平成19年1月のI町内会常会
承諾書のひな形を渡し,それにしたがって,処理施設名,処理能
力(処理量),処理品目等について説明した。若干の質問がなされたのでそれに答え,出席者の了解を得ました。
平成19年2月28日
J班の常会において説明をした。I町内会常会で詳しく説明をして了解を得た経緯があり,時間もそれほど経過していなかったことから,I町内会常会と比べれば簡単な説明に終わったと記憶している。
同年11月28日のI町内会常会
事業説明はしなかった。
平成21年4月28日のI町内会常会
新たな町内会長となったNの自宅を訪ね,常会の席で説明の機会を作っていただきたいと申し出たら,Nが,事業計画に変わりがなければ皆もわかっていることだし,これまでの町内会会長も承諾書を書いてきていることであり,改めて常会で説明する必要はない旨述べた。
同年8月28日のI町内会常会
岐阜県及び中津川市の当局から,この常会の席上で申請書が縦覧に供されることを住民に知らせるように指導を受けたため,9月1日から30日まで縦覧できること,この件に関して意見や質問ができることを知らせた。そして,同じ物は当社でもお見せできますので,いつでも見に来てください,またいつでも説明させていただきます,と発言した。再確認の方法について
O弁護士の協力を受け,Tや協力会社の資料,Fのメモ類,記憶,協力会社関係者の記憶を総合して確認した。

O弁護士の報告書について
O弁護士は,岐阜県環境生活部廃棄物対策課長からの求めに応じ,同課長宛てに報告書2通を提出したが,同報告書において,各承諾書の原本については探すものの見つからないとされ,L承諾書2及びM承諾書2の作成経緯については不明,解りかねるなどとされている。
虚偽報告の有無


上記2

記載のとおり,Fが周辺住民に対して本件許可申請に関

する説明を行ったのは,平成19年3月28日,同年4月28日及び平成21年8月28日の各I町内会常会においてのみであり,その他の同常会やJ班常会においてFが説明を行ったとは認められない。
とすれば,報告書1において,Fが,平成19年2月28日,同年11月28日,平成21年4月28日の各I町内会常会において事業内容等の説明をしたとするのは,上記認定事実と異なる。また,

F
による,平成19年2月28日のI町内会常会で説明をしたとの報告内容は上記認定事実と異なる。さらに,報告書2において,Fが,平成18年12月か平成19年1月のI町内会常会及び同年2月28日のJ班常会において説明をしたとするのは,上記認定事実と異なる。

また,L承諾書1及びM承諾書1が作成されたのは平成19年4月28日のI町内会常会の数日後であると認められ,報告書1記載の両承諾書の作成時期は同認定事実と異なる。


さらに,前提事実,上記2

記載の事情及び証拠(証人L,乙4

8,49)によれば,L及びMは,L承諾書1及びM承諾書1以外に承諾書に署名・押印をした事実は認められず,報告書2に添付されたL承諾書2及びM承諾書2は,L及びM以外の者がL承諾書1及びM承諾書1の署名・押印部分を用いて作成した変造書面であると認められる(証拠上,変造した者を特定することはできない。)。

以上によれば,Tは,岐阜県に対して,I町内会常会及びJ班常会における説明状況,L承諾書1及びM承諾書1の作成時期並びにL承諾書2及びM承諾書2の作成の真正について,虚偽の報告をしていたと認められる。
4
争点⑷(岐阜県知事の,Tが不正な手段により本件設置許可を受けた(廃棄物処理法15条の3第1項3号)との判断の適否)について
岐阜県知事は,本件取消処分の理由として,Tが,周知義務を果たさず,廃棄物処理法15条6項の定める意見書提出の機会を奪ったとの強い疑義があるところ,岐阜県に対し,地元への事業説明について虚偽の報告をすることにより周知義務を履行したと誤信させ,適正配慮要件を充足するという誤った判断をさせたとの事情によれば,不正の手段により本件許可を受けたといえる
廃棄物処理法法15条の3第1項3号の不正な手段とは,欠格事由に該当し,又は経理的基礎を有していないにもかかわらず,許可申請書や添付書類に虚偽の記載をしたり,許可の審査に関する行政からの照会・検査等に対し虚偽の回答をする,
又は暴行,
脅迫その他の不正な行為等,
行政による,
許可要件や,欠格要件の該当性に関する判断を誤らせるような行為をいう。そして,かかる手段を用いることによって,本来設置許可を得られないはずの者が設置許可を受けた場合,
不正な手段により許可を受けた場合に当たる。
これを本件についてみると,上記3

