判例検索β > 平成11年(行ウ)第125号
所得税更正処分等取消請求事件
事件番号平成11(行ウ)125
事件名所得税更正処分等取消請求事件
裁判年月日平成13年3月29日
法廷名東京地方裁判所
判示事項土地等の譲渡人において開発許可を取得して開発をした場合の同土地等の譲渡に係る譲渡所得には,租税特別措置法(平成6年法律第22号による改正前)31条の2第2項7号の特例の適用はない
裁判要旨優良住宅地等のために土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例を定めた租税特別措置法(平成6年法律第22号による改正前。以下同じ。)31条の2第2項各号は,土地等の譲渡が優良住宅地等のための譲渡に該当する場合を具体的に規定しているところ,同法は,本来課されるべき税額を政策的な見地から特に軽減するものであって,租税負担公平の原則に照らし,その解釈は厳格にされるべきものであり,前記条項の文言を離れて,みだりに実質的妥当性や個別事情を考慮して,拡張解釈ないし類推解釈をすることは許されないことからすれば,前記特例が適用される同項7号所定の土地等の譲渡は,都市計画法44条又は45条に規定する開発許可に基づく地位の承継があった場合を除き,土地等の譲受人において自ら開発許可を取得し,宅地の造成を行う場合に限られ,土地等の譲渡人において開発許可を取得して開発を行った場合の同土地等の譲渡に係る譲渡所得には,租税特別措置法31条の2第2項7号の特例の適用はない。
裁判日:西暦2001-03-29
情報公開日2017-10-19 22:13:33
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主 文
一 原告の請求をいずれも棄却する。
二 訴訟費用は原告の負担とする。
事実及び理由
第一 請求
被告が原告に対し平成九年三月七日付けでした平成五年分の所得税の更正のうち納付すべき税額一八三五万八○○○円を超える部分及び過少申告加算税の賦課決定を取り消す。
第二 事案の概要
本件は、原告が、その所有する土地の譲渡に係る譲渡所得について平成六年法律第二二号による改正前の租税特別措置法三一条の二(優良住宅地の造成等のために土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例)二項七号の規定による特例(以下本件特例という。)を適用すべきであると主張して所得税の申告をしたのに対し、被告が、本件特例を適用せずに、所得税の更正及び過少申告加算税の賦課決定をしたことを不服として、右更正のうち申告額を超える部分及び右賦課決定の取消しを求めている事案である。
一 法令の定め
租税特別措置法(平成六年法律第二二号による改正前のものをいう。以下措置法という。)及び租税特別措置法施行規則(同年大蔵省令第四一号による改正前のものをいう。以下措置法施行規則という。)は、次のとおり規定している。1 個人が、昭和六二年一〇月一日から平成九年三月三一日までの間に、その有する土地又は土地の上に存する権利(以下土地等という。)で、その年一月一日において所有期間が五年を超えるものの譲渡をした場合には、当該譲渡による譲渡所得については、他の所得と区分し、その年中の当該譲渡に係る譲渡所得の金額(長期譲渡所得の金額)から長期譲渡所得の特別控除額を控除した金額に対し一〇〇分の三〇の税率を適用して所得税を課する。
(措置法三一条一項、二項)
2 個人が、昭和六二年一〇月一日から平成八年三月三一日までの間に、その有する土地等でその年の一月一日において所有期間が五年を超えるものの譲渡をした場合において、当該譲渡が優良住宅地等のための譲渡に該当するときは、当該譲渡による譲渡所得に係る適用税率を一〇〇分の一五とする。
(措置法三一条の二第一項)
3 右優良住宅地等のための譲渡とは、措置法三一条の二第二項各号に掲げる土地等の譲渡に該当することにつき、大蔵省令で定めるところにより証明がされたものをいい、同項七号は、次のとおり定めている。
開発許可(都市計画法二九条又は同法附則四項の許可。同項六号。)を受けて住宅建設の用に供される一団の宅地(次に掲げる要件を満たすものに限る。)の造成を行う個人(都市計画法四四条又は四五条に規定する開発許可に基づく地位の承継があった場合には、当該承継に係る被承継人である個人又は当該地位を承継した個人)又は法人(同法四四条又は四五条に規定する開発許可に基づく地位の承継があった場合には、当該承継に係る被承継人である法人又は当該地位を承継した法人)に対する土地等の譲渡で、当該譲渡に係る土地等が当該一団の宅地の用に供されるものイ 当該一団の宅地の面積が一〇〇〇平方メートル(開発許可を要する面積が一〇〇〇平方メートル未満である区域内の当該一団の宅地の面積にあっては、政令で定める面積)以上のものであること。ロ 当該一団の宅地の造成が当該開発許可の内容に適合して行われると認められるものであること。(措置法三一条の二第二項)
