判例検索β > 昭和28年(あ)第3015号
児童福祉法違反
事件番号昭和28(あ)3015
事件名児童福祉法違反
裁判年月日昭和33年3月27日
法廷名最高裁判所第一小法廷
裁判種別判決
結果棄却
判例集等巻・号・頁刑集 第12巻4号658頁
原審裁判所名福岡高等裁判所
原審裁判年月日昭和28年5月14日
判示事項一 児童福祉法第六〇条第三項本文にいう「児童の年齢を知らないこと」と刑訴法第三三五条第二項にいう「法律上犯罪の成立を妨げる理由となる事実」
二 児童福祉法第六〇条第三項但書にいう「過失のない」ことと刑訴法第三三五条第二項にいう「法律上犯罪の成立を妨げる理由となる事実」
裁判要旨一 児童福祉法第六〇条第三項本文は、児童を使用する者において「児童の年齢を知らないこと」が刑訴法第三三五条第二項にいう「法律上犯罪の成立を妨げる理由となる事実」にあたらない旨を規定するものである。
二 児童福祉法第六〇条第三項但書は、児童を使用する者において児童の年齢を知らないことにつき「過失のない」ことが、刑訴法第三三五条第二項にいう「法律上犯罪の成立を妨げる理由となる事実」にあたる旨を規定するものである。
参照法条児童福祉法34条1項6号,児童福祉法60条1項,児童福祉法60条2項,児童福祉法60条3項,刑訴法335条2項
裁判日:西暦1958-03-27
情報公開日2017-10-17 14:24:43
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主 文
本件上告を棄却する
理 由
弁護人松岡良俊の上告趣意第一点は、原判決は大審院判例に違反する違法があると主張するが、所論引用の判例は、本件に適切でないから、その前提を欠き刑訴四〇五条の上告理由に当らない。(児童福祉法三四条六号は、何人も、児童すなわち満一八歳に満たない者に淫行をさせる行為をしてはならない、との禁止規定を設け、同六〇条一項は、右禁止規定に違反した者に対する罰則を定めている。そして、同条三項は、

児童を使用する者は、児童の年齢を知らないことを理由として、前二項の規定による処罰を免れることができない。但し、過失のないときは、この限りでない

と定めている。これらの規定を対照し総合して理論的に考えると、児童を使用する者の本件犯罪について、前記六〇条三項本文は、児童の年齢を知らないことは、刑訴三三五条二項にいう法律上犯罪の成立を妨げる理由……となる事実とならない旨を定めると共に、前記六〇条三項但書は、児童の年齢を知らないことにつき過失がないことは、右犯罪成立阻却事由となる旨を定めたものと解するを相当とする。それゆえ、これと趣旨を同じくする原判決は結局正当である。) 同第二点は、違憲をいうが、その実質は、単なる量刑不当の主張であつて、適法な上告理由に当らない。
よつて刑訴四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。 昭和三三年三月二七日
最高裁判所第一小法廷
裁判長裁判官 真 野 毅 裁判官 斎 藤 悠 輔 裁判官 入 江 俊 郎
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