Tは,本件許可申請

後,岐阜県からの照会に対して報告書1を提出し,常会における説明状況等について虚偽の回答をしている。しかし,

記載のとおり,Tは,本件許

可申請に当たって,条例の求める周知義務を履行していたと認められ,周知義務の履行が適正配慮要件に影響を与えるか否かにかかわらず,Tは,本来許可を得られなかったはずの者であるとはいえないのであるから,上記虚偽回答によってはじめてTが本件設置許可を受け得るに至ったとは認められない。
したがって,Tは,不正な手段により本件設置許可を受けたとはいえず,上記岐阜県知事の判断は誤りである。
5
争点⑸
(岐阜県知事の,
Tがおそれがある者
(廃棄物処理法7条5項4号ト)
に該当するとの判断の適否)について
岐阜県知事は,本件取消処分の理由として,Tが,周知義務を果たしていないこと,
岐阜県に対し,
地元への事業説明について虚偽の報告をしたこと,
岐阜県が回答を求めた事項に対して,当然回答できてしかるべき事実関係について誠意をもって回答しないこと,疑義のある承諾書について責任ある回答を行わないことから,廃棄物処理法14条5項2号イで引用する同法7条5項4号トの規定するおそれがある者に当たり,同法15条の2第1項4号に適合しているとは認められず,また,同法15条の3第1項1号に該当する
そこで以下,岐阜県知事が,

Tがおそれがある者に当たるとした判断の適否を検討する。
廃棄物処理法15条の3第1項1号,14条5項2号イ,7条5項4号トが産業廃棄物処理施設の設置許可処分の取消事由として設置者がその業務に関し不正又は不誠実な行為をするおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある者に該当することを定めた趣旨は,産業廃棄物処理業が生活環境と公衆の衛生に関わる公共性の高い事業であることに鑑み,これに従事する業者の資質を一定水準に保つことにより,不法投棄等の違法,不適正な処理を防止するとともに,適正な処理体制の確保という観点から,産業廃棄物処理施設設置者に対し,その業務の公共的性質に見合った姿勢・資質を要請した点にあると解される。このような観点からすれば,その業務に関し不正又は不誠実な行為をするおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある者とは,設置許可を受けた者の資質,社会的信用性等の観点から,将来,その業務に関して不正又は不誠実な行為をすることが,相当程度の蓋然性をもって予想される者をいうと解するのが相当である。また,同法7条5項4号イからヘが,復権を得ない破産者のように資力に乏しいことが客観的に明らかな者や,未成年者,暴力団員,あるいは廃棄物処理法や生活環境を保全すべきことを目的とする法律に違反して有罪判決を受けた者のように,その能力や資質から,およそ産業廃棄物処理施設の適切な運営・管理を行うことができないことが一般的に肯定される者を列挙していることからすると,これらと併記されているおそれがある者に該当するのは,これらの者と同程度に客観的,定型的に判断できる場合に限られるといえる。

原告らは,
Tがおそれがある者に該当することを基礎づける事情として,
①周知義務を履行していないこと,②承諾書を詐取的に取得したこと,③周知義務の履行について虚偽の報告をしたこと,④内容を改ざんした承諾書を提出したこと,⑤本件設置許可後,住民への説明状況について岐阜県から報告を求められたのに対し,更に虚偽の報告を重ねたことを主張し,岐阜県知事が本件取消処分に当たって考慮した事項も同様であると認められるので,これらの事情をもってTがおそれがある者に当たるか検討する。


