判例検索β > 昭和28年(オ)第363号
鉱業権移転登録手続請求
事件番号昭和28(オ)363
事件名鉱業権移転登録手続請求
裁判年月日昭和31年4月6日
法廷名最高裁判所第二小法廷
裁判種別判決
結果棄却
判例集等巻・号・頁民集 第10巻4号342頁
原審裁判所名福岡高等裁判所
原審裁判年月日昭和27年11月14日
判示事項一 条件が債務者の意思のみにかかる停止条件附法律行為にはあたらない一事例
二 売買契約後の貨幣価値の著しい変動と代金額の修正
裁判要旨一 鉱業権の売買契約において、買主が排水探鉱の結果品質良好と認めたときは代金を支払い、品質不良と認めたときは代金を支払わない旨を約しても、右売買契約は、民法第一三四条にいわゆる条件が単に債務者の意思のみにかかる停止条件附法律行為とはいえない。
二 売買契約成立後貨幣価値が著しく変動しても、それだけで代金額が当然修正されるものと解すべきではない。
参照法条民法134条,民法1条2項
裁判日:西暦1956-04-06
情報公開日2017-10-18 07:44:55
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主 文
本件上告を棄却する
上告費用は上告人らの負担とする。
理 由
上告理由第一点について。
買主(被上告人)が排水探鉱の結果品質良好と認めたときは代金を支払うとの所論契約は、民法一三四条にいう条件カ単ニ債務者ノ意思ノミニ係ルものとはいえない。所論は、右と異る独自の見解を主張するものであつて、採用できない。 同第三点について。
本件鉱業権が昭和一三年一月三一日国税徴収法に基く公売処分により訴外人に競落せられ、上告人Aはすでにその権利者ではないとの事実は、上告人らが原審において主張しなかつた事実であるから、原判決には所論の違法はなく、論旨は理由がない。
同第五点について。
本件売買契約が成立した昭和一一年五月当時と原審の最終口頭弁論期日たる同二七年一〇月一五日当時との間に貨幣価値に著しい差異の存したことは顕著であるけれども、それだけで契約上の債権額が当然修正せられるものと解すべき現行法上の根拠はないから、所論は採用することはできない。
その他の論旨はすべて最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律(昭和二五年五月四日法律一三八号)一号乃至三号のいずれにも該当せず、又同法にいわゆる法令の解釈に関する重要な主張を含むものと認められない。 よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。
最高裁判所第二小法廷 裁判長裁判官 栗 山 茂 裁判官 小 谷 勝 重 裁判官 藤 田 八 郎 裁判官 谷 村 唯 一 郎 裁判官 池 田 克
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