判例検索β > 昭和24年(れ)第2590号
酒税法違反
事件番号昭和24(れ)2590
事件名酒税法違反
裁判年月日昭和27年7月11日
法廷名最高裁判所第二小法廷
裁判種別判決
結果棄却
判例集等巻・号・頁刑集 第6巻7号890頁
原審裁判所名東京高等裁判所
原審裁判年月日昭和24年8月16日
判示事項一 間接国税犯則者処分法第二条により裁判官の発した臨検捜索許可状および差押許可状と憲法第三五条にいわゆる「令状」
二 間接国税に関する犯則事件を調査するため数名の収税官吏が共同してした質問および共同して作成した顛末書の適否
裁判要旨一 裁判官が間接国税犯則者処分法(昭和二二年法律第二九号による改正法律)第二条により発した臨検捜索許可状、および差押許可状は、憲法第三五条にいわゆる「令状」にあたる。
二 収税官吏が間接国税犯則者処分法(昭和二二年法律第二九号による改正法律)第一条第一項により質問し、同法第一〇条により顛末書を作成するにあたり、数名の収税官吏が共同して質問し、共同して顛末書を作成しても、必ずしも違法無効ではない。
参照法条間接国税犯則者処分法(昭和22年法律29号による改正法律)2条,間接国税犯則者処分法(昭和22年法律29号による改正法律)1条1項,間接国税犯則者処分法(昭和22年法律29号による改正法律)10条,憲法35条,旧刑訴法56条,旧刑訴法58条
裁判日:西暦1952-07-11
情報公開日2017-10-17 14:49:39
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主 文
本件上告を棄却する
理 由
弁護人権逸、同中津市五郎の上告趣意(後記)第一点について、 記録によると、本件臨検捜索並びに差押は昭和二三年六月二五日東京中野簡易裁判所裁判官松田正寿の発した臨検捜索許可状(記録一七丁)及び差押許可状(記録一八丁)に基いてなされたものと認めることができ、右各許可状には臨検すべき場所、捜索すべき物件及び差押すべき物件が明示され、被告人に対する間接国税に関する犯則事件について臨検捜索及び差押をすることを許可する旨記載されている。従つて、本件捜索差押が令状によらない無効のものであるということを前提とする論旨はその理由がない(なお、昭和二五年(れ)第八四一号同二七年三月一九日大法廷判決参照)
同第二点について、
収税官吏が間接国税犯則者処分法(昭和二三年法律第一〇七号による改正前のもの)一条により質問し、同法一〇条により顛末書を作成するにあたつては、その質問の方式並びに顛末書の作成方式について何ら規定されるところがない。従つて、数名の収税官吏が共同して質問し、共同して顛末書を作成したとしても、その一事を以つて、これを違法、無効と目すべきではなく、被質問者の供述記載に信憑力なしということはできない。従つて、論旨は理由がない。
同第三点について、
公判調書に、弁護人が公判期日に公判廷に出頭し、被告人のため弁論した旨記載されている以上、旧刑訴六四条にょり右記載に反する主張をすることの許されないことは、当裁判所の判例とするところである(昭和二三年(れ)第一四六一号、同二四年二月八日第二小法廷判決)。従つて、論旨は理由がない。 よつて刑訴施行法二条旧刑訴四四六条により主文のとおり判決する。 この判決は、裁判官全員一致の意見である。
検察官 十蔵寺宗雄関与
昭和二七年七月一一日
最高裁判所第二小法廷
裁判長裁判官 霜 山 精 一 裁判官 栗 山 茂 裁判官 小 谷 勝 重 裁判官 藤 田 八 郎 裁判官 谷 村 唯 一 郎
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