4 前記3の大蔵省令で定めるところにより証明がされた土地等の譲渡は、措置法三一条の二第二項七号に掲げる土地等の譲渡については、当該土地等の買取りをする同号の住宅建設の用に供される一団の宅地の造成を行う同号に規定する個人又は法人(以下土地等の買取りをする者という。)から交付を受けた次に掲げる書類を確定申告書に添付することにより証明がされた土地等の譲渡とする。イ 当該一団の宅地の造成に係る都市計画法三〇条一項(同法附則五項において準用する場合を含む。)に規定する申請書の写し(当該造成に関する事業概要書及び設計説明書並びに当該一団の宅地の位置及び区域等を明らかにする地形図の添付のあるものに限る。)及び同法三五条二項(同法附則五項において準用する場合を含
む。)の通知の文書の写し
ロ 土地等の買取りをする者の措置法三一条の二第二項七号の譲渡に係る土地等がイに規定する通知に係る開発区域内に所在し、かつ、当該土地等を当該一団の宅地の用に供する旨を証する書類
(措置法施行規則一三条の三第一項七号)
二 前提となる事実(各項末尾掲記の証拠等により認められる。)1 東京における自然の保護と回復に関する条例五一条一項、同条例施行規則三九条に基づく土地の区画形質を変更する行為の許可申請が、平成四年一一月二六日、東京都知事に対し、次のとおりの内容で行われ、東京都知事は、同月三〇日、右申請に係る開発行為を許可した。
(一) 許可申請者 原告名義
(二)
行為地の地名、地番及び地目
秋川市(現あきるの市)α二七九番一畑、同二七九番二宅地の一部、同二八〇番一畑の一部、同市β一〇七番一畑、同一一三番一宅地の一部、同一一三番二宅地の一部
(三) 行為の規模 一九一一・七九平方メートル
(四) 行為の目的 宅地分譲
(以下、右行為地を総称して本件開発地というが、その範囲は、別紙図面1の赤色部分及び青色部分である。)
(乙四、同五)
2 都市計画法二九条に基づく開発行為の許可申請が、平成四年一二月四日、東京都多摩西部建築指導事務所長に対し、次のとおりの内容で行われ、同所長は、同月九日、これを許可した(以下本件開発許可という。)。
(一) 許可申請者 原告名義
(二) 開発区域 本件開発地
(三) 予定建築物の用途 独立住宅・共同住宅
(四) 工事施工者 株式会社照井工務店
(乙一、同二、同七)
3 原告は、平成五年二月二四日付けで、熊谷建設株式会社(以下熊谷建設という。)との間で、同社に対して本件開発地の一部を次の約定で売却する契約を締結した。
(一) 売買対象地 秋川市α二七九番一、同二七九番二及び同二八○番一所在の土地合計面積一七七〇・〇六平方メートルのうち一一六二・七二平方メートル(以下本件土地というが、その範囲は別紙図面1の青色部分のとおりである。)
(二) 売買代金 一億五五〇〇万円
(三) 物件引渡日 同年七月末日
(四) 代金支払期限 移転登記完了まで
(以下、右契約に基づく本件土地の譲渡を本件譲渡という。)
(甲六、乙九)
4 東京都多摩西部建築指導事務所長は、平成五年四月一三日、右開発行為に関する工事が開発許可の内容に適合していると認めて、都市計画法三六条二項に基づき、原告あての検査済証を発行し、同月三〇日、同条三項に基づき、右開発行為に関する工事が完了した旨を公告した。
(乙七、同八)
5 秋川市α二七九番一、同所二七九番二及び同所二八○番一の三筆の土地は、平成五年四月一四日、いったん合筆されたうえで、別紙図面2のとおり、同所二七九番一及び同所二七九番一〇ないし同所二七九番一八の一〇筆の土地に分筆された。 このうち、本件土地については、次のとおり八筆の土地に分筆された(なお、右八筆の土地の登記簿上の面積の合計は、一一六二・一二平方メートルである。)。(一) 秋川市α二七九番一〇 宅地 一二九・六六平
方メートル別紙図面3のGの土地(以下G土地という。)
(二) 同所二七九番一一 宅地 一二九・八八平方メートル
別紙図面3のFの土地(以下F土地という。)
(三) 同所二七九番一二 宅地 一三〇・〇一平方メートル
別紙図面3のEの土地(以下E土地という。)
(四) 同所二七九番一三 宅地 一三一・〇五平方メートル

別紙図面3のDの土地(以下D土地という。)
(五) 同所二七九番一四 宅地 一三一・一三平方メートル
別紙図面3のCの土地(以下C土地という。)
(六) 同所二七九番一五 宅地 一三一・一三平方メートル
別紙図面3のBの土地(以下B土地という。)
(七) 同所二七九番一七 宅地 三七五・七六平方メートル
別紙図面3の通路部分(以下本件通路部分という。)
(八) 同所二七九番一八 宅地 三・五〇平方メートル
別紙図面3のHの土地(以下H土地という。)
