判例検索β > 昭和25年(オ)第224号
抵当権抹消所有権移転登記手続請求
事件番号昭和25(オ)224
事件名抵当権抹消所有権移転登記手続請求
裁判年月日昭和27年5月6日
法廷名最高裁判所第三小法廷
裁判種別判決
結果棄却
判例集等巻・号・頁民集 第6巻5号506頁
原審裁判所名札幌高等裁判所
原審裁判年月日昭和25年5月31日
判示事項新民法施行前の離婚の際になされた贈与契約の取消
裁判要旨新民法施行前に協議上の離婚をするに際し財産分与の契約をした場合においては、たとえばそれが書面によらないものであつても、新民法施行後は、これを取り消すことができない。
参照法条民法550条,新民法附則10条
裁判日:西暦1952-05-06
情報公開日2017-10-18 09:36:36
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主 文
本件上告を棄却する
上告費用は上告人等の負担とする。
理 由
上告代理人二宮喜治の上告理由は末尾添附別紙記載のとおりである。 論旨第一、二点に対する判断。
原審挙示の証拠によれば原審の認定した事実を認められないものではない。即ち原審の認定は実験法則に反する違法あるものということは出来ない。しかる以上論旨は総て原審が適法に為した証拠の取捨判断、事実の認定を非難するに帰し上告適法の理由とならない。
第三点に対する判断。
原審の認定した事実によると本件契約は離婚と不可分の関係において締結されたものであり、いわば離婚協議の一条項ともいうべきものであるから、これを当事者の一方が他の一方に単に恩恵を与えることを目的とす単純なる贈与と同日に論ずべきではない。しかのみならず被上告人は憲法施行後協議離婚をしたものであるから(原審認定)新民法附則第十条によつて民法第七六八条の財産分与請求権を有するものであり、右原審の認定事実によれば本件契約は該請求権に基く契約と同性質のものであるから、その取扱も今日においては同様にすべきである。(論旨にいつて居る様な離婚の届出と契約との時の前後の如きは問う処でない)これが右附則において遡及して請求権を認めた精神に合するものといわざるを得ない、従つて単純なる贈与に関する民法第五五〇条の如きはその適用なきものと解するを相当とする。原審の判定は結局相当で論旨は理由なきに帰する。
よつて民事訴訟法第四〇一条、第九五条、第八九条に従つて主文の如く判決する。 この判決は裁判官全員一致の意見である。 最高裁判所第三小法廷 裁判長裁判官 井 上 登 裁判官 島 保 裁判官 河 村 又 介 裁判官 小 林 俊 三 裁判官 本 村 善 太 郎
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