判例検索β > 平成13年(ソ)第4号
債権仮差押異議決定に対する保全抗告申立
事件番号平成13(ソ)4
事件名債権仮差押異議決定に対する保全抗告申立
裁判年月日平成14年3月29日
裁判所名・部前橋地方裁判所
裁判日:西暦2002-03-29
情報公開日2017-10-18 05:12:57
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平成13年(ソ)第4号 債権仮差押異議決定に対する保全抗告申立事件(原審・桐生簡易裁判所平成13年(サ)第38号 債権仮差押異議申立事件) 決 定
主 文
1 本件抗告を棄却する
2 抗告申立費用は抗告人の負担とする。
事実及び理由
第1 請求
1 原決定を取り消す。
2 桐生簡易裁判所平成13年(ト)第2号債権仮差押命令申立事件について,同裁判所が平成13年5月18日にした仮差押決定を認可する。
3 申立費用は,原審,抗告審を通じ相手方の負担とする。
第2 事案の概要
1 抗告人は貸金業の規制等に関する法律(以下貸金業法という。)による登録を受けた貸金業者であるところ,平成9年2月18日,有限会社北澤建設(以下北澤建設という。)との間で手形割引・金銭消費貸借契約等継続取引契約を締結し(以下本件継続取引契約という。),同契約に基づいて北澤建設に対し,別紙貸付返済一覧表貸出日欄記載の日に同表貸口CD欄の各金銭消費貸借契約を締結し,それぞれ同表貸出金額欄記載の金銭を貸し付けた(個々の貸付けについては,以下,同表貸出日欄記載の日を冠して平成9年2月18日の貸付けなどといい,各貸付けを一括して表現するときは,以下本件各貸付けという。)。 2 相手方は,平成9年12月12日,抗告人に対し北澤建設の抗告人に対する貸金債務(手形割引,金銭消費貸借契約に基づく債務)につき期間5年間,金400万円を限度とする連帯根保証をした(以下本件根保証契約という。)。
3 北澤建設は,抗告人に対し,別紙貸付返済一覧表返済日欄記載の日に同表返済金額欄記載の金額を支払った。 4 相手方は,平成13年1月25日,抗告人に対し金89万7604円を支払った。 5 桐生簡易裁判所は,平成13年5月18日,相手方の申立て(同裁判所平成13年(ト)第2号債権仮差押命令申立事件。以下本件仮差押申立てという。)に基づき,請求債権を本件根保証契約に基づく抗告人の相手方に対する連帯保証債務履行請求権の内金50万円,仮差押債権を抗告人の第三債務者に対する給与及び賞与等債権(差押禁止部分を除く。)とする仮差押決定(以下本件仮差押決定という。)をしたが,抗告人の異議申立てを受けて同年8月20日に本件仮差押決定を取り消し本件仮差押申立てを却下するとの決定をした。
6 本件における争点は後記第3,これに対する各当事者の主張は後記第4に記載のとおりであり,その結果北澤建設の残債務について,抗告人は別紙抗告人計算のとおりであり,相手方は別紙相手方計算のとおり(上記4の支払により残債務は消滅したと主張する。)であるとそれぞれ主張する。
第3 争点
1 みなし弁済の成否
(1) 利息天引とみなし弁済の成否(みなし弁済が否定される場合は,制限利息超過部分の元金への充当方法)
(2) 貸金業法17条書面交付の有無
(3) 貸金業法18条書面交付の有無
2 抗告人北澤建設間の本件各貸付けは,貸口別に別途の契約であるか,全体として一個の契約であるか。
3 取引継続中に遅滞を生じた場合,遅延損害金が発生するか否か。 4 保全の必要性
第4 争点に対する当事者の主張の骨子
1 争点1(1)(利息天引とみなし弁済の成否)について
(抗告人の主張)
利息天引は貸付にあたっての条件にすぎないから,利息天引だからといって支払の任意性が否定されることにならないし,法の解釈上も貸金業法43条の適用があると解すべきである。
(相手方の主張)
争う。
利息天引の場合には,貸金業法43条の適用がないというのが立法担当者の見解であり,定説であり,確定した判例でもある。また,本件においては,最初の貸付
後の各月の利息の支払はすべて利息の先払の約定となっているところ,利息の先払をしなければ期限の猶予や再度の貸付けを受けられない状況において債務者が利息を先払いするのは,天引利息の支払と同様任意の支払とはいえない。したがって,本件ではすべての返済について貸金業法43条の適用がないことになる。 したがって,利息天引が行われた平成9年2月18日の貸付返済については,別紙相手方計算に記載のとおりその全額を元金に充当すべきである。
(抗告人の反論)
天引利息を全額元本に充当することは,利息制限法2条の規定に照らし許されない。
2 争点1(2)(貸金業法17条書面交付の有無)について
(抗告人の主張)
抗告人は本件継続取引契約の締結に当たり,北澤建設に対し弁済期,弁済方法及び弁済の充当順序を明記した契約書面を交付した。相手方は本件根保証契約により本件継続取引契約に基づく北澤建設の債務のうち平成9年12月12日の契約について根保証したものである。
また,抗告人は,平成9年2月18日以降も北澤建設に対し金銭消費貸借契約締結に際して各々借用証書を作成し,その写しを交付しているが,この書面は,貸金業法17条に基づく書面である。
(相手方の主張)
争う。
貸金業法43条の規定は,利息制限法による制限利率の例外を認めるものであるから,その適用は厳格になされなければならず,同条適用の要件たる貸金業法17条の解釈も厳格になされなければならない。かかる制度趣旨にかんがみるとき,貸金業法17条に基づく書面は,1通の書面において法定の記載事項がすべて記載されていなければならないと解されるところ,本件で抗告人が相手方(ないし北澤建設)に対し交付したとする書面には,1通の書面において法定の記載事項が記載されていない上に,仮にすべての書面を総合して検討することが許されるとしても,貸金業法17条1項8号,貸金業の規制等に関する法律施行規則(以下貸金業法規則という。)13条1項1号ハ(貸付けに関し貸金業者が受け取る書面の内容),ニ(債務者が負担すべき元本及び利息以外の金銭に関する事項),ヌ(当該契約に基づく債権につき物的担保を供させるときは,当該担保の内容)の記載が欠けており,いずれにしても貸金業法17条に基づく書面が交付されたものとはいえない。
3 争点1(3)(貸金業法18条書面交付の有無)について
(抗告人の主張)
抗告人は,北澤建設との取引開始後,毎月,甲第23号証の1ないし11,第24号証の1ないし8,第25号証の1ないし6(以上の書証番号は,いずれも異議審及び当審において提出された書証の番号である。以下同じ。)に各記載された内容の取引明細を送付し,北澤建設が,各月5日までに,翌月5日までの利息を前払いして,弁済期の繰り延べをしてきた。具体的には,平成10年2月5日から同年11月5日まではB型書面(甲第24号証),平成11年2月5日(欠缺部分はデータ破損により復刻できなかった。)から平成12年4月5日まではC型書面(甲第23号証),平成12年5月5日以降がD型書面(甲第25号証)であり,これらのダイレクトメールは,振込用紙に添付された形で前月下旬に北澤建設のもとに届くが,これにより,翌月5日までに支払うべき各貸付元本及びこれに対する利息の内容を了知することができる。