(乙七、同一〇の一ないし八、弁論の全趣旨)
6 本件通路部分は、秋川市に寄付され、平成五年六月一日受付で秋川市に対する所有権移転登記手続がなされた。
B土地ないしG土地の六筆については、熊谷建設から他に転売され、同年八月一〇日ないし同月二三日の受付で、熊谷建設名義を経由しない中間省略登記の方法により、それぞれ所有権移転登記手続がなされた。
H土地は、ごみ集積所として使用され、登記簿上はその後も原告名義となっている。
(乙一〇の一ないし八、同一一、弁論の全趣旨)
7 熊谷建設は、平成五年八月九日から同年九月二八日までの間に、原告に対し、前記3(二)の売買代金一億五五〇〇万円を五回に分割して支払った。(乙一一)
8 原告は、右開発行為に伴い、次の支払をした。
(一) 平成四年七月二八日 土地家屋調査士aに対し、調査、測量に係る費用四一万三〇〇〇円を支払った。
(二) 同年一一月二六日 熊谷建設に対し、道路工事代金二〇〇〇万円を支払った。
(三) 平成五年六月一一日 土地家屋調査士aに対し、測量・開発・分筆合筆等の費用三一〇万円を支払った。
また、前記3の売買の契約書に係る収入印紙代として一〇万円を支払った。(乙六の一ないし四、同九)
9 原告は、本件開発地のうち本件土地以外の部分(別紙図面1の赤色部分。別紙図面3のAの土地。以下A土地という。)を、なお所有し、平成五年一二月ころ、A土地上に原告名義の木造スレート葺二階建共同
住宅を建築した。
(乙一二)
10 熊谷建設は、平成八年三月一二日、東京都多摩西部建築指導事務所長に対し、都市計画法二九条に基づき、次の開発行為の許可申請を行ったのに対し、同所長は、同月一五日、これを許可した。
(一) 開発区域本件開発地
(二) 予定建築物の用途 分譲宅地
(三) 工事施工者 株式会社照井工務店
(甲四、同一〇、乙七)
11 原告は、平成六年三月一七日、本件譲渡に係る譲渡所得の金額に課される所得税の税額の算定において、本件特例を適用して、平成五年分の所得税の申告を行ったのに対し、被告は、平成九年三月七日、本件特例の適用はないとして、平成五年分の所得税の更正処分(以下本件更正処分という。)及び過少申告加算税の賦課決定処分(以下、本件賦課決定処分といい、本件更正処分と併せて本件更正処分等という。)を行った。 右申告、本件更正処分等及び不服申立ての経緯は別表のとおりである。(甲一ないし同三)
三 本件更正処分等の根拠についての被告の主張
1 本件更正処分について
(一) 総所得金額 〇円原告の申告額と同額
(二) 分離長期譲渡所得金額 一億三〇三八万七〇〇〇円次の(1)の金額から(2)、(3)及び(4)の各金額を控除した。(1) 譲渡収入金額 一億五五〇〇万○○○○円原告の申告額と同額

(2) 取得費 二三五一万三〇〇〇円次のイないしハの金額の合計額
イ 道路工事代金 二〇〇〇万〇〇〇〇円ロ 測量・分筆合筆費用 三一〇万○○○○円ハ 調査測量費用 四一万三〇〇〇円(3)譲渡費用 一〇万○○○○円売買契約にかかる収入印紙代
(4) 措置法三一条四項の規定による長期譲渡所得の特別控除額 一〇〇万○○○○円(三) 課税される長期譲渡所得の金額 一億三〇〇三万七〇〇〇円前記(二)の金額から基礎控除の額三五万円を控除した。
(四) 納付すべき税額 三九〇一万一一〇〇円前記(三)の金額に措置法三一条一項に定める税率三〇パーセントを乗じた。2 本件賦課決定処分について
被告は、原告の平成五年分の所得税の過少申告につ
き、国税通則法(以下通則法という。)六五条四項に規定する正当な理由がないと認め、次の(一)(2)及び(二)(3)を合計した二一七万二〇〇〇円を過少申告加算税として賦課決定した。
(一) 通常分(通則法六五条一項)
(1) 本件更正処分により新たに納付すべき税額 二〇六〇万六六〇〇円 本件更正処分に係る納付すべき税額三八九六万四六〇〇円(別表更正・賦課決定欄)から期限内申告に係る納付すべき税額一八三五万八〇〇〇円(別表期限内申告欄)を控除した。(2) 過少申告加算税(通常分) 二〇六万〇〇〇〇円前記(1)の金額から通則法一一八条三項により一万円未満の端数を切り捨てた二〇六〇万円に、一〇〇分の一〇の割合を乗じた。
(二) 加重分(通則法六五条二項)
(1) 本件更正処分により新たに納付すべき税額 二〇六〇万六六〇〇円 前記(一)(1)のとおり
(2) 期限内申告税額 一八三五万八○○○円(3) 過少申告加算税(加重分) 一一万二〇〇〇円 前記(1)の金額から前記(2)の金額を控除した二二四万八六〇〇円から、通則法一一八条三項により一万円未満の端数を切り捨てた二二四万円に、一〇〇分の五の割合を乗じた。
四 当事者双方の主張
(原告の主張)
1 本件特例の解釈について
