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指定取消処分取消請求控訴事件(原審 津地方裁判所平成22年(行ウ)第20号)
事件番号平成24(行コ)42
事件名指定取消処分取消請求控訴事件(原審 津地方裁判所平成22年(行ウ)第20号)
裁判年月日平成25年4月26日
法廷名名古屋高等裁判所
結果破棄自判
原審裁判所名津地方裁判所
原審事件番号平成22(行ウ)20
判示事項居宅介護サービス費の不正請求を理由に医療法人に対してされた介護保険法(平成23年法律第72号による改正前)77条1項5号に基づく指定通所リハビリテーション事業者の指定取消処分が,行政手続法14条1項本文,3項の定める理由提示の要件を欠き,違法であるとされた事例
裁判要旨居宅介護サービス費の不正請求を理由に医療法人に対してされた介護保険法(平成23年法律第72号による改正前)77条1項5号に基づく指定通所リハビリテーション事業者の指定取消処分につき,当該取消理由の記載は極めて抽象的であり,不正請求と認定された請求に係る対象者,期間,サービス提供回数及び請求金額等は何ら特定されておらず,その記載から,前記医療法人が具体的にいかなる期間や回数,いかなる金額について不正請求を行ったとして前記処分を受けたのかを読み取ることができないから,同処分は,行政手続法14条1項本文及び同条3項の定める理由提示の要件を欠き,違法であるとした事例
裁判日:西暦2013-04-26
情報公開日2017-10-17 20:22:02
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平成25年4月26日判決

名古屋高等裁判所

平成24年(行コ)第42号

指定取消処分取消請求控訴事件(原審

津地方裁判

所平成22年(行ウ)第20号)
主文1
原判決を取り消す。

2
処分行政庁が,控訴人に対し,平成22年9月21日付けでし
た指定通所リハビリテーション事業所Aの指定を取り消す旨の
処分を取り消す。

3
訴訟費用は,第1,2審とも被控訴人の負担とする。

第1
1実及び理由
当事者の求めた裁判
控訴人
主文と同旨

2
被控訴人
(1)
(2)

第2
1
本件控訴を棄却する
控訴費用は控訴人の負担とする。

事案の概要
本件は,控訴人が運営するAについて介護保険法に基づく指定通所リハビリテーション事業者の指定(以下本件指定という。
)を受けていた控訴人が,
処分行政庁から居宅介護サービス費の不正請求を理由として本件指定を取り消す旨の処分(以下本件処分という。
)を受けたことから,本件処分は取消事
由該当性を欠き,また取消しの手続に違法があるなどと主張して,本件処分の取消しを求めた事案である。
原審が控訴人の請求を棄却したところ,
控訴人がこれを不服として控訴した。
なお,略語は,特に断らない限り,原判決の例による。

2
前提事実等,争点及び当事者の主張

次のとおり原判決を補正し(後記3)
,当審における補充主張を加える(後記
4)ほか,原判決事実及び理由中の第2事案の概要欄の1ないし3
に記載のとおりであるから,これを引用する。
3
原判決の補正
原判決3頁16行目から17行目の以下「取消理由3という。
」を以下「取消理由3といい,取消理由1及び取消理由2と併せて本件取消理由という。
」と改める。

4
当審における補充主張(争点(4)(理由不備の有無)について)(1)

控訴人
行政手続法14条1項本文の趣旨は,行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに,処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えることにあり,同項本文に基づいてどの程度の理由を提示すべきかは,当該処分の根拠法令の規定内容,当該処分に係る処分基準の存否及び内容並びに公表の有無,当該処分の性質及び内容,当該処分の原因となる事実関係の内容等を総合考慮してこれを決定すべきである。

処分の根拠法令の規定内容
本件処分の根拠である旧介護保険法77条1項5号は居宅介護サービス費の請求に関し不正があったときと定めているが,不正請求とい
う概念は極めて抽象的であり,要件該当性の判断及び指定取消しという重大な処分を選択するか否かの判断は処分庁の裁量に委ねられている。処分理由は,処分通知書の記載自体から明らかでなければならず,処分庁の裁量権行使の判断が重要な争点となっている場合には,その判断に関する基準や主要な根拠を処分理由に示す必要がある。
しかし,本件取消理由の内容は極めて抽象的であり,単に処分条項を記載した場合と実質的に異ならず,その記載自体から本件処分の基礎となった具体的な事実関係を了知することは不可能である。


処分基準の存否及び内容並びに公表の有無
被控訴人においては,指定居宅サービス事業者の指定取消処分についての処分基準(甲45)が存在しているが,本件取消理由は上記基準について全く摘示していない。