まず,上記2

記載のとおり,Tは周知義務を履行していないとはい

えず,L,M,A10,N及びA8は,承諾書ひな形の記載を理解した上で署名押印をしたと認められるから,上記ア①,②の事情は,前提となる事実の基礎を欠くものである。

次に,上記ア③ないし⑤に関して,上記3
記載のとおり,Tは,報告

書1,2及び県庁での口頭説明において,常会での説明状況,L承諾書1及びM承諾書1の取得時期について虚偽の報告をし,内容を変造した書面であるL承諾書2及びM承諾書2を提出している。
しかし,Tがそれらの報告をする契機となった,岐阜県等からの報告の要請は,本件許可申請の許否の判断との関係では,適正配慮要件の充足,ひいては周知義務の履行状況について確認するためのものであったと考えられるところ,上記のとおり,本件において周知義務は履行されていたのであるから,Tによる上記の虚偽報告は,本件許可申請の許否の判断には影響を与えないものであったといえる。また,本件設置許可後については,岐阜県職員から,地元住民の本件設置許可への反対の声が強いことを聞かされ,申請の取り下げの提案や,許可の取り消しの可能性の示唆をされながら,繰り返し周辺住民への説明状況についての確認・報告を求められており(乙27,28,42),現状では許可が取り消される可能性があると考えたTが虚偽の報告等に及んだと推認される。そして,Tは,本件設置許可後,I町内会常会及びJ班常会において参加住民に対して説明を行い,
類似施設への見学ツアーを手配し,
住民説明会を開催しており
(乙
40),地域住民からの理解を得るための努力をしていることも併せ考えれば,
上記虚偽報告等の事実をもって,
Tが,
その資力や資質等から見て,
産業廃棄物処理施設の運営・管理を適切に行うことを期待できないことが客観的,定型的に見て明らかであるとまでは認められず,おそれがある者に該当するということはできない。

したがって,岐阜県知事の,Tがおそれがある者に該当するとの判断は誤りであったと認められる。

6
小括
以上よりすれば,岐阜県知事が本件取消処分の理由とした事情については,その判断にいずれも誤りがあり,同処分は理由のないものと言わざるを得ず,違法であると認められる。
したがって,本件取消処分を違法であるとして取り消した本件裁決の判断は違法であるとは認められない。

7
争点⑹(本件裁決の手続違反)について
原告らは,本件裁決において,Tの関係住民への事業説明や承諾書の内容及び手続について実質的な審理を一切していないのであるから,本件裁決は,重要な事実について審理不尽であり,審理手続に違法があったと主張する。しかし,本件裁決は,承諾書の存在から,Tが誠意なく地元住民に対して事業の説明をしなかったとは言い難いと判断しているところ,本件承諾書ひな形1及び2の内容からすれば,それに住民の代表者たるI町内会常会長や本件墓地の管理責任者が署名・押印をしていること自体から周知状況を判断することは不合理といえず,本件裁決において上記の点に審理不尽があったとは言えない。
したがって,原告らの上記主張は認められない。
8
結論
以上より,本件2キロ圏外原告らの請求は不適法であるから却下することとし,その余の原告らの請求にはいずれも理由がないからこれを棄却することとして,主文のとおり判決する。

岐阜地方裁判所民事第2部
裁判長裁判官


裁判官

入江克明
裁判官

石黒史岳藤真紀子
別紙1

当事者目録

別紙2

【省略】

関係法令
廃棄物処理法(廃棄物の処理及び清掃に関する法律)
第7条
第1項

一般廃棄物の収集又は運搬を業として行おうとする者は,当該業
を行おうとする区域(運搬のみを業として行う場合にあつては,一般廃棄物の積卸しを行う区域に限る。)を管轄する市町村長の許可を受けなければならない。ただし,事業者(自らその一般廃棄物を運搬する場合に限る。),専ら再生利用の目的となる一般廃棄物のみの収集又は運搬を業として行う者その他環境省令で定める者については,この限りでない。

第5項

市町村長は,第1項の許可の申請が次の各号に適合していると認
めるときでなければ,同項の許可をしてはならない。

申請者が次のいずれにも該当しないこと。

成年被後見人若しくは被保佐人又は破産者で復権を得ないも
のロこ
禁錮以上の刑に処せられ,その執行を終わり,又は執行を受
けることがなくなつた日から五年を経過しない者


この法律,浄化槽法(昭和58年法律第43号)その他生活
環境の保全を目的とする法令で政令で定めるもの若しくはこれ
らの法令に基づく処分若しくは暴力団員による不当な行為の防
止等に関する法律(平成3年法律第77号。第32条の2第7
項を除く。)の規定に違反し,又は刑法(明治40年法律第4
5号)
第204条,
第206条,
第208条,
第208条の3,
第222条若しくは第247条の罪若しくは暴力行為等処罰ニ
関スル法律(大正15年法律第60号)の罪を犯し,罰金の刑
に処せられ,その執行を終わり,又は執行を受けることがなく
なつた日から五年を経過しない者