北澤建設は,振込用紙部分と上記ダイレクトメールとを合わせて見て利息であることを認識することができ,かかる認識のうえで支払をしたといえるので,実質的には貸金業法18条の要件を満たしている。なお,上記ダイレクトメールは支払期日の前月下旬に北澤建設のもとに届くが,北澤建設はこれを見て充当関係を事前に了知することができるのであり,民法486条に規定する受取証書の同時履行と比べて北澤建設にとって有利になりこそすれ不利になることはないから,貸金業法18条の直ちにの要件を満たしているといえる。
(相手方の主張)
争う。
貸金業法18条に基づく書面についても,同法17条に基づく書面と同様その解釈は厳格になされなければならないというべく,同法18条に基づく書面は,①貸金業者において,本件のごとく銀行口座への振込送金によりなされた場合にあっても払
込みを受けたことを確認した都度直ちに債務者に送付しなければならず,②同条の要求する記載事項も厳格に解釈する必要があり,かつ,③借用証書の記載と同法18条に基づく書面の記載とは合致している必要があると解される。 しかるに,本件においては,①抗告人のいうB型書面及びC型書面は返済日の10日以上前に事前に作成,送付された単なる請求書にすぎず,D型書面についても返済後1週間以上経過してから作成されたものであって,いずれも上記①の要件を満たさない。②上記B型書面及びC型書面は同法18条1項2号の契約年月日の記載を欠き,また,同項4号の受領金額及び利息損害金元金への充当額も特定されて記載されていない。D型書面は同法18条1項3号の契約金額の記載がない。したがって,上記B型書面,C型書面及びD型書面はいずれも②の要件を満たさない。③借用証書と上記B型書面,C型書面及びD型書面とはいずれも実質年率の記載が食い違っており,また,元金の支払方法と期日が食い違っているものもあり,上記③の要件を満たさない。 したがって,抗告人の主張する上記B型書面,C型書面及びD型書面はいずれも貸金業法18条に基づく書面ではない。
4 争点2(抗告人北澤建設間の本件各貸付けは,貸口別に別途の契約であるか,全体として一個の契約であるか。)について
(抗告人の主張)
各貸口別の取引は,それぞれ独立した別個の取引であって,決済も貸口ごとに別々に行われている。貸口を統合する場合には,それに対応する手順を踏んでいるのであるから,これが行われていない以上,自動的に元本が合算されるなどということはあり得ない。
また,根保証契約の締結は,元本合算の理由にはならない。
(相手方の主張)
争う。抗告人が作成した営業マニュアル初級編によれば,抗告人による貸付けはリボルビング方式,すなわち決められた期間内に,債務者及び保証人に対し予め限度枠を取り決めてその枠の範囲内で反復,継続して貸付けと返済が繰り返されるというもので,全体として1口と評価,計算されるべきものである。また,本件においては,利息の支払についてもいずれも毎月5日に1枚の請求書兼振込用紙で行われ,一体としてなされている。したがって,本件における利息,元本の充当計算は全体として1本として行われるべきである。
5 争点3(取引継続中に遅滞を生じた場合,遅延損害金が発生するか否か。)について
(抗告人の主張)
抗告人北澤建設間の取引は,毎月5日限り翌月5日までの利息を前払いすることによって翌月5日まで弁済期が繰り延べられる契約であるから,毎月5日までに支払がなければ遅滞となり,その後支払がなされた日までの分については利息ではなく遅延損害金が発生する。従前抗告人がこの分の遅延損害金を請求してこなかったのは,コンピューターシステムの構築が困難であること,万一貸金業法所定の利率を超過してはいけないことなどから,債務者側に有利になるように取引を行ってきたものにすぎず,遡って北澤建設の遅滞を宥恕したり,弁済期を猶予する意思表示をしたものではない。
(相手方の主張)
争う。
6 争点4(保全の必要性)について
(抗告人の主張)
本件仮処分命令の申立ては必要不可欠な債権保全の方法であり,債務者が転職してしまえば,本案判決を得てもその途が閉ざされてしまうのであるから,債権がある以上は保全の必要性がある。
(相手方の主張)
争う。
原決定は,抗告人の相手方に対する残債務元本が9万7482円あるとの判断をしているが,仮にその程度の金額の残債務があるとしても,抗告人はいつでも支払が可能であり,また,現在の勤務先には約20年勤務し,退職の予定も全くないので,本件については給与,賞与等の債権に対する保全の必要性は全く認められない。
第5 当裁判所の判断
1 疎明資料(甲第1,第3ないし第22号証,第23号証の1ないし11,第24号証の1
ないし8,第25号証の1ないし6,第29ないし第31号証,第32号証の1,2,第33号証,乙第1ないし第3号証及び審尋の全趣旨)によれば,以下の各事実が一応認められるところ,これらの事実に基づき前記(本件)各争点について項目を改めて検討する。
(1) 抗告人は,本件継続取引契約に基づき,北澤建設に対し本件各貸付けをしたが,その際(平成12年1月5日の貸付けを除く。)北澤建設に対し借用証書と題する書面(甲第3ないし第10号証。以下借用証書という。)を交付した。借用証書には次の各記載がある。
ア 債権者として抗告人の商号,住所及び抗告人の貸金業者としての登録番号,債務者として北澤建設の商号。
イ 北澤建設が本件継続取引契約に基づき借用証書記載の金額を借り受け,同金員を受領した旨,借用証書を貸金業法17条の書面として受領した旨及び本件継続取引契約の契約番号。
ウ 本件各貸付けの日,借用証書の発行日(いずれも本件各貸付けの日と同一である。)及び店番号。
エ 債権の表示として取引区分,契約番号(ただし,平成10年1月12日の貸付け及び同年7月10日の貸付けでは記載がない。),元金支払方法(いずれも一括),最終弁済日(平成10年7月30日の貸付けを除いてはいずれも翌々月の5日。平成10年7月30日の貸付けについては同年10月5日。),手ー保との表示,貸借金額(いずれも別紙貸付返済一覧表貸出金額欄記載の金額。),担保 別紙担保差入証のとおりとの記載,貸借年月日(いずれも貸付返済一覧表貸出日欄記載の年月日),利率(いずれも日歩8銭),実質年率,損害金(年40.004パーセントとの固定文字。),利息の支払方法(いずれも先払一括,元金の支払期迄の利息を本日一括支払うとの記載)及び,