処分の性質及び内容,処分の原因となる事実関係の内容
本件処分は,控訴人にとって,事業収入を得られなくなることで死活間題であるばかりか,介護サービスの利用者や従業員の雇用にも影響を及ぼす極めて重大な処分である。また,処分庁が問題として指摘している事実の対象期間や対象利用者は区々であるから,最終的に認定された処分理由を構成する具体的事実を識別し,その範囲を特定できない限り,裁量権行使の適否を判断できず,指定取消しという重大な処分に対する不服申立てに支障を来すものというべきである。
しかし,本件取消理由の内容は極めて抽象的であり,その記載自体から具体的な事実関係を識別,特定することは不可能である。
処分庁の恣意を抑制する見地からは理由の記載の程度は相手方の知,不知にかかわりがなく,また,聴聞手続において処分庁が問題としている事実関係が指摘されていたとしても,これにより処分庁が最終的判断としていかなる事実を取消事由として認めたのかを知り得るものではないため,聴聞手続を経ていることにより理由提示の簡略化が許されるものではない。本件取消理由には,聴聞において問題となった事実関係のうち,どの事実に基づいて処分されたのかが全く示されていない。
また,
本件取消理由は,
聴聞前に示された処分原因事実と文言が全く同一であり,カルテをはじめとする通所リハビリテーションの諸記録について,これらを装ったものとは断定できないとしていた聴聞主宰者の見解が参酌されたのかどうか,最終的に不正と判断された請求行為が何であるか,請求金額の合計がどれだけか,聴聞期日後に実施された違法な補充監査の結果が本件処分にどのよ
うな影響を与えたかなどについて全く了知できないものであった。オ
以上によれば,本件通知書における理由提示は,行政手続法14条1項本文に反し,同項本文の目的とする処分庁の恣意の抑制と被処分者の不服申立ての便宜のいずれの要請も満たしておらず,聴聞手続の公正と手続保障を軽んじたものであり,違法である。

(2)

被控訴人
行政手続法14条1項本文の趣旨は,行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに,処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与える点にあるから,その適法性を判断するにあたっては,このような趣旨を充足しうるか否かの観点から検討することが必要である。


指定居宅サービス事業者の指定は,事業者が介護保険から居宅介護サービス費の支払を受けるための指定であり,同指定を受けていなくても,利用者に対するリハビリテーションサービスの提供自体が禁止されるわけではないから,同指定の取消処分は事業者の事業活動の制約等を直接に行うものではない(なお,処分日から5年間を経過すれば,新たに指定を受けることは可能とされている。)。
また,上記のとおり,指定居宅サービス事業者の指定は,事業者が介護保険から居宅介護サービス費の支払を受けるための指定であり,
保険者
(市
町等)が住民から介護保険料を預かり,介護サービスを提供する事業者に対して保険金を適切に支払うことによって,介護を必要とする住民の経済的負担を軽減し,住民に介護サービスをあまねく提供するための骨格となる仕組みである。そのため,介護保険法(及び政省令)においては,介護保険からの支払を受けるための要件と,その請求の方法を規定し,他方でこれに違反する不正請求を行う事業者については,
同指定の取消しを行い,
住民から預かった介護保険料の不当かつ不適切な流出を防ぐべきことが定
められている。このような法の趣旨を踏まえれば,本件処分の理由としては,控訴人の居宅介護サービス費の請求が,その内容において本件処分を甘受しなければならないような指定通所リハビリテーション事業所として許されない
不正な請求
であることが明白となるべき記載が必要であり,
他方でその点を明白にする記載があれば,処分理由の提示として十分であると考えられる。

本件処分については,旧介護保険法77条1項5号の居宅介護サービス費の請求に関し不正があったときとの文言以上の基準は制定も公表もされていない。しかし,そもそも不正請求該当性については裁量の余地が少なく,行政庁の恣意的な判断が入る余地はほとんどないし,原因となる事実として本件処分理由に摘示された偽装記録に基づく架空請求ないし偽装記録に基づく水増し請求があれば,これが前記同号所定の不正請求に該当することは極めて明白であって,また,実質的に介護保険への介護報酬の請求が認められなくなる本件処分を甘受しなければならないこともまた当然である。したがって,本件取消理由の記載の程度であっても,行政庁の恣意を抑制するという趣旨に反するものではない。また,本件処分理由の基礎となる事実関係については,処分に先立つ聴聞等の手続をあわせて実質的に十分な伝達がなされており,控訴人においても,聴聞手続において当該基礎事実について十分に実質的な反論を行ったものであるから,本件通知書の理由記載として名宛人への伝達及び防御に不足する点はなく,処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるとの趣旨に反するものでもない。


したがって,本件通知書の理由記載は,行政手続法14条1項の趣旨に反するものではなく,同項本文の要求する理由附記として違法性はない。
第3
1
当裁判所の判断
当裁判所は,本件通知書における理由の記載は行政手続法14条1項本文,
3項に反する違法なものであるから,本件処分を取り消すべきであると判断する。
その理由は,以下のとおりである。
2
認定事実
前記前提事実等,後掲各証拠及び弁論の全趣旨によれば,以下の事実が認められる。
(1)