第7条の4若しくは第14条の3の2(第14条の6におい
て読み替えて準用する場合を含む。
以下この号において同じ。

又は浄化槽法第41条第2項の規定により許可を取り消され,
その取消しの日から五年を経過しない者(当該許可を取り消さ
れた者が法人である場合においては,当該取消しの処分に係る
行政手続法(平成5年法律第88号)第15条の規定による通
知があつた日前六十日以内に当該法人の役員(業務を執行する
社員,取締役,執行役又はこれらに準ずる者をいい,相談役,
顧問その他いかなる名称を有する者であるかを問わず,法人に
対し業務を執行する社員,取締役,執行役又はこれらに準ずる
者と同等以上の支配力を有するものと認められる者を含む。以
下この号及び第14条第5項第2号ニにおいて同じ。)であつ
た者で当該取消しの日から五年を経過しないものを含む。)


第7条の4若しくは第14条の3の2又は浄化槽法第41条
第2項の規定による許可の取消しの処分に係る行政手続法第1
5条の規定による通知があつた日から当該処分をする日又は処
分をしないことを決定する日までの間に第7条の2第3項(第
14条の2第3項及び第14条の5第3項において読み替えて
準用する場合を含む。以下この号において同じ。)の規定によ
る一般廃棄物若しくは産業廃棄物の収集若しくは運搬若しくは
処分(再生することを含む。)の事業のいずれかの事業の全部
の廃止の届出又は浄化槽法第38条第5号に該当する旨の同条
の規定による届出をした者(当該事業の廃止について相当の理
由がある者を除く。)で,当該届出の日から五年を経過しない
もの

ホに規定する期間内に第7条の2第3項の規定による一般廃
棄物若しくは産業廃棄物の収集若しくは運搬若しくは処分の事
業のいずれかの事業の全部の廃止の届出又は浄化槽法第38条
第5号に該当する旨の同条の規定による届出があつた場合にお
いて,ホの通知の日前六十日以内に当該届出に係る法人(当該
事業の廃止について相当の理由がある法人を除く。)の役員若
しくは政令で定める使用人であつた者又は当該届出に係る個人
(当該事業の廃止について相当の理由がある者を除く。)の政
令で定める使用人であつた者で,当該届出の日から五年を経過
しないもの


その業務に関し不正又は不誠実な行為をするおそれがあると
認めるに足りる相当の理由がある者


営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者でそ
の法定代理人がイからトまでのいずれかに該当するもの


法人でその役員又は政令で定める使用人のうちにイからトま
でのいずれかに該当する者のあるもの


個人で政令で定める使用人のうちにイからトまでのいずれか
に該当する者のあるもの

第14条
第1項

産業廃棄物(特別管理産業廃棄物を除く。以下この条から第14
条の3の3まで,第15条の4の2,第15条の4の3第3項及び第15条の4の4第3項において同じ。)の収集又は運搬を業として行おうとする者は,当該業を行おうとする区域(運搬のみを業として行う場合にあつては,
産業廃棄物の積卸しを行う区域に限る。

を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。ただし,事業者(自らその産業廃棄物を運搬する場合に限る。),専ら再生利用の目的となる産業廃棄物のみの収集又は運搬を業として行う者その他環境省令で定める者については,この限りでない。
第5項

都道府県知事は,第1項の許可の申請が次の各号に適合している
と認めるときでなければ,同項の許可をしてはならない。

申請者が次のいずれにも該当しないこと。

第7条第5項第4号イからトまでのいずれかに該当する者


暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第2条第6
号に規定する暴力団員(以下この号において暴力団員とい
う。又は暴力団員でなくなつた日から五年を経過しない者

(以
下この号において暴力団員等という。)


営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者でそ
の法定代理人がイ又はロのいずれかに該当するもの


法人でその役員又は政令で定める使用人のうちにイ又はロの
いずれかに該当する者のあるもの


個人で政令で定める使用人のうちにイ又はロのいずれかに該
当する者のあるもの


暴力団員等がその事業活動を支配する者

第15条
第1項

産業廃棄物処理施設(廃プラスチック類処理施設,産業廃棄物の
最終処分場その他の産業廃棄物の処理施設で政令で定めるものをいう。以下同じ。)を設置しようとする者は,当該産業廃棄物処理施設を設置しようとする地を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。

第2項

前項の許可を受けようとする者は,環境省令で定めるところによ
り,次に掲げる事項を記載した申請書を提出しなければならない。一
氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては,その代表者の氏
名二
産業廃棄物処理施設の設置の場所