本件特例は、優良宅地の供給を促進する目的で税法上の優遇措置を設けたものであるところ、開発行為の申請人が譲渡人又は譲受人のいずれであっても開発行為によって優良宅地が確保され促進される効果は同じであるから、開発行為の申請を譲渡人が行った場合に本件特例を適用しない合理性はなく、むしろ、不公平な結果となる。
これでは、土地を長期保有する者(多くは農地の所有者)が自ら開発行為を行って優良宅地にして売却した場合は税の優遇措置を受けられず、素地のまま開発業者に売却して右開発業者が開発行為をして優良宅地にして販売することを促進することとなる。そして、土地所有者が、自ら優良宅地を開発してより高い価格で土地を販売する道を妨げ、その結果、開発前の安い価格でしか土地を販売することができないこととなり、他方、開発業者である不動産業者が、宅地開発前の安い土地を購入して土地の付加価値を高めたうえで優良宅地として販売してもうけることを促進することとなるから、不公平な税法となり、憲法一四条に定める法の下の平等に反することとなる。
したがって、譲渡人において開発行為の許可を受けて開発行為を行った後に譲渡した場合においても、本件特例を適用すべきである。
2 実質的な開発行為者が熊谷建設であったこと
原告は、平成四年当時、七五歳の農家の老女であり、土地の開発造成など自らできる立場になく、開発工事は買主の熊谷建設が行った。
開発行為の申請人、開発許可のあて先、造成費の支払人等の名義人はすべて原告になっているが、これらはすべて熊谷建設、熊谷建設の顧問会計事務所である和田
谷会計事務所及び熊谷建設が選任した土地家屋調査士aが行ったものであり、原告は知らなかったことである。原告は、農地を売却した代金でアパートを建てて老後の生活費と相続税対策を考えていたにすぎず、売買代金一億五五〇〇万円から諸費用や税金を差し引いた手取りが一億一一三五万円であることしか関心がなく、言われるままに書類に署名し押印したかもしれないが、その意味は全く分からなかった。
熊谷建設代表取締役bは、開発行為の許可の名義人が譲渡人又は譲受人のいずれであっても本件特例の適用があると考えていたために、本件開発許可の名義人が原告となったものであり、もし、買主名義で開発行為の許可を受けなければ本件特例の適用がないと知っていれば、熊谷建設名義で開発行為の許可申請を行い、売買代金を一億五五〇〇万円から土地の造成費や測量費を控除した金額として契約していたものである。
また、原告は、熊谷建設に譲渡した本件土地と原告名義のアパートを建築したA土地とを含めて一体の開発行為として許可を受けたことを知らず、両者を一体として開発行為の許可を受ける必要性も理解していなかったのであり、熊谷建設においては、本件土地だけについて開発行為許可申請をすることもできたのであるから、本件開発許可にA土地が含まれることをもって、原告が本件土地の開発を行った根拠とすることはできない。
そして、熊谷建設は、本件開発行為の申請名義人を本来は熊谷建設名義とすべきところを誤って原告名義としたものであることを認めて、平成八年三月一五日付けで、再度、熊谷建設名義で開発行為の許可を取ったものである。
加えて、本件土地のうち、開発造成後に付加価値が付いたのは、B土地ないしG土地の部分にすぎず、また、原告において造成費や測量代を負担していることを考慮すると、原告は、開発造成によ
る付加価値を得ておらず、実質的には、素地を売却したに等しいというべきである。
したがって、開発行為の申請名義人は、形式的に原告になっていても、実質的には譲受人である熊谷建設が開発行為を行ったことは明らかであり、本件更正処分等において、このような実態を見ないで、形式的に本件特例の適用を認めないとしたのは違法である。
3 約束違反及び信義則違反
(一) 青梅税務署資産税担当のc上席国税調査官は、平成六年六月六日、和田谷会計事務所のd所員に対し、本件譲渡に本件特例が適用されない旨を指摘したのに対し、d所員は、本件開発許可の名義人が原告になっているのは、熊谷建設名義とすべきものを書類上誤ったものであることを説明した。そして、青梅税務署資産税担当のe上席国税調査官は、同年一〇月一三日、原告の代理人であるd所員及びb社長に対し、本件開発許可が原告名義でなされているのを書類上のミスと解して、熊谷建設の名義で再度開発行為の許可を得れば、本件特例の適用を認めると約束した。
右約束どおりに熊谷建設名義で開発行為の許可をとり直したにもかかわらず、被告が、本件特例の適用を認めず、本件更正処分等を行ったことは、右約束に反し、違法である。
(二) また、国民の多くは、課税についての交渉を税務署職員と行うものであり、税務署長と交渉することはほとんどないから、国民にとっては税務署職員の約束を国家の約束と信じるのが当然である。
したがって、青梅税務署職員が、熊谷建設名義で開発行為の許可を得れば本件特例を適用すると約束した以上、それを守るのが信義の原則である。(被告の主張)