支払は持参若しくは貴社指定口座に振込とします。

との記載。 なお,実質年率は,平成9年2月18日の貸付けは年39.3パーセント,同年7月10日及び平成10年7月10日の各貸付けは年39.13パーセント,平成9年12月12日の貸付けは年39.19パーセント,平成10年1月12日,同年3月17日及び同年4月17日の各貸付けは年39.20パーセント,同年7月30日の貸付けは年39.05パーセントとされている。
オ 本日現在総融資残高の記載。
カ 利息/割引料/諸費用計として金額の記載。
キ 貸付金利息及び御手渡金額の記載(平成9年2月18日から平成10年3月17日までの各貸付けのみ)。
ク 債務者として北澤建設の商号,住所,代表者の記名押印。
(2) 平成12年1月5日の貸付けは,平成9年12月12日の貸付けと平成10年7月30日の貸付けを統合するため準消費貸借契約の体裁をとったもので,元利金等の支払請求書の中で統合元の各貸付けの契約番号,当初の貸付金額,現残高,起算日及び支払期日,利率,利息,諸費用並びに実質年率の記載がある(甲第33号証)。
(3) 抗告人作成の顧客台帳として,各貸付けごとに計算が行われた書面が提出されている(甲第14ないし第22号証)。ただし,これらの書面では利息制限法の制限利率により利息等の引直し計算が行われており,かつ,プリントアウトされた計算書のような体裁であることから,これらの書面が本件継続取引契約の継続中に作成されたものとまでは認められない。
(4) 抗告人が貸金業法18条の書面として主張するものは甲第23号証の1ないし11(以下C型書面という。),第24号証の1ないし8(以下B型書面という。)及び第25号証の1ないし6の各書面(以下D型書面という。)であり,その詳細は以下のとおりである。
ア B型書面,C型書面及びD型書面は,平成9年12月12日,平成10年1月12日,同年4月17日,同年7月30日及び平成12年1月5日の各貸付けについてその一部又は全部について発行されており,その余の返済についてはかかる書面が発行されたと認めるに足りる資料は存しない。すなわち,平成9年2月18日,同年7月10日,平成10年3月17日,同年7月10日の各貸付けの返済全部,平成9年12月12日の貸付けのうち平成10年5月20日,同年7月6日,同年9月30日,同年12月17日,平成11年1月20日,同年3月9日,同年4月12日及び同年5月11日の各返済,平成10年4月17日の貸付けのうち同年7月7日の返済,同年7月30日の貸付けのうち平成10年12月
17日,平成11年1月20日,同年3月9日,同年4月12日及び同年5月11日の各返済,平成12年1月5日の貸付けのうち平成12年2月7日の返済については,かかる書面が発行されたと認めるに足りる資料は存しない(なお甲第11号証は甲第24号証の2と,甲第12号証は甲23号証の1と,甲第13号証は甲25号証の1と,それぞれ同一の書面であると認められる。)。イ B型書面,C型書面及びD型書面はいずれも次回支払期日における支払請求金額及びその充当予定を記載した書面であり,電信振込依頼書が添付されている。D型書面には,前回の取引のご報告として前回の支払金額について利息及び手数料にいくら充当されたかを示す明細書が添付されているが,B型書面及びC型書面にはその記載がない。また,D型書面はいつ北澤建設に送付された書面か明らかでないが,上記前回の取引のご報告の題名の横には前回の支払から2ないし12日後の日付が記載されている。ウ B型書面及びC型書面では,貸付日の記載がなく,また,元金,利息及び費用の合計額と内費用額については記載があるが,元金と利息の内訳が判然としない。他方,D型書面では,当初の貸付金額が不明である。
エ 最終弁済期日の記載は,B型書面,C型書面及びD型書面のいずれについても,平成9年12月12日の貸付けが平成14年12月5日,平成10年1月12日の貸付けが同年3月5日,同年4月17日の貸付けが平成15年4月5日,同年7月30日及び平成12年1月5日の各貸付けが平成15年8月5日とされている。
オ 実質年率の表示については,B型書面及びC型書面では38.4パーセント(ただし,平成9年12月12日の貸付けのうち平成10年11月25日の返済については年36.3パーセント,平成10年7月30日の貸付けのうち平成10年11月25日の返済については年36.3パーセント,平成11年2月8日の返済については年38.3パーセントとなっている。)とされ,D型書面では年38.483パーセント(ただし,平成12年6月8日の返済及び同年9月8日の返済については年38.469パーセントとなっている。)とされている。(5) 相手方は,抗告人から開示された顧客台帳(乙第1号証)に基づき作成したとする別紙相手方計算とほぼ同一内容の表(乙第2号証)によりその主張金額を算出する(同表中年月日欄の平成10年10月25日とあるのは,上記乙第1号証の記載にかんがみ同月26日の誤記であると認められる。)。上記乙第1号証の顧客台帳では,貸付金及び返済金はすべて1つの系列で記載されており,各貸口ごとにいかなる計算をしたものか明らかでない。