産業廃棄物処理施設の種類


産業廃棄物処理施設において処理する産業廃棄物の種類


産業廃棄物処理施設の処理能力(産業廃棄物の最終処分場であ
る場合にあつては,産業廃棄物の埋立処分の用に供される場所の
面積及び埋立容量)


産業廃棄物処理施設の位置,構造等の設置に関する計画


産業廃棄物処理施設の維持管理に関する計画


産業廃棄物の最終処分場である場合にあつては,災害防止のた
めの計画


第4項

その他環境省令で定める事項
都道府県知事は,
産業廃棄物処理施設
(政令で定めるものに限る。


について第1項の許可の申請があつた場合には,遅滞なく,第2項第1号から第4号までに掲げる事項,申請年月日及び縦覧場所を告示するとともに,同項の申請書及び前項の書類(同項ただし書に規定する場合にあつては,第2項の申請書)を当該告示の日から一月間公衆の縦覧に供しなければならない。
第6項

第4項の規定による告示があつたときは,当該産業廃棄物処理施
設の設置に関し利害関係を有する者は,同項の縦覧期間満了の日の翌日から起算して二週間を経過する日までに,当該都道府県知事に生活環境の保全上の見地からの意見書を提出することができる。

第15条の2
第1項

都道府県知事は,前条第一項の許可の申請が次の各号のいずれに
も適合していると認めるときでなければ,同項の許可をしてはならない。

その産業廃棄物処理施設の設置に関する計画が環境省令で定め
る技術上の基準に適合していること。


その産業廃棄物処理施設の設置に関する計画及び維持管理に関
する計画が当該産業廃棄物処理施設に係る周辺地域の生活環境の
保全及び環境省令で定める周辺の施設について適正な配慮がなさ
れたものであること。


申請者の能力がその産業廃棄物処理施設の設置に関する計画及
び維持管理に関する計画に従つて当該産業廃棄物処理施設の設置
及び維持管理を的確に,かつ,継続して行うに足りるものとして
環境省令で定める基準に適合するものであること。


申請者が第14条第5項第2号イからヘまでのいずれにも該当
しないこと。

第15条の3
第1項

都道府県知事は,次の各号のいずれかに該当するときは,当該産
業廃棄物処理施設に係る第15条第1項の許可を取り消さなければならない。

産業廃棄物処理施設の設置者が第14条第5項第2号イからヘ
までのいずれかに該当するに至つたとき。


前条第3号に該当し情状が特に重いとき,又は同条の規定によ
る処分に違反したとき。


不正の手段により第15条第1項の許可又は第15条の2の5
第1項の変更の許可を受けたとき。

第18条
第1項

都道府県知事又は市町村長は,この法律の施行に必要な限度にお
いて,事業者,一般廃棄物若しくは産業廃棄物若しくはこれらであることの疑いのある物の収集,運搬若しくは処分を業とする者,一般廃棄物処理施設の設置者(市町村が第6条の2第1項の規定により一般廃棄物を処分するために設置した一般廃棄物処理施設にあつては,管理者を含む。)若しくは産業廃棄物処理施設の設置者,情報処理センター又は第15条の17第1項の政令で定める土地の所有者若しくは占有者若しくは指定区域内において土地の形質の変更を行い,若しくは行つた者に対し,廃棄物若しくは廃棄物であることの疑いのある物の保管,収集,運搬若しくは処分,一般廃棄物処理施設若しくは産業廃棄物処理施設の構造若しくは維持管理又は同項の政令で定める土地の状況若しくは指定区域内における土地の形質の変更に関し,必要な報告を求めることができる。
廃棄物処理法施行規則(廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則)第11条の2
法第15条第3項の書類には,次に掲げる事項を記載しなければならない。一
設置しようとする産業廃棄物処理施設の種類及び規模並びに処理する産業廃棄物の種類を勘案し,当該産業廃棄物処理施設を設置することに伴い生ずる大気質,騒音,振動,悪臭,水質又は地下水に係る事項のうち,周辺地域の生活環境に影響を及ぼすおそれがあるものとして調査を行つたもの(以下この条において産業廃棄物処理施設生活環境影響調査項目という。)


産業廃棄物処理施設生活環境影響調査項目の現況及びその把握の方法

当該産業廃棄物処理施設を設置することが周辺地域の生活環境に及ぼす影響の程度を予測するために把握した水象,気象その他自然的条件及び人口,土地利用その他社会的条件の現況並びにその把握の方法