処分行政庁は,本件事業所に対し,平成22年1月20日から同年7月1
0日まで,旧介護保険法76条1項に基づく監査を実施した(乙3)。
(2)

処分行政庁は,同年7月20日付けの本件聴聞通知書をもって,控訴人に
対し,本件事業所に係る指定居宅サービス事業者の指定の取消しに関し,行政手続法13条の規定による聴聞手続を同年8月6日に行う旨を通知した。本件聴聞通知書には,
不利益処分の原因となる事実として,本件取消理由
と同一の内容(前提事実(4))が記載されていた。
(甲4)
(3)

被控訴人は,同年7月27日,控訴人に対し,
行政処分に相当する事実の詳細と題する書面(甲9。以下本件書面という。)を送付するととも
に,本件処分の根拠となる資料の内容を説明した挙証資料:A関係分と題する書面(一部を黒塗りとしたもの。甲21)を送付した。また,控訴人は,同月29日,被控訴人から,挙証資料の写し(一部を黒塗りしたもの。甲38)の交付を受けた。
本件書面には,行政処分に相当する事実の詳細として,要旨,以下の内容が記載されていた。

取消理由1について
実際には提供していない指定居宅サービスは,①Bに対する平成21年5月12日から同年8月25日までの合計17回,②Cに対する同年7月6日から同年8月24日までの合計8回の各指定居宅サービスを指す。

取消理由2について

実際には提供していない指定居宅サービスをあたかも提供したかのごとく,諸記録を装った上,リハビリテーションマネジメント加算を算定した利用者及び算定回数等は,①Bに対する平成21年6月及び同年7月の合計2回,②Cに対する同年7月の1回を指す。

取消理由3について
居宅サービス計画に位置付けられた所要時間の指定居宅サービスの提供を行わず,かつ,当該指定居宅サービスに係る居宅介護サービス費を不正に請求した利用者及び提供回数等は,以下の合計845回である。(ア)


平成20年2月15日から平成21年3月30日まで合計90回

(イ)


平成20年2月4日から平成21年5月26日まで合計124回

(ウ)


平成20年2月2日から平成21年7月3日まで合計51回

(エ)


平成21年3月6日から同年12月23日まで合計37回

(オ)


平成20年4月4日から平成21年12月28日まで合計111回
(カ)


平成20年11月14日から平成22年1月29日まで合計26回
(キ)


平成20年4月4日から平成21年12月23日まで合計155回
(ク)


平成20年2月1日から同年6月20日まで合計33回

(ケ)


平成21年2月6日から同年3月30日まで合計9回

(コ)


平成20年5月23日から同年11月25日まで合計47回

(サ)


平成21年11月18日から同年12月23日まで合計3回

(シ)


平成20年8月18日から平成21年3月25日まで合計66回

(ス)


平成20年2月1日から平成21年2月13日まで合計93回

(4)

処分行政庁は,平成22年8月2日付け上申書を受け,控訴人及び控訴
人代理人に対し,同月4日付けで,聴聞期日を同月31日に変更する旨通知した(甲5)

(5)

同年8月31日,本件処分に関する聴聞が実施された。上記聴聞には,
控訴人代理人2名が出席し,被控訴人の職員に対して釈明を求めたほか,不利益処分の原因となる事実等を争う旨の意見を述べた。また,控訴人は,聴聞主宰者に対し,同日付け陳述書を提出するとともに,聴聞後にこれを補充するものとして同年9月6日付け陳述書(2)を提出した。
(甲6,7,19)
(6)

同年9月16日付けで,聴聞主宰者による聴聞調書及び聴聞報告書が提
出された(甲19,20)
。聴聞報告書における聴聞主宰者の意見は,本件
指定の取消しを妥当とするものであったが,その理由欄には,
当事者等と行政庁が参照している資料は,同一のものと考えられる。互いの事実認定・主張においては,根拠としている資料の信用度が争点となっているが,主宰者としては,どちらの資料が正しいものであるのか,又は,装ったものであるのかを断定することはできないとの記載がされていた。(7)

処分行政庁は,控訴人に対し,同年9月21日付けで本件処分を行い,
本件通知書を送付した。本件通知書には,本件処分に係る取消理由として本件取消理由が記載されていたが,その内容は本件聴聞通知書の不利益処分の原因となる事実欄の記載と同一であった。3
検討
(1)