(6) 相手方は,平成9年12月12日,抗告人との間で本件根保証契約を締結しているところ,同契約書の承諾条項と題する部分などの固定文字は,北澤建設が抗告人と締結した本件継続取引契約の契約書における記載と同一である。これによると,根保証の範囲は,契約締結日において主債務者(北澤建設)が既に負担している債務及び同日から5年間の根保証期間内に発生する債務とされている。また,上記承諾条項中には,北澤建設及び連帯保証人(相手方)が債権者(抗告人)に対する約定に基づく元利金の支払を1回でも怠ったとき,若しくは北澤建設及び相手方の抗告人に対する債務の一部でも履行を遅滞したときは,抗告人からの通知,催告がなくとも当然に抗告人に対する債務につき期限の利益を失い,直ちに債務全額を即時弁済すること(第8条4号),遅延損害金は利息のいかんにかかわらず年40.004パーセントとすること(第3条3号)などの記載がある。
しかし,本件全疎明資料によっても,抗告人が相手方又は北澤建設に対し年40.004パーセントの遅延損害金を請求し,あるいは相手方又は北澤建設からこれを受領したとの事実は認められない。
2 争点1(みなし弁済の成否)について
(1) 争点1(1)(利息天引とみなし弁済の成否)について
上記一応認められる事実によれば,抗告人の北澤建設に対する本件各貸付けにおいては,いずれも貸付金額から利息制限法による制限利率を超過した利息を天引きし,支払期日に貸付金額全額を弁済することが合意されている。 貸金業法43条1項は利息制限法1条1項及び同法4条1項の特則とされており,利息の天引について規定する同法2条に対する特則とはされていないことが規定上明らかであり,利息が天引きされた場合には貸金業法43条1項の適用はなく,利息制限法2条が適用されるものと解される。なぜなら,貸金業法43条1項の文言中に金銭の現実の交付を要する趣旨を看取することができるところ
利息の天引はこれに当たらないし,上記一応認められる借用証書の記載にかんがみると利息天引が当該貸付けの条件とされているものというべきであり,利息を先払いするのでなければ実際上当該貸付けを受けられないのであるから,債務者が任意に支払ったとはいえないからである。これに対し,抗告人は,利息天引は貸付けに当たっての条件にすぎず,これにより支払の任意性が否定されることにはならないから,利息天引の場合にも同条項の適用があり,条文解釈としてもかかる解釈は可能であると主張するが,このような主張は上記検討したところと異なる独自の見解であって採用できない。
したがって,本件各貸付に際して天引きする方法による北澤建設による利息の支払については,貸金業法43条1項のみなし弁済の規定を適用することはできない。なお,本件各貸付けのうち,実質的には単なる借り増しと認められる貸付け(後記3)については,利息を先取りした部分が当然にいわゆる利息天引となるわけではないが,上記一応認められる借用証書の記載にかんがみると,かかる場合も利息天引と同じく利息の先取りが当該貸付けの条件とされているというべきであり,利息を先払いするのでなければ実際上当該貸付けを受けられないのであるから,債務者が任意に支払ったとはいえず,これらの返済についてもやはり貸金業法43条1項のみなし弁済の規定を適用することはできない。そうすると,本件各貸付けを別個のものとみるか一体のものとみるかを問わず,各貸付けにおける初回の返済は,いずれも利息天引又は利息先取の方法により利息の支払がなされているから,いずれも貸金業法43条1項のみなし弁済の規定を適用することはできない。
なお,利息制限法の制限利率を超過した利息を天引した場合に,当該超過分をどのように元本に充当するかについて,相手方は,当該超過分が当然にすべて元本に充当されることを前提に別紙相手方計算記載のとおりの計算を行っている。しかし,利息制限法2条は,天引した利息の額が受領額を元本として同法1条所定の利率により計算した金額を超えるときは,その超過部分は元本の支払に充てたものとみなす旨規定しているが,受領額が元本となるとまで規定するものではないから,上記相手方の計算によることはできず,上記の場合の残元本の金額は,受領額を元本として計算した利息制限法所定の利息額と天引額とを比較して天引額が制限利息額を超えるときは,この超過額を名目元本額の弁済に充当した残額であるというべきである。
(2) 争点1(2)(貸金業法17条書面交付の有無)について 貸金業法17条1項は,貸金業者に対し,貸付けの際に返済期間,返済回数,各回の返済期日及び返済金額等の契約内容を記載した書面を債務者に交付するよう義務付け,これが同法43条1項のみなし弁済が認められるための要件とされているが,同法17条1項の趣旨は,契約内容が書面で明らかにされず,又は書面が作成されていてもこれが債務者に交付されていない場合には,後日当事者間に契約をめぐり紛争が生ずるおそれが大きいためであると解される。ところで,債務者としては,残り何回でどれだけの金額を返済すれば最終的に自己の債務が消滅するのかを認識することによって返済計画を立てるのが通常であるから,上記返済期間,返済回数,各回の返済期日及び返済金額については正確な情報を受けなければ上記貸金業法17条1項の趣旨が没却される結果となる。
したがって,各貸付けに際して返済期間,返済回数,各回の返済期日及び返済金額等の契約内容を記載した書面が債務者に交付されていない場合はもちろんのこと,これが形式的には交付されていても,同書面に記載された返済方法と債権者による実際の請求及びこれに対する債務者による返済の方法とに食い違いがある場合には,かかる書面は貸金業法17条1項の要求を満たす書面とは認められないものといわなければならない。