当該産業廃棄物処理施設を設置することにより予測される産業廃棄物処理施設生活環境影響調査項目に係る変化の程度及び当該変化の及ぶ範囲並びにその予測の方法

当該産業廃棄物処理施設を設置することが周辺地域の生活環境に及ぼす影響の程度を分析した結果


大気質,騒音,振動,悪臭,水質又は地下水のうち,これらに係る事項を産業廃棄物処理施設生活環境影響調査項目に含めなかつたもの及びその理由


その他当該産業廃棄物処理施設を設置することが周辺地域の生活環境に及ぼす影響についての調査に関して参考となる事項

第12条の3
法第15条の2第3項(法第15条の2の6第2項において準用する場合を含む。)の規定による環境省令で定める事項は,廃棄物の処理並びに大気質,騒音,振動,悪臭,水質及び地下水に関する事項とする。
従前の適正処理条例(岐阜県産業廃棄物処理施設の設置に係る手続の適正化等に関する条例(平成21年岐阜県条例第20号)による改正前の岐阜県廃棄物の適正処理等に関する条例(平成11年岐阜県条例第10号。))第22条
第1項

法第15条1項又は法第15条の2の4第1項の規定により許可
を受けようとする者及び第21条第1項,第2項又は第3項の規定による届出をしなければならない者(以下産業廃棄物処理施設設置者等という。)は,当該許可又は届出に係る産業廃棄物を処理する施設の設置等に伴い生活環境に影響を及ぼすおそれのある地域(以下関係地域という。)に住所を有する者(以下関係住民
という。)に対し,説明会の開催等により,当該産業廃棄物を処理する施設の設置等に係る計画内容の周知を図らなければならない。
第2項

産業廃棄物処理施設設置者等は,
関係地域を管轄する市町村長
(以
下関係市町村長という。)から関係住民に対する説明会の開催
を求められたときは,誠実に対応しなければならない。
別紙3

原告らの個別事情
本件施設東方に居住する原告ら
a
A2
自宅は,
本件施設から2キロメートル圏内のすぐ東に位置しており,
週1回は本件施設から2キロメートル圏内に位置する会社にて勤務している。
かつてTが廃タイヤを焼却していた頃,自宅にもタイヤ焼却排煙の異臭が漂ってきたことを経験している。A2は,ぜんそくの持病があり,有害物質の吸気により増悪の可能性も危惧される。
さらに,自宅付近に約90坪の畑地を所有・耕作しているところ,風向きによっては有害物質の飛散によって耕作する作物が汚染されるおそれもある。
その他,A2及びその家族は本件施設稼働に伴うトラック等の交通により,交通事故等の被害可能性が増大する。

b
A3
自宅は,
本件施設から2キロメートル圏内のすぐ東に位置している。
かつてTが廃タイヤを焼却していた頃,自宅にもタイヤ焼却排煙の異臭が漂ってきたことを経験している。
さらに,自宅付近に田,畑を所有・耕作しているところ,風向きによっては有害物質の飛散によって耕作する作物が汚染されるおそれもある。
その他,A3及びその家族は食料品・生活用品の調達や通院などのために頻繁に本件施設から2キロメートル圏内にも行き来しており,有害物質の暴露を受ける恐れがあるとともに,本件施設稼働に伴うトラック等の交通により,交通事故等の被害可能性が増大する。
c
A4
自宅は,
本件施設から2キロメートル圏内のすぐ東に位置している。
かつてTが廃タイヤを焼却していた頃,自宅にもタイヤ焼却排煙の異臭が漂ってきたことを経験している。
さらに,自宅付近及び本件施設から2キロメートル圏内に田,畑を所有・耕作しているところ,風向きによっては有害物質の飛散によって耕作する作物が汚染されるおそれもある。しかも,収穫した農作物は妻らが経営する喫茶店で材料に使用しており,農作物への風評被害が発生すれば,喫茶店経営にも大きな影響が生じる。
その他,A4及びその家族は食料品・生活用品の調達や通院などのために頻繁に本件施設から2キロメートル圏内にも行き来しており,有害物質の暴露を受ける恐れがあるとともに,本件施設稼働に伴うトラック等の交通により,交通事故等の被害可能性が増大する。

