判例検索β > 昭和28年(あ)第3373号
医師法違反、詐欺、同未遂
事件番号昭和28(あ)3373
事件名医師法違反、詐欺、同未遂
裁判年月日昭和30年5月24日
法廷名最高裁判所第三小法廷
裁判種別判決
結果棄却
判例集等巻・号・頁刑集 第9巻7号1093頁
原審裁判所名大阪高等裁判所
原審裁判年月日昭和28年5月21日
判示事項医師法上、医行為に当る事例
裁判要旨患者に対し聴診、触診、指圧等を行い、その方法がマツサージ按摩の類に似てこれと異なり交感神経等を刺激してその興奮状態を調整するもので医学上の知識と技能を有しない者がみだりにこれを行うときは生理上危険ある程度に達しているときは、医行為と認めるのが相当である。
参照法条医師法17条
裁判日:西暦1955-05-24
情報公開日2017-10-17 14:31:54
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主 文
本件上告を棄却する
理 由
弁護人野村英夫の上告趣意について。
所論は、原審が被告人の行為を医行為と判断した点を非難し、大審院判例に違反すると主張する。所論の引用する大審院の各判例に通ずる医業または医行為の観念は、原判決の控訴趣意第一点及び第二点の(一)に対する判断の前段に説示するところをもつて相当するが、所論はこの点について被告人の施術方法は、単に患部につき指にて押え又は押すのみで一切投薬注射等を行わず、聴診器も例外とし使用するに止まるのであるから、原判決の判断は、所論引用の判例に違反するというのである。しかし原審は破棄自判をしたのであるが、その罪となるべき事実の判示第一及びその(一)ないし(四)の事実と、前記控訴趣意に対する判断の中段以下にきわめて詳細に説示するところを合せ考えてみると、被告人の行為は、前示主張のような程度に止まらず、聴診、触診、指圧等の方法によるもので、医学上の知識と技能を有しない者がみだりにこれを行うときは生理上危険がある程度に達していることがうかがわれ、このような場合にはこれを医行為と認めるのを相当としなければならない。原審が被告人の行為をもつて、外科手術の範囲に属する医行為であるとした説明の当否及び引用した大審院判例の適否は別として、その判断は結論において誤りはない。所論引用の各判例はいずれも本件被告人の行為とその態様又は程度を異にする事案であるから本件に適切でない。
その他記録を調べても刑訴四一一条を適用すべき事由は認められない。 よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。 昭和三〇年五月二四日
最高裁判所第三小法廷 裁判長裁判官 島 保 裁判官 河 村 又 介 裁判官 小 林 俊 三 裁判官 本 村 善 太 郎
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