1 本件特例の解釈について
(一) 本件特例の規定の仕方からすれば、本件特例における開発許可を受けて住宅建設の用に供される一団の宅地の造成を行う個人又は法人に対する土地等の譲渡とは、開発許可に基づく地位の承継があった場合を除き、土地等の譲受人において自ら開発許可を取得し、宅地の造成を行う場合をいうものと解すべきであり、また、措置法施行規則一三条の三は、右の本件特例の解釈を前提に、措置法三一条の二第二項本文の委任を受けて大蔵省令で定められたものにほかならない。(二) また、本件特例は、優良な住宅地の供給に直接結びつく長期保有土地等の譲渡を促進し、もって優良な宅地の供給を図ろうとする趣旨から、開発許可を受けて住宅建設の用に供される一団の宅地の造

成を行う者に対して土地等が譲渡された場合に限って、その譲渡に係る長期譲渡所得の課税を軽減する旨の特例として創設された規定である。
それゆえに、本件特例の適用される土地等の譲渡は、開発許可に基づく地位の承継があった場合を除き、開発許可を受けて住宅建設の用に供される一団の宅地の造成を行う個人又は法人に対するもの、すなわち、土地等の譲受人において自ら開発許可を取得し、宅地の造成を行う場合に限って適用するものであって、本来課せられるべき税負担を特別の配慮から例外的に軽減しようとする課税の特例であることから、厳格に適用されるべきものであり、原告が主張するようにみだりに拡張解釈ないしは類推適用されるべきものではない。
むしろ、譲渡人自らが開発行為をしてこれを他に譲渡した場合には、右開発に係る土地については優良住宅地として付加価値のついた宅地の売買となるものであって、素地の譲渡に対して認められる本件特例の適用をあえて認める必要のないものである。
そして、本件特例がかかる趣旨に基づいて創設されたことにかんがみれば、これが合理性を有することは明らかであり、憲法一四条に違反する旨の原告の主張は理由がない。
2 本件において開発許可を受けて造成を行った者について
原告が熊谷建設に譲渡した本件土地は、原告が都市計画法二九条の規定に基づく開発行為の申請をし、その旨の許可を受け、原告において開発行為に係る工事を行い、右工事代金及び関係諸経費を支出したものであり、その完成に伴う検査済証も原告の名義で交付を受けたものであるから、原告が開発行為前の本件土地を更地で熊谷建設に譲渡し、その後の開発行為を熊谷建設がすべて行った旨の主張は事実に反するものである。
また、本件開発行為の目的は、開発区域の一部を独立住宅の用途として熊谷建設に譲渡することのほか、原告が建築する共同住宅の敷地として使用することも予定されており、現実に右目的どおり使用されているのであるから、本件開発行為の申請名義人が原告とされたことが手続的な誤りであった旨の原告の右主張は失当というほかない。
さらに、熊谷建設は、平成八年三月一五日、開発行為の許可をとり直しているものの、右開発行為は、当初原告名義でなされた開発行為とは、許可番号も工事内容も全く別のものであり、また、当初の開発行為に加えて右開発行為を行なうべき必要性、合理性も認められないば
かりか、開発登録簿には検査済証が発行された旨も工事の完了公告がなされた旨の記載もないことからすれば、右工事が現実に施行されたかどうかについても疑問の残るところである。そうであるとすれば、二度目の開発行為許可の存在をもって、熊谷建設が本件土地についての実質的な開発行為の申請人であることの根拠とする主張も理由がない。
右のとおり、本件土地の譲受人である熊谷建設において自ら開発許可を取得して宅地の造成を行ったものでないから、本件譲渡に係る原告の平成五年分の譲渡所得について、本件特例が適用されないことは明らかである。
3 約束違反及び信義則違反の主張に対する反論
(一) 約束違反の主張に対する反論
(1) 開発行為の許可を熊谷建設名義で受け直せば本件特例の適用を認める旨の約束をe上席がした事実はなく、むしろ被告調査担当者は、本件土地の譲渡について本件特例が適用されない旨の説明と修正申告の慫慂を一貫して行っていたものである。
(2) その点を措いても、租税債務は法定債務であって、当事者の合意によってその内容が定まるものではなく、また、課税について納税者相互間の公平が維持されなければならないから、法律上の根拠なしに納税義務を免除したり、課税の範囲等について特定の納税者との間に特約を締結したりすることは許されず、課税要件についてはもちろんのこと租税の賦課・徴収は、すべて法律の定めるところにより行われなければならない。
したがって、租税法規の適用がかかる約束によって左右されるものではないから、原告の右主張は失当である。
(二) 信義則違反の主張に対する反論