d
A5
自宅は,
本件施設から2キロメートル圏内のすぐ東に位置している。
かつてTが廃タイヤを焼却していた頃,自宅にもタイヤ焼却排煙の異臭が漂ってきたことを経験している。
また,
本件施設建設予定地直近のI川に従前から釣りに行っている。
さらに,自宅付近に田,畑を所有・耕作しているところ,風向きによっては有害物質の飛散によって耕作する作物が汚染されるおそれもある。しかも,収穫した農作物はJAなどに出荷しており,農作物への風評被害を受ける可能性も高い。
その他,A5及びその家族は通勤通学等のために頻繁に本件施設から2キロメートル圏内にも行き来しており,有害物質の暴露を受ける恐れがあるとともに,本件施設稼働に伴うトラック等の交通により,交通事故等の被害可能性が増大する。
本件施設西方に居住する原告ら
a
A6
自宅は本件施設から2キロメートル圏内のすぐ西の県道70号線沿い位置しており,自宅に隣接する作業場において,金属加工業を営んでいる。客先への製品の配送や,日用品の購入等のために,県道70号線を通行しなければならず,本件施設稼働に伴う大型車両の通行により,見通しが悪く幅員の狭い県道70号線において,交通事故等の被害可能性が増大する。

b
A12
自宅は県道70号線沿いに位置しており,農林業を営んでいる。業務のための現場へ行く際や,日用品の購入等のために,ほぼ毎日県道70号線を利用しており,
本件施設稼働に伴う大型車両の通行により,
見通しが悪く幅員の狭い県道70号線において,交通事故等の被害可能性が増大する。

c
A13
自宅は県道70号線沿いに位置している。通勤や,日用品の購入等のために,県道70号線を利用しており,本件施設稼働に伴う大型車両の通行により,見通しが悪く幅員の狭い県道70号線において,交通事故等の被害可能性が増大する。

d
A14
自宅は県道70号線付近に位置しており,農業を営んでいる。野菜等の出荷の際や,日用品の購入等のために,県道70号線を利用しており,本件施設稼働に伴う大型車両の通行により,見通しが悪く幅員の狭い県道70号線において,交通事故等の被害可能性が増大する。また,風向きによっては本件施設からの有害物質が飛来することも考えられ,農作物が有害物質に汚染されるおそれがあり,農作物への風評被害を受ける可能性も高い。
e
A15
自宅は県道70号線付近に位置しており,中津川市立D小学校・同中学校のスクールバスの運転手をしている。スクールバスの運転や,日用品の購入等のために,県道70号線を利用しており,本件施設稼働に伴う大型車両の通行により,見通しが悪く幅員の狭い県道70号線において,交通事故等の被害可能性が増大する。
また,風向きによっては本件施設からの有害物質が自宅周辺まで到達することも考えられる。

f
A16
自宅は県道70号線付近に位置している。通勤や日用品の購入等のために,県道70号線を利用しており,本件施設稼働に伴う大型車両の通行により,見通しが悪く幅員の狭い県道70号線において,交通事故等の被害可能性が増大する。
また,自宅付近に畑を所有・耕作しているところ,風向きによっては本件施設からの有害物質が飛来することも考えられ,農作物が有害物質に汚染されるおそれもある。

g
A17
自宅は県道70号線付近に位置している。通勤や日用品の購入等のために,県道70号線を利用しており,本件施設稼働に伴う大型車両の通行により,見通しが悪く幅員の狭い県道70号線において,交通事故等の被害可能性が増大する。
また,自宅付近に畑を所有・耕作しているところ,風向きによっては本件施設からの有害物質が飛来することも考えられ,農作物が有害物質に汚染されるおそれもある。

h
A18
自宅は県道70号線付近に位置している。通勤や日用品の購入等のために,県道70号線を利用しており,本件施設稼働に伴う大型車両の通行により,見通しが悪く幅員の狭い県道70号線において,交通事故等の被害可能性が増大する。
I
A19
自宅は県道70号線付近に位置している。
日用品の購入等のために,
県道70号線を利用しており,本件施設稼働に伴う大型車両の通行により,見通しが悪く幅員の狭い県道70号線において,交通事故等の被害可能性が増大する。
また,自宅付近に畑を所有・耕作しているところ,風向きによっては本件施設からの有害物質が飛来することも考えられ,農作物が有害物質に汚染されるおそれもある。

j
A20
自宅は県道70号線付近に位置している。通勤や日用品の購入等のために,県道70号線を利用しており,本件施設稼働に伴う大型車両の通行により,見通しが悪く幅員の狭い県道70号線において,交通事故等の被害可能性が増大する。
また,風向きによっては本件施設からの有害物質が自宅周辺まで到達することも考えられる。