これを本件についてみると,上記一応認められるとおり,まず平成12年1月5日の貸付けについては,返済期間,返済回数,各回の返済期日及び返済金額等が記載された書面の交付は認められない。次に,抗告人は,平成9年2月18日から平成10年7月30日までの各貸付けに際しては北澤建設に対し借用証書と題する書面を交付しているが,同書面には,いずれも返済方法として元金一括,利息の支払方法先払い一括と記載されているところ,このうち平成9年12月12日,平成10年4月17日及び同年7月30日の各貸付けについては,別紙貸付返済一覧表記載のとおり元金の一括返済はなされておらず,これらの貸付けにかかる抗告人作成の請求書(甲第23号証の1ないし11,第24号証の1ない
し8,第25号証の1ないし6)中にも,各貸付けにつき約3万円ないし約9万円の分割弁済と記載されているから,借用証書における返済期間,返済回数,各回の返済期日及び返済金額等の契約内容が実際とは大きく異なるものといわざるを得ない。したがって,平成9年12月12日,平成10年4月17日及び同年7月30日の各貸付けについても,貸金業法17条1項の要求を満たす書面の交付は認められないことに帰する。また,平成10年3月17日,同年7月10日の各貸付けについては,実際の返済期日が借用証書上の返済期日よりも前倒しになっており,かかる場合も,債務者としては借用証書を受領した時点で立てた返済計画の変更を余儀なくされるから,ひるがえって上記各貸付けにかかる借用証書は貸金業法17条1項の要求を満たす書面とは認められないことになる。 これに対し,平成9年2月18日,同年7月10日,平成10年1月12日の各貸付けについては,借用証書と抗告人による実際の請求とで,その返済期間,返済回数,各回の返済期日及び返済金額に食い違いは見られないが,これらはいずれも各貸付けに対する初回の返済であるところ,上記(1)にみたとおり,各貸付けに対する初回の返済はみなし弁済の対象とならないのであるから,その余の点を検討するまでもなく,北澤建設の本件貸付けに対する各返済については,いずれも貸金業法43条1項のみなし弁済の規定を適用することはできない。(3) 争点1(3)(貸金業法18条書面交付の有無)について 上記(1),(2)により,結局みなし弁済規定の適用が認められる返済は存しないことに帰するが,なお貸金業法18条書面交付について付言するに,上記一応認められるとおり,抗告人が北澤建設に対して交付したと主張するB型書面,C型書面及びD型書面はすべての返済につき発行されたものではない(なお,抗告人は欠損部分についてはコンピューターシステムのデータ破損により提出できないなどと主張するが,かかる事情からB型書面,C型書面又はD型書面の交付が擬制されることになるものではないから,発行されたことの疎明がない部分については発行されていないものといわざるを得ない。)うえ,発行されたB型書面及びC型書面には受領金額を利息,遅延損害金及び元本にどのように充当したかの記載(貸金業法18条1項4号)がなく,他方,D型書面には当初の貸付金額の記載(同条項3号)がないから,いずれも同条項の要求を満たす書面であるとはいえない。
3 争点2(抗告人北澤建設間の本件各貸付けは,貸口別に別途の契約であるか,全体として一個の契約であるか。)について
金銭の支払がある債権について弁済の効力を持つためには,その支払が当該債権についてされる必要があると解されるが,少なくとも本件のように同じ基本契約に基づく貸金債権が数口ある場合に,そのうちある債務への弁済について利息制限法所定の制限利率を適用して計算すれば過払が生ずるときは,債務者が特段の意思を表示しない限り,民法489条,491条に基づいてその過払金は他の別口の債権に充当されると解するのが相当である。しかし,過払を生じた段階で別口の債権が存在しなければ充当の問題は発生しないと解すべきであり,新たな他の債権が発生した時点で過払金が当然に新たな債権の元本に充当されると解することはできない。
これに対し抗告人は,本件各貸付けは,それぞれ独立した別個の取引であって,決裁も貸口ごとに別々に行われており,貸口を合算(統合)するときには対応する手続を踏んでいるのであるから,かかる手続を踏まない以上は合算することはできないと主張する。しかし,上記一応認められるとおり,本件各貸付けはいずれも同じ基本契約(本件継続取引契約)に基づく同一の債権者及び債務者間の貸金債権であること(なお,抗告人は,貸金業法17条の要件につき主張するに当たっては,本件継続取引契約の契約書と各貸付けとの一体性を主張しており,この点だけを見ても基本契約との関連を度外視することはできない。),抗告人は貸口別の顧客台帳を証拠資料として本件手続に提出しているが,同顧客台帳では利息制限法の制限利率による引直し計算が行われており,他方,本件各貸付けがすべて合算して計算されている顧客台帳(乙第1号証)ではこのような記載がないことにかんがみると,上記貸口別の顧客台帳は抗告人と相手方との取引が終了した後に作成されたものである疑いがあり,抗告人相手方間の取引が継続している間は乙第1号証の顧客台帳が使用されていた可能性があること,抗告人が相手方に送付した振込用紙兼請求書,すなわちB型書面,C型書面及びD型書面のいずれにおいても貸口別の金額が内訳として記載されてはいるが,振込用紙は各貸付け分がすべて合算された金額を一括して振り込む形になっていることからすれば,同時に並行し
