判例検索β > 昭和47年(オ)第650号
損害賠償請求
事件番号昭和47(オ)650
事件名損害賠償請求
裁判年月日昭和48年7月6日
法廷名最高裁判所第二小法廷
裁判種別判決
結果棄却
判例集等巻・号・頁集民 第109号473頁
原審裁判所名福岡高等裁判所
原審事件番号昭和46(ネ)299
原審裁判年月日昭和47年3月24日
判示事項自動車損害賠償保障法一〇条所定の道路以外の場所のみにおいて運行の用に供するため同法五条の適用はなく運転免許も自動車登録も必要ではなく税法上減価償却資産中の機械設備として取り扱われている自動車と同法三条
裁判要旨自動車損害賠償保障法一〇条所定の道路以外の場所のみにおいて運行の用に供するため同法五条の適用はなく、運転免許も自動車登録も必要ではなく、税法上の減価償却資産中の機械設備として取り扱われている自動車であつても、同法三条の適用は排除されない。
参照法条自動車損害賠償保障法3条,自動車損害賠償保障法5条,自動車損害賠償保障法10条
裁判日:西暦1973-07-06
情報公開日2017-10-18 06:57:47
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主 文
本件上告を棄却する
上告費用は上告人の負担とする。
理 由
上告代理人加藤虎之丞、同淵辰吉の上告理由第一点について。
原審の適法に確定した事実によれば、訴外Dは、昭和四三年一月二一日午後一時三〇分頃津久見市bc番地の上告会社E作業所において、上告会社がその事業用に使用中であつた上告会社従業員訴外Fの運転する上告会社所有にかかるシヨベルローダ(道路運送車両法二条二項にいう自動車)(以下本件ローダという。)に轢かれて死亡したものであるところ、本件ローダは、自動車損害賠償保障法二条一項にいう自動車であることが明らかであり、そして、同条二項にいう運行とは、道路運送車両法二条五項にいう運行よりも範囲が広く、工場敷地内や公園等道路以外の場所のみで自動車を当該装置の用法に従い用いる場合をも含むものと解すべきであるから、上告会社がその主張のごとく本件ローダを上告会社の作業所内のみにおいて用いていたものであるとしても、前記事実のもとにおいては、上告会社は、その所有の本件ローダを自己のため運行の用に供していたものであり、かつ、その運行によつて右Dの生命を害したものであることが明らかであつて、上告会社は、これによつて生じた損害につき、自動車損害賠償保障法三条所定の責に任ずべきものといわなければならない。もつとも、同法一〇条によると、道路以外の場所のみにおいて運行の用に供する自動車については、同法五条の規定(自動車損害賠償責任保険)の適用はないけれども、そのことと同法三条の損害賠償責任とは別個の問題であつて、右の自動車について同法三条の適用が排除さるべきいわれはない。さらに、上告会社が主張するように本件ローダにつき、その運転に免許は不要であり、自動車登録も必要でなく、そして、本件ローダが税法上減価償却資産中の機械設備として取り扱われているとしても、そのことは、同法三条の適用を左右するものではない。
これと同旨の原審の判断は、正当として是認することができ、原判決に所論の違法はない。それゆえ、論旨は採用することができない。
同第二点について。
口頭弁論を再開すると否とは裁判所の自由裁量に委せられているところであるから、原審が上告会社の所論申立を容れず、ひいて、所論書証の取調をしなかつたからといつて、原判決に所論の違法があるとはいえない。それゆえ、論旨は採用することができない。
同第三点、第四点について。
所論の点に関する原審の認定判断は、原判決の挙示する証拠に照らして首肯するに足り、その過程に所論の違法は認められないから、論旨は採用することができない。
よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。
最高裁判所第二小法廷
裁判長裁判官 岡 原 昌 男 裁判官 小 川 信 雄 裁判官 大 塚 喜 一 郎
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