k
A21
自宅は県道70号線付近に位置している。
日用品の購入等のために,
県道70号線を利用しており,本件施設稼働に伴う大型車両の通行により,見通しが悪く幅員の狭い県道70号線において,交通事故等の被害可能性が増大する。
また,風向きによっては本件施設からの有害物質が自宅周辺まで到達することも考えられる。
l
A22
自宅は県道70号線沿いに位置している。仕事や日用品の購入等のために,県道70号線を利用しており,本件施設稼働に伴う大型車両の通行により,見通しが悪く幅員の狭い県道70号線において,交通事故等の被害可能性が増大する。
また,自宅付近に畑を所有しているところ,風向きによっては本件施設からの有害物質が飛来することも考えられ,農作物が有害物質に汚染されるおそれもある。

m
A23
自宅は県道70号線沿いに位置している。仕事や日用品の購入等のために,県道70号線を利用しており,本件施設稼働に伴う大型車両の通行により,見通しが悪く幅員の狭い県道70号線において,交通事故等の被害可能性が増大する。
また,自宅付近に畑を所有・耕作しているところ,風向きによっては本件施設からの有害物質が飛来することも考えられ,農作物が有害物質に汚染されるおそれもある。

n
A24
自宅は県道70号線沿いに位置している。通勤や日用品の購入等のために,県道70号線を利用しており,本件施設稼働に伴う大型車両の通行により,見通しが悪く幅員の狭い県道70号線において,交通事故等の被害可能性が増大する。
また,自宅付近に畑を所有・耕作しているところ,風向きによっては本件施設からの有害物質が飛来することも考えられ,農作物が有害物質に汚染されるおそれもある。

о
A25
自宅は県道70号線沿いに位置しており,農業を営んでいる。野菜の出荷の際や,日用品の購入等のために,県道70号線を利用しており,本件施設稼働に伴う大型車両の通行により,見通しが悪く幅員の狭い県道70号線において,交通事故等の被害可能性が増大する。また,風向きによっては本件施設からの有害物質が飛来することも考えられ,農作物が有害物質に汚染されるおそれがあり,農作物への風評被害を受ける可能性も高い。
p
A26
自宅は県道70号線沿いに位置しており,農業を営んでいる。日用品の購入等のために,県道70号線を利用しており,本件施設稼働に伴う大型車両の通行により,見通しが悪く幅員の狭い県道70号線において,交通事故等の被害可能性が増大する。
また,風向きによっては本件施設からの有害物質が飛来することも考えられ,農作物が有害物質に汚染されるおそれがある。

q
A27,A28
A27及びA28は同居しており,自宅は県道70号線沿いに位置している。A27の仕事,日用品の購入等のために県道70号線を利用しており,本件施設稼働に伴う大型車両の通行により,見通しが悪く幅員の狭い県道70号線において,交通事故等の被害可能性が増大する。
また,自宅周辺に畑を所有しているところ,風向きによっては本件施設からの有害物質が飛来することも考えられ,農作物が有害物質に汚染されるおそれもある。

r
A29
自宅は本件施設建設予定地から東北東約3キロメートルに位置している。
仕事や日用品の購入等のために,
県道70号線を利用しており,
本件施設稼働に伴う大型車両の通行により,見通しが悪く幅員の狭い県道70号線において,交通事故等の被害可能性が増大する。
また,自宅周辺に畑を所有しているところ,風向きによっては本件施設からの有害物質が飛来することも考えられ,農作物が有害物質に汚染されるおそれもある。
s
A30
自宅は本件施設建設予定地から西北西約3キロメートルに位置している。
通勤や日用品の購入等のために,
県道70号線を利用しており,
本件施設稼働に伴う大型車両の通行により,見通しが悪く幅員の狭い県道70号線において,交通事故等の被害可能性が増大する。
また,自宅周辺に畑を所有しているところ,風向きによっては本件施設からの有害物質が飛来することも考えられ,農作物が有害物質に汚染されるおそれもある。

t
A31
住所は本件施設から2キロメートル圏外であるが,
現在の居住地は,
中津川市QS番地であり,
本件施設から約700メートル東側の地点で
あり,本件施設から2キロメートル圏内である。

u
A7
現在は中津川市の老人施設に入居しているが,平成26年春頃までは,日用品の購入等のために,県道70号線を利用していた。

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