行政手続法14条1項本文が,
不利益処分をする場合に同時にその理由を

名宛人に示さなければならないとしているのは,名宛人に直接に義務を課し又はその権利を制限するという不利益処分の性質に鑑み,行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに,処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与える趣旨に出たものと解される。そして,同項本文に基づいてどの程度の理由を提示すべきかは,上記のような同項本文の趣旨に照らし,当該処分の根拠法令の規定内容,当該処分に係る処分基準の存否及び内容並びに公表の有無,当該処分の性質及び内容,当該処分の原因となる事実関係の内容等を総合考慮してこれを決定すべきである(最高裁平成23年6月7日第三小法廷判決・民集65巻4号2081頁参照)。
(2)

上記の見地から検討するに,
本件処分の根拠である旧介護保険法77条1

項柱書き及び同項5号は,居宅介護サービス費の請求に関し不正があったときに,都道府県知事が指定居宅サービス事業者の指定を取り消し,又は期間を定めてその指定の全部若しくは一部の効力を停止することができると定めているところ,上記処分要件は抽象的である上,上記同号に該当する事由がある場合に,指定居宅サービス事業者の指定取消処分をするか,又は期間を定めて指定の全部若しくは一部の効力を停止する処分をするかは処分行政庁の合理的裁量に委ねられているから,本件処分の相手方である控訴人としては,本件通知書の記載から,いかなる態様,程度の事実によって取消しがされたのかを知ることができなければ,本件処分について裁量権行使の適否を争う的確な手掛かりを得られないことになる。
また,本件指定は,控訴人が居宅要介護被保険者に対して本件事業所による指定居宅サービスを提供した場合に,所定の居宅介護サービス費の支払を当該居宅要介護被保険者に代わって市町村から受けられる立場にあることを
指定するものであるから(旧介護保険法41条)
,その取消処分は,控訴人
にとって,介護保険からの収入を途絶させ,本件事業所の運営を著しく困難ならしめる重大な不利益処分であるというべきである。
さらに,
被控訴人が不正請求として指摘した事実関係は区々であり,
また,
控訴人は聴聞手続において事実関係を争っているのであるから,最終的に認定された処分理由を構成する具体的事実を把握できない限り,処分行政庁による裁量権行使の適否を判断することはできない。
以上によれば,処分原因事実が争われている本件処分における取消理由の提示については,根拠となる法令の規定はもとより,同法令の適用対象となった個別具体的な事実(処分原因となった具体的な事実)をそれ以外の事実と区別できる程度に特定して摘示し,処分の名宛人である控訴人に対し,いかなる事実関係に基づきいかなる法規を適用して処分がされたのかを具体的に了知させるものでなければならないというべきである。
なお,指定居宅サービス事業者の指定取消処分について処分基準が定められていることを認めるに足りる証拠はないから(甲45は,旧介護保険法77条1項の規定を簡潔に要約したものにすぎないことは明らかであり,処分基準に当たるものとは認められない。,処分理由の提示において処分基準の)
適用関係は問題とならない。
(3)

これを本件についてみると,本件取消理由の記載は前提事実(4)のとおり
であって,極めて抽象的であり,不正請求と認定された請求に係る対象者,期間,サービス提供回数及び請求金額等は何ら特定されておらず,その記載から,控訴人が具体的にいかなる期間や回数,いかなる金額について不正請求を行ったとして本件処分を受けたのかを読み取ることはできない。この点について,被控訴人は,本件処分理由の基礎となる事実関係は聴聞手続等において十分に伝達されていると主張する。しかし,控訴人は,被控訴人が指摘した不利益処分の原因となる事実を争っていたのであり,また,
聴聞手続において問題とされた事実関係が最終的に全て認定されて本件処分の理由となるとは限らないことからすれば,本件取消理由程度の記載では,控訴人にとって,聴聞手続で不正請求と指摘された居宅介護サービス費の請求のうち具体的にどの事実関係に基づく処分であるのかを了知できないといわざるを得ない。そして,聴聞手続を経ているからといって処分理由の提示の程度が軽減されるものではなく,むしろ聴聞手続における控訴人の反論・反証を踏まえた理由提示をすることこそが,行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとの行政手続法14条1項本文の趣旨に適うものというべきであり,これに反する被控訴人の上記主張は採用できない。なお,本件聴聞手続の経緯等に関する事実関係に照らすと,本件処分について上記程度に処分原因事実を個別具体的に特定して摘示するよう求めることが,処分行政庁に過度の事務負担を強いるものということはできない。(4)

以上に検討したとおり,
本件処分の理由提示は,
行政手続法14条1項本

文の要求する理由提示としては不十分であるから,本件処分は,同項本文及び同条3項の定める理由提示の要件を欠いた違法な処分であり,取消しを免れないというべきである。
4
したがって,控訴人の請求は,その余の争点について判断するまでもなく,理由があるから,これを認容すべきである。

第4

結論
よって,以上と結論を異にする原判決を変更することとして,主文のとおり判
決する。
名古屋高等裁判所民事第3部
裁判長裁判官

長門栄吉
裁判官

内田計一
裁判官

中丸隆
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