最高裁判所昭和六二年一〇月三〇日第三小法廷判決(裁判集民事一五二号九三頁)は、租税法律関係においては、信義則の適用については慎重でなければならず、租税法規の適用における納税者の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当
該課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合に、初めて右法理の適用の是非を考えるべきものであるとした上で、右特別の事情が存するかどうかの判断に当たっては、少なくとも、①税務官庁が納税者に対して公的見解を表示したこと、②納税者がその表示を信頼しその信頼に基づき行動したこと、③その後に右表示に反する課税処分が行われたこと、④そのために納税者が経済的不利益を受けることになったこと、⑤納税者が税務官庁の右表示を信頼しその信頼に基づいて行動したことについて納税者の責めに帰すべき事由がないことの各要件が不可欠なものである旨判示している。
そして、右信頼の対象となる税務官庁の公的見解の表示とは、信義則の適用につき慎重であるべき租税法律関係の特質、及び納税者はもともと自己の責任と判断の下に行動すべきものであることからすれば、少なくとも、税務署長その他の責任ある立場にある者の正式の見解であることが必要である。
しかし、原告の主張によっても、税務署長その他の責任ある立場にある者の正式の見解としてかかる発言がなされたとするものではないから、結局、前掲最高裁判決の示す信義則の適用要件である①の要件の主張がないことに帰し、信義則違反である旨の原告の主張はそれ自体失当である。
また、そもそも、被告調査担当者が、本件譲渡について本件特例が適用されない旨を再三にわたって指摘したにもかかわらず、原告は、本件土地を含む本件開発地について開発行為の許可を熊谷建設名義でとり直しさえすれば本件特例が適用されるものとの独自の見解に基づいて行動したにすぎないのであり、前掲最高裁判決の示す①ないし⑤の要件のすべてを充足しない。五 争点
以上によれば、本件争点は、本件譲渡に係る原告の平成五年分の譲渡所得について本件特例が適用されるか否かであり、具体的には、次の各点である。1 譲渡人が開発行為をした場合にも、本件特例の適用を認めるべきか否か。 (争点1)
2 実質的な開発行為者が熊谷建設であったとして、本件特例の適用を認めるべきか否か。 (争点2)
3 本件特例の適用を認めないことが、約束違反又は信義則違反として違法となるか否か。 (争点3)
第三 争点に対する判断
一 争点1について
1 優良住宅地等のために土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例を定めた措置法三一条の二は、二項各号において、土地等の譲渡が優良住宅地等のための譲渡に該当する場合を具体的に規定している。
そして、同項七号は、これに該当するものの一つとして、開発許可を受けて住宅建設の用に供される一団の宅地(一定面積以上のものであり、かつ、当該一団の宅地の造成が当該開発許可の内容に適合して行われると認められるものであることを要する。)の造成を行う個人又は法人に対する土地等の譲渡で、当該譲渡に係る土地等が当該一
団の宅地の用に供されるものを定めている。また、同項七号は、都市計画法四四条又は四五条に規定する開発許可に基づく地位の承継があった場合には、当該土地の譲渡は、右地位の被承継人又は承継人のいずれに対するものであっても、本件特例が適用される旨を規定している。
ところで、措置法は、本来課されるべき税額を政策的な見地から特に軽減するものであるから、租税負担公平の原則に照らし、その解釈は厳格にされるべきものであり、右条項の文言を離れて、みだりに実質的妥当性や個別事情を考慮して、拡張解釈ないし類推解釈をすることは許されない。
したがって、本件特例が適用される措置法三一条の二第二項七号所定の土地等の譲渡は、同号に規定された開発許可を受けて住宅建設の用に供される一団の宅地の造成を行う個人又は法人に対するものであることを要すると解すべきであるから、都市計画法四四条又は四五条に規定する開発許可に基づく地位の承継があった場合を除き、土地等の譲受人において自ら開発許可を取得し、宅地の造成を行う場合に限って本件特例の適用があるものであり、土地等の譲渡人において開発許可を取得して開発を行った場合については本件特例の適用はないというべきである。2 これに対し、原告は、譲渡人において開発許可を受けて開発行為を行った後に譲渡した場合においても、本件特例を適用すべきあり、この場合に、本件特例の適
