判例検索β > 平成14年(あ)第647号

静岡、愛知の連続強盗殺人等事件

窃盗,強盗殺人,死体遺棄,銃砲刀剣類所持等取締法違反,覚せい剤取締法違反,殺人未遂,有印私文書偽造,同行使,詐欺被告事件
事件番号平成14(あ)647
事件名窃盗,強盗殺人,死体遺棄,銃砲刀剣類所持等取締法違反,覚せい剤取締法違反,殺人未遂,有印私文書偽造,同行使,詐欺被告事件
裁判年月日平成18年3月2日
法廷名最高裁判所第一小法廷
裁判種別判決
結果棄却
判例集等巻・号・頁集刑 第289号207頁
原審裁判所名名古屋高等裁判所
原審裁判年月日平成14年2月28日
判示事項死刑の量刑が維持された事例(静岡,愛知の連続強盗殺人等事件)
裁判日:西暦2006-03-02
情報公開日2017-10-17 13:55:49
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主文
本件上告を棄却する
理由
弁護人横溝高至,同相葉和良の上告趣意のうち,憲法31条,36条違反をいう点は,死刑制度がこれらの規定に違反するものでないことは当裁判所の判例(最高裁昭和22年(れ)第119号同23年3月12日大法廷判決・刑集2巻3号191頁,最高裁昭和26年(れ)第2518号同30年4月6日大法廷判決・刑集9巻4号663頁,最高裁昭和32年(あ)第2247号同36年7月19日大法廷判決・刑集15巻7号1106頁)とするところであるから,理由がなく,その余は,単なる法令違反,事実誤認,量刑不当の主張であって,刑訴法405条の上告理由に当たらない。被告人本人の上告趣意は,事実誤認,単なる法令違反の主張であって,刑訴法405条の上告理由に当たらない。
なお,所論にかんがみ記録を調査しても,刑訴法411条を適用すべきものとは認められない。
付言すると,本件各犯行中,Aに対する強盗殺人事件は,被告人が,同せいしていた同女の財産を奪うため,睡眠導入剤等をひそかに混入させたコーヒーを同女に飲ませてこん睡させた上,覚せい剤を注射して中毒死させたものであり,また,Bに対する強盗殺人事件は,被告人が,共犯者と共謀の上,借金をしていたBからその返済等を免れる目的で,同女の後頭部を背後からいきなり鉄パイプで殴打して卒倒させた上,至近距離から,後頭部に向けてけん銃を発射して殺害したものであって,いずれも強固な犯意に基づき,落ち度のない被害者を冷酷,非情な手段で殺害した極めて悪質な犯行である。両事件とも,金銭的利欲のために犯した計画的な犯行であって,動機に酌量の余地はないし,結果はもとより重大であるところ,遺族らの被害感情も厳しく,社会的影響も大きい。その上,被告人は,死体遺棄の共犯者に対する口封じのため,けん銃を使用した殺人未遂も行っている。以上の事情に照らすと,被告人が,Aに対する強盗殺人事件以外については,事実をおおむね認めていること,死亡した被害者両名の死を悼む心情が見受けられることなど,被告人のために酌むべき事情を十分考慮しても,原判決が維持した第1審判決の死刑の科刑は,やむを得ないものとして当裁判所もこれを是認せざるを得ない。
よって,刑訴法414条,396条,181条1項ただし書により,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり判決する。
検察官藤田充也
(裁判長裁判官
島田仁郎

公判出席
横尾和子

裁判官

裁判官

甲斐中辰夫

才口千晴)
裁判官


徳治

裁判官

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