判例検索β > 昭和53年(オ)第436号
不当利得返還並びに損害賠償
事件番号昭和53(オ)436
事件名不当利得返還並びに損害賠償
裁判年月日昭和53年12月21日
法廷名最高裁判所第一小法廷
裁判種別判決
結果棄却
判例集等巻・号・頁民集 第32巻9号1749頁
原審裁判所名東京高等裁判所
原審事件番号昭和51(ネ)918
原審裁判年月日昭和52年12月21日
判示事項一 民訴法一九八条二一の損害賠償義務と民法五〇九にいう「不法行為ニ因リテ生シタ」債務
二 民訴法一九八条二項の原状回復及び損害賠償が別訴で請求された場合にその債務者が前訴請求債権と請求の基礎を同じくする債権をもつてする相殺
裁判要旨一 民訴法一九八条二項の損害賠償義務は、民法五〇九条にいう「不法行為ニ因リテ生シタ」債務にあたらない。
二 民訴法一九八条二項の原状回復及び損害賠償が別訴で請求された場合には、その債務者は、前訴の請求債権と請求の基礎を同じくする債権であつても、これを自働債権とする相殺をもつて債権者に対抗することができる。
参照法条民訴法198条2項,民法505条,民法509条
裁判日:西暦1978-12-21
情報公開日2017-10-18 06:52:43
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主 文
本件上告を棄却する
上告費用は上告人らの負担とする。
理 由
上告代理人岸副儀平太の上告理由について
所論の点に関する原審の事実認定は、原判決挙示の証拠関係に照らして首肯するに足り、右事実関係のもとにおいて、民訴法一九八条二項に基づく原状回復義務及び損害賠償義務は民法五〇九条にいう不法行為ニ因リテ生シタ債務にあたらず、また、右原状回復及び損害賠償が別訴で請求された場合、その債務者は、前訴の請求債権と請求の基礎を同じくする債権を自働債権とするときであつても、相殺をもつて債権者に対抗することができるとの趣旨の見解のもとに、被上告人の相殺の抗弁は理由があるとして上告人らの請求を一部棄却した原審の判断は、正当として是認することができる。原審の右認定判断が確定判決の既判力に違反する旨の主張は、すべて独自の見解に立つ議論であつて、採用することができない。所論のうち本案の裁判に関する論旨は、すべて理由がない。
所論のうち訴訟費用の裁判の違法をいう部分は、本案の裁判に対する上告が理由のないときは、訴訟費用の裁判に対する不服の申立は許されないから(最高裁昭和二七年(オ)第七三四号同二九年一月二八日第一小法廷判決・民集八巻一号三〇八頁)、本案の裁判に関する論旨が理由のない以上、上告適法の理由にあたらない。 よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。
最高裁判所第一小法廷
裁判長裁判官 本 山 亨 裁判官 団 藤 重 光 裁判官 藤 崎 萬 里 裁判官 戸 田 弘 裁判官 中 村 治 朗
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