用を認めないことは、憲法一四条に反することとなる旨主張する。 しかし、租税法の定立については、国家財政、社会経済、国民所得、国民生活等の実態についての正確な資料を基礎とする立法府の政策的、技術的な判断にゆだねるほかはなく、裁判所は基本的には立法府の裁量的判断を尊重すべきものであるから、租税法の分野における課税要件の取扱いを区別する規定が、合理的理由のない差別を禁止する憲法一四条一項に違反するか否かを判断するに当たっては、その立法目的が正当なものであり、その立法による具体的な規定内容が右目的との関連で著しく不合理であることが明らかでない限り、当該立法が憲法一四条一項に違反するということはできない。
そこで、検討するに、措置法三一条の二の規定は、昭和五四年度の税制改正において、個人に対する長期譲渡所得課税制度につき、公的土地の取得の円滑化及び都市地域における住環境として望ましい優良な住宅地等の供給に寄与する土地等の譲渡に限って、その税負担の軽減を図ることを目的として創設されたものであり、右税負担軽減についての特例の適用を受ける場合を、公的土地の取得と優良な住宅地の供給に直接結びつく長期保有土地等の譲渡の一定の場合に限ることとしたものである。そして、同条二項七号は、前記のとおり、開発許可に基づく地位の承継があった場合を除き、土地等の譲受人において自ら開発許可を取得して宅地の造成を行う場合に限って、すなわち、造成される一団の住宅地の用に供される素地の譲渡についてのみ、本件特例の適用があると定めているものである。
右のとおり、優良な住宅地の供給に直接結びつく長期保有土地等の譲渡を促進し、もって優良な宅地の供給を図ろうとする本件特例の立法目的は、正当なものということができる。そして、本件特例の適用対象を素地の譲渡に限定し、譲渡人自ら開発行為を行ったために付加価値の付いた優良住宅地の譲渡を、右適用対象から除外することは、税負担の軽減によって譲渡の促進を図る長期保有土地等の範囲についての立法内容として、前記立法目的との関連で著しく不合理であることが明らかであるということはできない。
そうであるとすると、本件特例は、立法府に許された裁量の範囲内で制定されたものであり、憲法一四条一項に違反するということはできない。
二 争点2について
1 前記第二の二1、2のとおり、本件開発許可、及び東京における自然の保護と回復に関する条例五一条一項に基づく土地の区画形質を変更する行為の許可は、いずれも原告名義で申請され、原告を名宛人として許可がなされたのに対し、原告は、実質的な開発行為者は熊谷建設である旨主張する。
2 そこで、検討するに、各項末尾掲記の証拠によれば、次の事実が認められる。(一) 原告と熊谷建設との間の本件土地の売買契約においては、原告が本件土地を引き渡し、所有権移転登記手続を行う期限を平成五年七月末日とし(三条)、熊谷建設の売買代金支払期限を、三条の手続完了時とし、右支払により所有権が熊谷建設に移転する(六条)旨約定されていた。
そして、同契約においては、右引渡期限をもって、本件土地より生ずる収益及び本件土地に対して賦課される公租公課、電気、ガス、水道等に負担並びに危険負担の帰属が、原告から熊谷建設に移転するものと約定されていた(七条、八条)。(甲六、乙九)
(二) 原告は、平成四年一一月二六日、熊谷建設に対し、道路工事代金の名目で二〇〇〇万円を支払い、熊谷建設は、同日付けで、右金員を総勘定元帳の科目名売上高の箇所に工事代として計上した。
(乙六の一、同一五)
(三) 本件開発許可の対象となった本件開発地には、原告が熊谷建設に譲渡した本件土地以外に、原告名義の共同住宅を建築したA土地も含まれるところ(前記第二の二9)、前記(二)の二〇〇〇万円には、A土地の造成費用も含まれている。(証人b)
(四) 原告が平成五年分の所得税の確定申告書に添付した譲渡内容についてのお尋ねと題する書面には、

東京都より都市計画法第二九条の開発許可を得て、譲渡した。

旨記載され、原告の署名押印がなされている。(乙一一)

(五) b社長は、本件特例が適用されるためには、開発許可の名義人は譲渡人又は譲受人のいずれであってもよいと考えたうえで、熊谷建設においては、原告名義での開発許可申請の手続を進めた。
(甲八、同九、証人b)

3 右認定の事実及び前記第二の二の事実によれば、①本件土地の所有権は、契約上は、代金が完済の日である平成五年九月二八日まで原告に帰属することとなっており、本件通路部分については、秋川市に対する所有権移転登記手続がなされた同年六月一日ころまで、B土地ないしG土地については、中間省略登記による所有権移転登記手続がなされた同年八月一〇日ないし同月二三日ころまで、それぞれ実際に原告が所有していたものと推認されるところ、本件開発許可に係る検査済証は、これに先立つ同年四月一三日に発行されており、本件開発許可に係る開発行為がなされた後に原告から熊谷建設に所有権が移転していること、②原告は右開発行為の造成費用を負担し、熊谷建設はこれを工事代金として支払を受けたこと、③本件開発行為には、原告名義の共同住宅の敷地部分も含まれ、同部分の開発による付加価値が熊谷建設に帰属することはあり得ないこと、④原告においても、被告に対し、開発後に熊谷建設に本件土地を譲渡した旨の認識を表明したことがあったこと、⑤熊谷建設においては、本件開発許可を原告名義で取得する意図の下に、その申請手続を行ったことが、それぞれ認められ、これらを総合すると、本件開発許可に係る開発行為は、その当時の所有者である原告の負担において行われたというべきであり、熊谷建設は、右開発に係る造成工事を原告から請け負った者としてかかわったに