て貸付,返済が行われている各貸付けについて,冒頭に述べた一般論を覆すほどの独立性があるとは認められない。よって,抗告人の主張は採用できない。 そこで,冒頭に述べたところに従って本件各貸付けを検討すると,平成9年2月18日及び同年7月10日の各貸付けに対する返済は,いずれも次の貸付けが行われる以前の時点で終了しているのに対し,平成9年12月12日の貸付け及び同日以降の各貸付けに対する返済は,いずれも次の貸付けが行われるまでに終了していない。したがって,平成9年2月18日及び同年7月10日の各貸付けについては,過払が生じたときには別口の債権が存在せず充当の問題が生じない場合といえるが平成9年12月12日の貸付け及び同日以降の各貸付けについては,いずれも過払が生じた段階で当該過払金は別口の債権に充当される場合に該当するといえるので,これらの各貸付けについては,いずれも実質的には従前の債務の借り増しに過ぎないものとして,合算して計算すべきである(ただし,利息天引とされた平成9年12月12日の貸付けについては,同貸付けにおいて定められた返済期日,すなわち平成10年2月5日までの利息が天引されたものとみるべきであり,平成10年1月12日の支払により同日以後の上記天引にかかる利息までが宥恕されたことになるものではない。)。
したがって,各貸付けに対して適用される制限利率は,平成9年2月18日及び同年7月10日の各貸付けについてはそれぞれ1個の貸付けとしてその残元金の金額を基準として定められるべきであるが,同年12月12日以降の各貸付けについては,これを一連の取引としてこれらの残元金を合計した金額(なお,合算当初に元本額が100万円以上であった場合には,後にこれが返済によって100万円に満たなくなった場合にも,なお従前の制限利率によることは利息制限法の解釈上当然である。)を基準として定められるべきである。
4 争点3(取引継続中に遅滞を生じた場合,遅延損害金が発生するか否か。)について
抗告人は,抗告人北澤建設間の取引は,毎月5日限り翌月5日までの利息を前払いすることによって翌月5日まで弁済期が繰り延べられる契約であるから,毎月5日までに支払がなければ遅滞となり,その後支払がなされた日までの分については,利息ではなく遅延損害金が発生すると主張する。確かに,上記一応認められるとおり,本件継続取引契約書の承諾条項中には,元利金の支払が一回でも期限に遅れると当然に期限の利益を喪失するとの記載があるが,他方,本件では別紙抗告人計算に記載のとおり,抗告人北澤建設間の取引が継続しているうちから北澤建設が支払期日に遅れて元利金の支払をしたものがほとんどであるのに,抗告人は遅延損害金を請求していない。抗告人は,コンピューターシステムの構築が困難であることや,みなし弁済の要件を満たせば,利息の利率と損害賠償の利率とがそれほど異ならないことなどを理由に,遅延損害金の請求をしなかったのは期限の利益喪失を宥恕したものではないと主張するが,かかる事情が遅延損害金の請求をしなかったことの正当な理由となるとは認められないから,改めて抗告人から北澤建設に対し期限の利益を喪失させる旨の意思を表示しない限り遅延損害金は発生しないと解するのが相当である。そして,本件ではかかる意思の表示は認められない。
したがって,本件各貸付けのうち,平成9年12月12日以後の貸付けにおいては,北澤建設からの返済が継続していた平成12年9月5日の返済期日までは相手方及び北澤建設に遅滞が生じず,その翌月の支払期日である同年10月5日の経過をもって遅滞が生じたものというべきである。これに対し,平成9年2月18日及び同年7月10日の各貸付けについては,それぞれ独立した貸付けであるとみるべきであり,取引が継続していたとはいえないから,その各返済期日以後現実に返済がなされた日までは遅延損害金が発生すると解するのが相当である。5 まとめ
以上判断してきたところをもとに相手方の抗告人に対する残債務を計算すると(別紙相手方計算のうち,平成10年2月5日及び平成11年2月8日の各支払は別紙貸付返済一覧表及び別紙抗告人計算の各記載より少ない金額が記載されており,かつ,相手方が別紙相手方計算の記載の根拠として主張する乙第1号証の記載は別紙貸付返済一覧表及び別紙抗告人計算の各記載と一致しているので,これらの部分については,別紙抗告人計算の各記載部分を採用する。),別紙当裁判所計算表記載のとおりとなり,相手方が平成13年1月25日に返済した金額をもってもはや過払となっているから,抗告人の相手方に対する請求債権は存しない(被保全権利の不存在)というに帰する。したがって,争点4(保全の必要性)を検
討するまでもなく,本件仮処分命令の申立ては理由がない。
第6 結論
以上のとおり,本件仮処分命令の申立ては請求債権(被保全権利)を欠き理由がないというべきところ,これと結論を同じくする原決定は正当であるから,本件抗告は理由がないというべくこれを棄却することとし,主文のとおり決定する。 平成14年3月29日
前橋地方裁判所民事第2部
裁判長裁判官 東條 宏


