判例検索β > 昭和46年(ク)第436号
裁判官忌避申立却下決定に対する抗告事件の抗告却下決定に対するその取消を求める申立
事件番号昭和46(ク)436
事件名裁判官忌避申立却下決定に対する抗告事件の抗告却下決定に対するその取消を求める申立
裁判年月日昭和47年2月8日
法廷名最高裁判所第三小法廷
裁判種別決定
結果その他
判例集等巻・号・頁集民 第105号49頁
原審裁判所名福岡高等裁判所  宮崎支部
原審事件番号昭和46(ラ)17
原審裁判年月日昭和46年9月23日
判示事項抗告期間経過後の申立であることを理由に抗告を却下した決定に対する不服申立が特別抗告の申立でなくして再審抗告の申立であるとされた事例
裁判要旨(省略)
参照法条民訴法429条,民訴法419条ノ2,民訴法420条1項9号
裁判日:西暦1972-02-08
情報公開日2017-10-18 06:59:13
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主 文
本件を福岡高等裁判所宮崎支部へ移送する。
理 由
記録に徴すると、鹿児島地方裁判所は、昭和四六年八月一八日、申立人の申立にかかる、同地方裁判所名瀬支部昭和四三年(ワ)第一〇号土地所有権確認請求事件の担当裁判官松島茂敏に対する忌避申立事件(昭和四六年(モ)第二七九号事件)につき申立を理由なしとする却下決定をし、右決定正本は、同月二三日、申立人に送達されたところ、申立人は、同年九月一日、抗告状を鹿児島地方裁判所に提出したが、抗告裁判所である福岡高等裁判所宮崎支部は、右抗告が法定の抗告期間経過後に提起された不適法のもので、その欠缺を補正することができないものとして、これを却下したことが明らかである。
ところで、本件不服申立の書状の標題は、抗告状となつており、また、特別抗告をする旨の表現を用いた部分もあるが、その申立の内容を要約すれば、申立人は、昭和四六年八月二八日、前記即時抗告に関する抗告状を完成したが、折から台風が接近していたため外出に危険を感じて台風の通過をまち、また、翌二九日は日曜日であつたため郵便物の受付をしてもらうことができず、九月三〇日午前一〇時二〇分頃受付をしてもらつて船便で発送されたため抗告期間を徒過するに至つたのであつて、申立人の責に帰すべからざる事由により抗告期間を遵守することができなかつたのであるから、民訴法一五九条所定の事由に相当する事情があり、原決定を取り消して再審理を求めるというにあると解せられ、申立人は、右抗告却下決定に違憲の事由があることはなんら主張していないのである(なお、本件申立書には、E郵便局名義の、台風二三号の接近に伴い、本土向けの船舶、航空機がすべて欠航したため、昭和四六年八月二八日から同月三〇日までに引受けをした郵便物はいずれも同月三〇日一八時名瀬港の船便でF中央郵便局あてに発送した旨の証明文書が添付されている)。 右申立の趣旨によれば、本件申立は、これを民訴法四一九条ノ二所定の特別抗告の申立と解すべきではなく、福岡高等裁判所宮崎支部が右追完事由の存否について十分な職権調査を尽くすことなく不適法却下の決定をしたことにつき、同法四二九条、四二〇条一項九号所定の再審事由を主張して、いわゆる再審抗告を申し立てたものと解するのが相当である(当裁判所昭和四五年(ク)第二二〇号同年九月三〇日第二小法廷決定、裁判集民事一〇〇号五五九頁、同昭和四五年(ク)第三六三号同四六年七月二二日第一小法廷決定、裁判集民事一〇三号参照)。 しかるに、福岡高等裁判所宮崎支部は、本件申立を特別抗告の申立と解し、これに対する判断を示すことなく当裁判所に送付してきたものであるが、これを再審抗告の申立と解すべきものであるとするならば、その審判は、民訴法四二九条、四二二条一項により、不服申立のある決定をした裁判所の専属管轄に属するから、同法三〇条一項に従い、本件を管轄裁判所である福岡高等裁判所官崎支部へ移送するのが相当である。
よつて、裁判官全員の一致で、主文のとおり決定する。
昭和四七年二月八日
最高裁判所第三小法廷
裁判長裁判官 天 野 武 一 裁判官 田 中 二 郎 裁判官 下 村 三 郎 裁判官 関 根 小 郷 裁判官 坂 本 吉 勝
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