すぎず、本件土地の譲受人として開発行為を行ったものではないというべきである。
4 これに対し、原告は、熊谷建設において、申請名義人を誤ったことを認めて、再度、熊谷建設名義で開発許可を取り直した旨主張するが、証拠(甲九、証人b)によれば、熊谷建設名義の開発許可に係る開発行為の内容は、植木を植え、建物以外の土地を一部嵩上げするものであることが認められ、当初の原告名義の本件開発許可に係る開発行為とは、別の内容のものというべきであるから、熊谷建設名義の開発許可の存在をもって、前記認定を左右するに足りないというべきである。5 したがって、本件開発許可を受けて造成を行った者は原告であると認めるのが相当である。
三 争点3について
1 約束違反について
いったん成立した租税債権の全部又は一部を免除するためには、すべて法律の根拠に基づくことを要し(財政法八条)、法律の定めによらずに税務官庁と納税者との合意により租税債務を免除することは許されていないところである。 したがって、原告の約束違反の主張は失当である。
2 信義則違反について
租税法規に適合する課税処分について、法の一般原則である信義則の法理の適用により、右課税処分を違法なものとして取り消すことができる場合があるとしても、租税法律主義の原則が貫かれるべき租税法律関係においては、右法理の適用については慎重でなければならず、租税法規の適用における納税者の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れさせて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合に、初めて右法理の適用の是非を考えるべきものである(前掲最高裁判所昭和六二年一〇月三〇日第三小法廷判決)。
そして、右特別の事情が存するかどうかの判断に当たっては、少なくとも、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことにより、納税者がその表示を信頼しその信頼に基づき行動したところ、後に右表示に反する課税処分が行われ、そのために納税者が経済的不利益を受けることになったものであるかどうか、また、納税者が税務官庁の右表示を信頼しその信頼に基づいて行動したことについて納税者の責めに帰すべき事由がないかどうかという点の考慮が不可欠のものである。また、租税法律関係の右特質を考慮すれば、前記の信頼の対象となる公的見解の表示であるというため
には、少なくとも、税務署長その他の責任ある立場にある者の正式の見解であることが必要であると解すべきである。
これを本件についてみるに、仮に、原告主張の事実が認められたとしても、青梅税務署の資産税担当の上席国税調査官の見解が示されたにすぎないのであるから、これをもって信頼の対象となる公的見解の表示であるということはできないし、また、前記のとおり、熊谷建設名義での開発許可は、本件開発許可に係る開発行為とは別個の開発行為を内容とするものであるから、熊谷建設名義で開発許可を取得したことが、見解の表示に対する信頼に基づく行動であると認めることもできない。
したがって、原告の信義則違反の主張は理由がない。
四 以上によれば、本件譲渡に係る原告の平成五年分の譲渡所得については、本件特例の適用はないというべきである。
そして、前記第二の二3、7、8の事実によれば、譲渡収入金額、取得費及び譲渡費用は前記第二の三1(二)のとおりと認められ、これを基に原告の同年分の納付すべき所得税額を算定すると三九〇一万一一〇〇円(前記二の三1(四))となり、本件更正処分に係る納付すべき税額三八九六万四六〇〇円を上回るから、本件更正処分は適法である。
また、原告は同年分の所得税額を過小に申告していたところ、右過小申告に通則法六五条四項に規定する正当な理由も認められないから、原告に対しては、過小申告加算税が賦課されるべきところ、その税額は前記第二の三2のとおり算定され、本件賦課決定処分に係る税額と同額となるから、本件賦課決定処分は適法である。五 よって、原告の請求はいずれも理由がないから、主文のとおり判決する。東京地方裁判所民事第二部
裁判長裁判官 市村陽典
裁判官 阪本勝
裁判官 村松秀樹

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