裁判官 原 克也

裁判官 鈴木雄輔

貸付返済一覧表

No.24681012141618202224262830323436384042444648
貸口CD
貸出日
貸出金額
返済日
H9.2.18
H9.4.8
H9.7.10
H9.9.8
H9.12.12
H10.1.12
H10.2.5
H10.3.6
H10.3.9
H10.3.17
H10.4.17
H10.4.17
H10.4.20
H10.5.20
H10.6.18
H10.7.6
H10.7.7
H10.7.10
H10.7.30
H10.7.30
H10.8.28
H10.9.30
H10.10.26
H10.10.27
H10.11.25
H10.12.17
H11.1.20
H11.2.8
H11.3.9
H11.4.12
H11.5.11
H11.6.11
H11.7.5
H11.8.16
H11.9.6
H11.10.8
H11.11.5
H11.12.6
H12.1.5
H12.2.7
H12.3.6
H12.4.6
H12.5.10
H12.6.8
H12.7.7
H12.8.7
H12.9.8
H13.1.25

抗告人計算

335023395248
482465498574537253558046620218H9.2.18H9.7.10H9.12.12H10.1.12H10.3.17H10.4.17H10.7.10H10.7.301,000,0001,000,0003,000,0001,000,0001,000,0001,000,0001,000,0001,000,000返済金額返済金額返済金額返済金額返済金額返済金額返済金額返済金額47,200
1,000,000
57,600
1,000,000
167,300
52,900
89,000
1,000,000
91,900
50,000
50,000
980,400
92,000
94,900
92,000
30,600
94,900
1,000,000
57,600
66,900
961,500
94,900
92,000
93,400
31,600
1,500
92,000
30,600
94,900
31,600
94,900
31,600
86,000
28,600
94,900
31,600
92,000
30,600
94,900
31,600
92,000
30,600
94,900
31,600
94,900
31,600
92,000
30,600
94,900
31,600
92,000
30,600
94,900
31,600
貸口統合
貸口統合
1312105へ
1312105へ
合計
H12.1.5
4,000,000
返済金額14,000,000
47,200
1,000,000
57,600
1,000,000
167,300
52,900
89,000
1,000,000
91,900
50,000
50,000
980,400
92,000
94,900
122,600
94,900
1,000,000
57,600
66,900
961,500
94,900
92,000
125,000
1,500
122,600
126,500
126,500
114,600
126,500
122,600
126,500
122,600
126,500
126,500
122,600
126,500
122,600
126,500
126,500
126,500
118,700
118,700
126,600
126,600
122,600
122,600
126,600
126,600
122,600
122,600
126,600
126,600
126,600
126,600
122,600
122,600
897,604
897,604

No.取引日
1H9.2.18
2H9.4.8

元本充当
借入金額返済金額利息分

1,000,000
47,20023,493
23,7071,000,000
1,000,000

日数

3H9.7.10
4H9.9.8

5H10.1.12
6H10.3.6

7H10.3.17
8H10.4.17

9H10.4.17
10H10.6.18
11H10.7.7
20

12H10.7.10
13H10.7.30
15171921232527293133353739

H9.12.12
H10.2.5
H10.3.9
H10.4.20
H10.5.20
H10.6.18
H10.7.6
H10.8.28
H10.9.30
H10.10.26
H10.10.27
H10.11.25
H10.12.17
H11.1.20
H11.2.8
H11.3.9
H11.4.12
H11.5.11
H11.6.11
H11.7.5
H11.8.16
H11.9.6
H11.10.8
H11.11.5
H11.12.6
4143454749515355
H10.7.30
H10.10.26
H10.11.25
H10.12.17
H11.1.20
H11.2.8
H11.3.9
H11.4.12
H11.5.11
H11.6.11
H11.7.5
H11.8.16
H11.9.6
H11.10.8
H11.11.5
H11.12.6

遅滞
残金
支払日日数遅延利息
976,293
-23,707

1,000,000

57,60028,349
29,251
1,000,000
1,000,000

970,749
-29,251

1,000,000

52,90025,221
27,679
1,000,000
1,000,000

972,321
-27,679

1,000,000
1,000,000

50,00014,991
980,400

35,009
980,400

964,991
-15,409

50,00029,046
20,954
30,6008,046
22,554
1,000,000
1,000,000

979,046
956,492
-43,508

1,000,000281517810

57,600
961,500

9,759

47,841
961,500

952,159
-9,341

3,000,000

167,300
89,000
91,900
92,000
94,900
92,000
94,900
94,900
92,000
93,400
1,500
92,000
94,900
94,900
86,000
94,900
92,000
94,900
92,000
94,900
94,900
92,000
94,900
92,000
94,900

167,300
34,521
91,900
92,000
19,367
54,4790
39,218
60,946
92,56135,436068,099
62,23886,395
77,613
82,951000
3,000,000
2,945,521
2,945,521
2,945,521
2,906,303
2,845,357
2,752,796
2,752,796
2,717,360
2,717,360
2,717,360
2,717,360
2,649,261
2,587,023
2,587,023
2,500,628
2,423,015
2,340,065
2,340,065
2,340,065
2,340,065
2,340,065
2,340,065
2,340,065
2,340,065

66,900
31,600
30,600
31,600
31,600
28,600
31,600
30,600
31,600
30,600
31,600
31,600
30,600
31,600
30,600
31,600

66,900
31,600
30,600
7,808
6,485
28,600
10,804
9,038
9,660
30,600
31,600
31,600
30,600
31,600
30,600
31,600
19252324202830

94,900
93,400
1,500
92,000
86,000

92,000
94,900
94,900
92,000
94,900
92,000
94,900

57に統合1019252324202830

57に統合

1,000,000

H10.2.5
H10.3.5
H10.4.5
H10.5.5
H10.6.5
H10.7.5
H10.8.5
H10.9.5
H10.10.5
H10.10.5
H10.11.5
H10.12.5
H11.1.5
H11.2.5
H11.3.5
H11.4.5
H11.5.5
H11.6.5
H11.7.5
H11.8.5
H11.9.5
H11.10.5
H11.11.5
H11.12.5
H12.1.5

01,000,000
01,000,000H10.10.5
01,000,000H10.11.5
13,680986,320H10.12.5
12,647973,674H11.1.5
0973,674H11.2.5
17,514956,159H11.3.5
15,922940,237H11.4.5
17,186923,051H11.5.5
0923,051H11.6.5
0923,051H11.7.5
0923,051H11.8.5
0923,051H11.9.5
0923,051H11.10.5
0923,051H11.11.5
0923,051H11.12.5
H12.1.5

