判例検索β > 昭和30年(オ)第892号
企業再建整備計画認可無効確認請求
事件番号昭和30(オ)892
事件名企業再建整備計画認可無効確認請求
裁判年月日昭和33年6月17日
法廷名最高裁判所第三小法廷
裁判種別判決
結果棄却
判例集等巻・号・頁民集 第12巻10号1505頁
原審裁判所名東京高等裁判所
原審裁判年月日昭和30年8月27日
判示事項企業再建整備法第一四条第一項による公告の方法
裁判要旨企業再建整備法第一四条第一項によつて特別経理会社の特別管理人がする公告は、会社の定款で定める方法によるべきではなく、同法施行規則第九条第三項によつて店頭掲示の方法によるべきである
参照法条企業再建整備法14条,企業再建整備法55条,企業再建整備法施行規則9条,商法166条1項
裁判日:西暦1958-06-17
情報公開日2017-10-18 07:37:57
裁判所の詳細 / 戻る / PDF版
主 文
本件上告を棄却する
上告費用は上告人の負担とする。
理 由
上告代理人山田半蔵、同吉村安次郎、同田村福司の上告理由第一点について。 論旨は企業再建整備法一四条一項の公告は定款に定める方法によるべきであつて、同施行規則九条による公告は同法一四条の公告としての効力を有しないと主張する。けれども昭和二二年八月一三日の改正前の同規則は同法一四条の公告をする方法については何等規定するところがなかつたが、本来右公告は特別管理人のする公告であつて会社のする公告でない以上当然商法の規定の適用を受けねばならないものではなく、昭和二二年八月一三日同法五五条に基いて新たに同規則九条三項を設け店頭公告の方法を定めたからといつて、同規則九条が無効とせらるべき理由はなく、また同法一四条の公告と同規則九条の公告とを別異のものと解すべき根拠もない。所論の点に関する原判決の解釈は相当ということができ、論旨は理由がない。 同第二点について。
論旨は経験則違反をいうが、原判決挙示の証拠によつて所論原判示事実を認定しても経験則に違反するということはできない。その余の所論は証拠の取捨判断、事実認定の非難にすぎず、論旨はすべて採用することができない。
同第三点について。
論旨は、本件公告がなされた原判示第一会社の本店は登記簿上の本店ではないから本件公告は無効であると主張するが、原判決の認定事実によれば、上告人は当時右本店が江東区にあつたことを了知していたのであり、さらにそれが大田区に移転した際には株主及び取引先に通知したというのであるから、右江東区についで大田区所在の本店の店頭をもつて同規則九条にいう店頭と解するを妨げない。原判示には所論の違法はない。 同第四点について。
論旨は原判決の認定したような公告では法規の要求する公告にはならないと主張するけれども、原判決の認定事実によれば、原判示タイプライター印書の公告文書は判示第一会社本店(江東区ではコンクリート造二階建ビル内の一部に、大田区に移転後はaビル四階にそれぞれ本店があった)の経理部入口に貼付されこの経理部入口内側には会社本店受付が置かれていたというのであるから、右公告文書の貼付されていた場所は会社に来訪する人その他不特定多数人の目につく場所であるというに足り、原判決がこれを店頭と解し、判示公告は店頭に掲示して有効になされたものとしたのは相当である。論旨は理由がない。
よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。
最高裁判所第三小法廷
裁判長裁判官 垂 水 克 己 裁判官 島 保 裁判官 河 村 又 介
トップに戻る

saiban.in