元本充当
4151251123761131
201546010
遅滞

36,315
31,054
2,339
56,564

26,801
32,662
8,505
14,387
11,949

10,112
12,468
3,282
5,640
4,754

相手方計算
No.246810121416182022242628303234363840424446年月日日数借入金額返済金額
H9.2.18
1,000,000
47,200
H9.4.81,000,000
H9.7.10
931,000,000
57,600
H9.9.81,000,000
H9.12.12
953,000,000
167,300
H10.1.12
311,000,000
52,900
H10.2.586,000
H10.3.61,000,000
H10.3.991,900
H10.3.17
81,000,000
50,000
H10.4.17
311,000,000
50,000
H10.4.17980,400
H10.4.2092,000
H10.5.2092,000
H10.5.202,900
H10.6.18122,600
H10.7.694,900
H10.7.71,000,000
H10.7.10
31,000,000
57,600
H10.7.30
201,000,000
66,900
H10.7.30961,500
H10.8.2894,900
H10.9.3092,000
H10.10.2525
125,000
H10.10.271,500
H10.11.2529
122,600
H10.12.1722
126,500
H11.1.20126,500
H11.2.8114,500
H11.3.9126,500
H11.4.12122,600
H11.5.11126,500
H11.6.11122,600
H11.7.5126,500
H11.8.16126,500
H11.9.6122,600
H11.10.8126,500
H11.11.5122,600
H11.12.6126,500
H12.1.5126,500
H12.2.7118,700
H12.3.6126,600
H12.4.6122,600
H12.5.10126,600
H12.6.8122,600
H12.7.7126,600
H12.8.7126,600

利息分元本充当額未収利息残金
47,200
952,800
23,023
976,977
-24,17757,600
918,223
27,169
972,831
-54,608167,300
2,778,092
35,392
17,508
3,760,584
37,090
48,910
3,711,674
44,235
955,765
2,755,909
3,397
88,503
2,667,406
8,769
41,231
3,626,175
46,196
3,804
4,622,371980,400
3,641,971
4,490
87,510
3,554,461
43,822
48,178
3,506,2832,900
3,503,383
41,752
80,848
3,422,535
25,317
69,583
3,352,952
1,377
998,623
2,354,329
2,902
54,698
3,299,631
27,120
39,780
4,259,851961,500
3,298,351
39,309
55,591
3,242,760
43,977
48,023
3,194,737
32,822
92,178
3,102,559
1,5001,0503,102,559
38,038
84,562
3,017,997
27,286
99,214
2,918,783
40,782
85,718
2,833,065
22,121
92,379
2,740,686
32,662
93,838
2,646,848
36,983
85,617
2,561,231
30,524
95,976
2,465,255
31,406
91,194
2,374,061
23,415
103,085
2,270,976
39,197
87,303
2,183,673
18,845
103,755
2,079,918
27,352
99,148
1,980,770
22,792
99,808
1,880,962
23,962
102,538
1,778,424
21,925
104,575
1,673,849
22,700
96,000
1,577,849
18,156
108,444
1,469,405
18,719
103,881
1,365,524
19,079
107,521
1,258,003
14,992
107,608
1,150,395
13,710
112,890
1,037,505
13,217
113,383
924,122

No.2
年月日日数借入金額返済金額利率利息分元本充当額
H9.2.18
471,000,000
47,20018%22,084
25,116
H9.4.5H9.4.81,000,00036%2,884
997,116

4H9.7.10
5H9.9.5
6H9.9.868101214171921232527293133353739414345
H9.12.12
H10.1.12
H10.2.5
H10.3.6
H10.3.9
H10.3.17
H10.4.17
H10.4.17
H10.4.20
H10.5.20
H10.6.18
H10.7.6
H10.7.7
H10.7.10
H10.7.30
H10.7.30
H10.8.28
H10.9.30
H10.10.26
H10.10.27
H10.11.25
H10.12.17
H11.1.20
H11.2.8
H11.3.9
H11.4.12
H11.5.11
H11.6.11
H11.7.5
H11.8.16
H11.9.6
H11.10.8
H11.11.5
H11.12.6
H12.1.5
H12.2.7
H12.3.6
H12.4.6
H12.5.10
H12.6.8

1,000,000
56298030183033122193431423231333129
3,000,000
1,000,000

1,000,000
1,000,000

1,000,000
1,000,000

57,6001,000,000

18%26,955
36%

2,868

167,300
52,900
89,000
1,000,000
91,900
50,000
50,000
980,400
92,000
94,900
122,600
94,900
1,000,000
57,600
66,900
961,500
94,900
92,000
125,000
1,500
122,600
126,500
126,500
114,600
126,500
122,600
126,500
122,600
126,500
126,500
122,600
126,500
122,600
126,500
126,500
118,700
126,600
122,600
126,600
122,600

15%
15%
15%
15%
15%
15%
15%
15%
15%
15%
15%
15%
15%
15%
15%
15%
15%
15%
15%
15%
15%
15%
15%
15%
15%
15%
15%
15%
15%
15%
15%
15%
15%
15%
15%
15%
15%
15%
15%
15%

65,190
9,341
44,874
3,464
8,948
46,8914,558
44,503
42,419
25,736
1,401
2,972
27,59039,996
44,768
34,767
1,300
37,701
27,833
41,636
22,604
33,405
37,864
31,286
32,230
24,061
40,339
19,426
28,245
23,583
24,849
22,794
23,667
18,987
19,651
20,114
15,887

30,645

残金返済期日
974,884
H9.4.5
974,884
-22,232
H9.9.5

997,132

969,355
969,355
-27,777

102,110
52,900
79,659
955,126
88,436
41,052
3,109
980,400
87,442
50,397
80,181
69,164
998,599
54,628
39,310
961,500
54,904
47,232
90,23384,899
98,667
84,864
91,996
93,095
84,736
95,214
90,370
102,439
86,161
103,174
98,255
99,017
101,651
103,706
95,033
107,613
102,949
106,486
106,713

2,897,890
3,844,990
3,765,331
2,810,205
2,721,769
3,680,717
4,677,608
3,697,208
3,609,766
3,559,369
3,479,188
3,410,024
2,411,425
3,356,797
4,317,487
3,355,987
3,301,083
3,253,851
3,163,618
3,163,418
3,078,519
2,979,852
2,894,988
2,802,992
2,709,897
2,625,161
2,529,947
2,439,577
2,337,138
2,250,977
2,147,803
2,049,548
1,950,531
1,848,880
1,745,174
1,650,141
1,542,528
1,439,579
1,333,093
1,226,380

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